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バスケが生きがいの女がバスケ応援で卒論書いて卒業した話。パート2

みなさんこんにちはAoです。
私の卒論公開シリーズパート2です。
この章も突貫工事で書いたから自信ないです!!!
それに、ブースターだったら誰でも知ってるような内容だと思います。
でも卒論ってのはバスケ観戦したことない人にもわかるように書くので。。。
それでは張り切って行ってみよう!

2.日本バスケットボール界の現状

 では次に現在の日本のバスケットボール界の現状と応援の特徴について記述していく。

2-1 Bリーグとシーホース三河の成り立ち

 Bリーグは2016年9月に開幕したプロバスケットボールリーグである。しかし、開幕までには大きな困難があった。日本のバスケットボールリーグは長く企業チームが主体のNBLとプロチームだけで構成されるbjリーグの2つが存在していた。このことをバスケットボールの普及、強化の観点からFIBA(国際バスケットボール連盟)が問題視し、統一を求めていた。しかし、統一が実現されることは無く、事態を重く見たFIBAは2014年11月にバスケ日本協会に資格停止処分を科した 。このことによりすべてのカテゴリーの日本代表が国際試合に出場することができなくなった。この事態にサッカーJリーグの立ち上げに尽力した川渕三郎が登場し、リーグを一つにまとめ、Bリーグを創設した。このことにより、2015年8月に資格停止処分は解除された 。
 シーホース三河は愛知県刈谷市に本拠地を置くプロバスケットボールチームである。1947年に愛知工業バスケットボール部として創部し、1965年に愛知工業と新川工業が合併しアイシン精機が創立した。1988年に全日本実業団競技大会準優勝し、日本リーグ2部に昇格し、「アイシン精機シーホース」に改称した。チーム名の由来は公式ホームページによると「三河の雄・徳川家康の居城を龍城と言い、加えて創部当初よりバスケットを応援し続けた名誉相談役の誕生年が辰年であることに因んで「シーホース(タツノオトシゴ)」と命名。龍のように強く、勇ましく成長して欲しいと言う願いが込められている」となっている 。チームカラーは青、黒、ゴールドであり、マスコットキャラクターはタツノオトシゴをモチーフにしたシーホースくんと、非公式マスコットとしてタツヲが存在している。2016年のBリーグ開幕に伴いチーム名を「シーホース三河」に改称した。

2-2私とシーホース三河の出会い

 私がバスケットボール観戦を始めたのは、父の勤めていたアイシン精機がチームを持っていたからだ。私が観戦をし始めた2007年ごろは、バスケットボール観戦は人気が低くチケットも社員証を見せれば何人か無料で観戦することができた。
 その後毎年数試合は観戦し、プレーオフ(野球のクライマックスシリーズのこと)が東京で行われれば観戦することもあった。しかし、私にとってバスケ観戦は親に連れて行ってもらう娯楽の一つであり、積極的に応援することはなかった。
 しかし、Bリーグが開幕してからは自分から積極的に応援するようになった。その理由は、比江島慎選手が特に好きになったからである。比江島慎選手は1990年生まれの29歳のシューティングガードである。6歳からバスケを始め、小学校、中学校、高校、大学と全てのカテゴリーで全国大会を経験し、現在では比江島ステップと呼ばれる独特なリズムのステップを駆使し、日本代表のエースとして活躍している。この選手を好きになったことで、よりバスケ観戦に熱が入り、情報収集の一環として、ツイッターもよく利用することになった。

2-3バスケットボールファンの特徴

 現在のバスケットボールファンの特徴として、若者と女性が多いことがあげられる。Bリーグの立ち上げにかかわった葦原一正の『稼ぐことがすべて』では、Bリーグ開始時にターゲットを若者と女性に絞り、マーケティングをしたと述べている。この時に重要になってくるのが、スマホファーストとSNSの活用である。葦原はスマホファーストとは、「興味喚起から体験共有まで一連の流れがすべてスマホでできるような世界」であると述べている。その一環として、チケット購入をすべてスマホで行うというものがある。通常チケットはチケットぴあなどのプレイガイドを通して購入するが、Bリーグでは直販による電子チケット制を導入し、スマホに専用アプリを入れ、当日はスマホに電子スタンプをするという形で入場をしている。このデータは蓄積され、観戦者の傾向などを調査している。
 また、各チームにTwitter Instagram,Facebookの開設が義務付けられており、現在BリーグのTwitter,Instagram,Facebookのフォロワー数の合計は50万人を超えている。各チームごとでは千葉ジェッツが一番多く、3つの合計で約25万人のフォロワーを獲得している 。これらの効果として葦原は4つポイントをあげており、1、告知媒体としての活用、2、潜在、コアファンへのアプローチツール、3、チケット販売媒体としての利用、4、リアルとの融合である。4、リアルとの融合とは、Bリーグの記者会見をTwitterでライブ配信したり、オールスターゲームの出場者やMVPをハッシュタグ投票で選ぶなどが行われている。

2-4バスケットボール応援の特徴

 バスケットボールの応援が野球、サッカーと大きく違う点は、クラブ側が応援のための音楽を流し、それに合わせて観客が応援するという点だ。野球、サッカーの応援では笛や太鼓、トランペットなどが使用され、私設応援団などが合図を送り各自応援を行っている。もう一つは、バスケはボールを保持してから24秒以内にシュートを打たないといけないというルールがあるため、攻守の入れ替わりが激しいという点である。そのため、オフェンス用に応援の掛け声が6~8種類、ディフェンスが1~2種類と決まっている場合が多い。その決まった音声に合わせて観客が応援をするという形になっている。そのため、ホームチームに圧倒的に有利な空間が作り出される。特に相手チームのフリースローのブーイングではその効果が大きく表れる。フリースローとは、選手がシュートモーション中にファウルをされたときにフリースローラインから投げるシュートであり、1点である。このシュートは、誰からもディフェンスをされずに打つシュートのため成功率が高い。そのシュートを打つ前に観客はハリセンを鳴らしたり、メガホンで叫んだり地団駄を踏んだりしてシュートの邪魔をする。このブーイングは観客が直接試合に関われる唯一の機会である。
 また、バスケットボールの応援がクラブ側から促されて行われる場合が多いが観客から応援が始まる場合もある。この場合大抵コールリーダーと呼ばれる人たちから掛け声が始まる。コールリーダーとは、明確な資格などはないが各チームの応援を観客側から統率する人たちのことである。多くの場合ホームベンチ側のゴール裏で声援を送っている。
 また、バスケットボールは室内で行われる利点を生かして様々な工夫が行われている。2016年9月22日に代々木第一体育館で行われたBリーグ初年度の開幕戦では公式戦では世界初の全面LEDコートを採用し、選手が得点するとLEDコートの獲得点数が表示されたり、試合開始前やハーフタイムのイベントで活用された。また、この開幕戦ではE-girlsに所属していた藤井萩花と藤井夏恋による姉妹ユニット「ShuuKaRen」が担当した開幕戦のテーマソングを披露した。その後もFlowBack、SPYAIR、久保田利伸など著名な歌手を起用し毎年公式テーマソングを作成している。
 また、試合前には各チームのチアリーダーがダンスを披露し、会場を盛り上げる、この時、暗転し、レーザー光線やプロジェクションマッピング、炎などが使用され、まるで歌手のライブ会場かのような雰囲気となる。
また、各チームの特徴をみていくと、シーホース三河の場合、会場にDJがおり、試合前やハーフタイムなどに吊り下げビジョンに前節の試合映像を流しながらその時期にあった音楽を流している。また、シーホース三河の場合、会場内の装飾に特にこだわっており、会場内はチームカラーの一つである青(シーホースブルー)に染まっている。ブースターもそれに参加し、青色のTシャツ、タオルマフラー、法被、暗転時にはサイリウムなどで会場を青色に染め上げている。余談ではあるが筆者はTシャツやタオルマフラーだけでは飽き足らず、一部の髪の毛、ネイル、アイラインなども青色で統一し、試合会場に向かったことがある。また普段の買い物でも自然に青色を選択することが多く、チームカラーはブースターの生活にも大きな影響を及ぼしていることがわかる。
 それ以外にも、アリーナグルメにも力を入れている。シーホース三河の場合、チームが用意する食品販売だけでなく、愛知県内に複数店舗を構える人気ドーナツ店「ZARAME」や場外にはキッチンカーも毎試合違う店が出店している 。

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参考文献

葦原一正、(2018)、『稼ぐことがすべて』、あさ出版
  Bリーグ、「B.LEAGUE クラブ決算概要 発表資料 (2018-19シーズン)」、2019年11月25日
日刊スポーツ、「バスケ日本協会に資格停止処分」、2014年11月26日、
日刊スポーツ、「日本バスケット協会の国際試合出場停止処分を解除」、2015年8月9日
シーホース三河公式HP、「チームカラー」
Bリーグ、「Monthly Marketing Report 2019年12月」、2019年12月17日

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