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脳内旅行しよう①

こんなときだからこそ
どっこも行けない今だからこそ
あたまの中で旅をしようと思う。

これまで訪れた場所を、そのときの想い、景色、感じた匂いとともに、写真がある場合は写真も添えてご紹介します。

今日はその第一弾、わたしにとって”海外”の原点であるアメリカです。
計3回訪米していますので、順を追っていきたいと思います。

はじめてのアメリカ

まず最初にアメリカを訪れたのは、高校1年生の研修旅行。滞在期間は1週間にも満たないほどです。

このときはボストンの高校を訪問して現地の高校生と交流し、かのハーバード大とMITにも足を伸ばしたのでした。
弱冠16歳の少女にとって、ハーバード大なんて夢のまた夢の世界。
「世界一」「天才」という二大強烈ワードだけが連想されるパワープレースです。
構内に入るだけで大興奮し、学内のショップで購入したパーカーとでっかい犬のぬいぐるみは今も健在です。
思えばこのBarnardくん(ぬいぐるみの名前)は、度重なる引越しや留学時代までもを一緒に過ごしたもはや戦友のような存在です。

MITの学生を捕まえ記念撮影をしてキャッキャキャッキャ言ったあとは、フロリダのNASAとディズニーワールドへ飛びました。
これはもう、ただただ楽しかった。遊びです。
日本のディズニーとは比べ物にならない敷地の広さに圧倒され、1日かけて回っても乗り切れないことに衝撃を受けました。

1回目の渡航で感じたことは、やはりアメリカという国のスケールでかさでしょう。
当時は親戚がアメリカに住んでいたこともあって、海外と言えばアメリカ!だったのですが、
「実際訪れてみて知れた」
のではなく、むしろ
「自分がいかに無知か」
という気づきのほうが大きかったように思います。
わたしという ちっぽけな人間が知ろうとするにはあまりにも多くのことが起こっているし、みんなと友達になろうにもあまりにも多くの人が住んでいるし、ちょっと小腹を満たそうにも1日分のカロリーくらいのポテトが出てくるしお菓子は毒々しいし。笑
まさに”I was overwhelmed”でした。

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でもこれこそが、「もっといろんな世界を見たい!知らないことを知りたい!」と学生の間に20カ国ほど旅することになった原点だと思います。

二度目のアメリカ

初の訪米から4年。
ありがたいことに、外務省が主催していたKAKEHASHIプロジェクトという事業に応募し、所属大学からの派遣という形で機会をいただきました。
つまり、丸々2週間アメリカで過ごして、費用は一切かかりません。(誤解を生まないために弁明しておくと、個人行動は一切禁止で、渡米前にも泊まり込みで研修があります。)

一人上京してアルバイトをしながらも貧乏学生だったわたしは、公費で参加できたり奨学金がもらえるようなプロジェクトをいつも必死で探していました。
このときも大学に掲示された募集要項を見て、一切の迷いなく応募しました。

訪れたのは、ニューヨーク、ワシントンD.C.、そしてカリフォルニア。
各地で大学生と交流し、文化交流を図ります。

ニューヨークの象徴とも言えるタイムズスクエアやセントラルパーク。
中学生の頃から『FRIENDS』の大ファンである私にとっては、それら全てが聖地巡礼です。
さらにはミュージカルも大好きなので、ブロードウェイに魅了され、この瞬間わたしはニューヨークに一目惚れしてしまったのです。
未だにこの恋の病は解けておりません。

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それから初の西海岸。
「気候が違うと人もこれほどまでに変わるのか」と思わせるほど、ゆったりとした時間が流れ、穏やかな笑顔が溢れていました。
ニューヨークが東京だとすれば、カリフォルニアは沖縄みたいなところです。
綺麗なビーチがあって年中暖かくて東京のように生き急いでいる人もいない。
個人的には、夢を追って戦っている感じの東海岸が好きなのですが、老後暮らしたいのは西海岸かもしれません。

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サンタモニカビーチから眺めた夕陽はすべてを包み込んでくれるかのようにあたたかくて、明日への活力を降り注いでくれるように力強くて。
ビーチに立ち並ぶレストランから漂ってくる、鉄板ステーキの焼ける匂いとちょっと焦げたソースの香りが空腹を刺激します。

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三度目の正直

それから約2年半。
これまた大学のプログラムで訪米しました。
目的地はテキサスの大学。英語討論会といって、一つのテーマに対して現地の大学生と英語でディスカッションを行う授業に参加していました。

これが現地集合現地解散だったため、一足先に日本を出発して愛すべきニューヨークを一人再訪したのでした。

2回目のニューヨークと言っても、前回はガイドに連れられ完全にバス移動だったので、自分でsubwayに乗って移動するのはこれがはじめてです。
やっぱり、自らの足で歩かないとその土地って全く理解できないですね。というのが、この章のタイトルに「三度目の正直」と書いた理由です。

その頃にはブロードウェイ始め舞台芸術に取り憑かれていたので、とにかく劇場に足を運んで見まくりました。

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当日の朝劇場に並べば安い席がゲットできるという情報を入手し、ちょうどそのとき留学していた友達にも会って、ブロードウェイと日本のミュージカルについて語らいました。
3日間くらいしかニューヨークには滞在しませんでしたが、あまりにも毎日毎晩ブロードウェイの劇場街をうろついていたので、まるで気分はNew Yorker。闊歩している自分の姿に自惚れたものです。

それから名門コロンビア大へも行きました。
実は大学院への入学を狙っていたというのが主目的で、一度どんなところか見ておこう、と思って一人キャンパスを偵察しました。

ようやくテキサスへ飛んだ頃には、すでにスーツケースの半分くらいがお土産状態。
それまでに訪れた東海岸や西海岸ともまた違う、とにかく土地がだだっ広くて車社会な点が印象的な街です。
招待された教授の家の真裏がゴルフ場になっていたり、羨ましいくらいの広〜いキッチンにプール付きのお庭。
少し車で走れば牧場があったり乗馬ができて、よく映画に出てくる"カウボーイが登場する中世のアメリカ像"が残っているような場所でした。

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ルイジアナ州出身の教授の奥様が作ってくれたガンボと呼ばれるややスパイシーなスープがとっても美味しくて、まさに「Best dish I've ever had in the U.S.」だったのも記憶に鮮明です。
野菜やソーセージがごろごろと入っているのですが、脂っこいアメリカの食べ物に飽き飽きしていたわたしの胃は、優しい味の野菜スープに見事救われたのです。
アメリカではガンボ用のルーがスーパーなどで売っているそうなのですが、日本ではどうも見つからず、再現したいという想いはいまだに実現できておりません。

わたしにとってのアメリカ

モールで買った本場シナボンのシナモンロールはやっぱり甘すぎて半分でギブです。
結局和食に勝つ料理なんてないと確信してしまえるほど、あの国の大味の料理と"脂×油"の法則には慣れません。

けれど、カフェのイケメンが惜しみなく振りまいてくれる笑顔とウインクには何度でも惚れそうになります。
アメリカンドリームを求めて世界中から人々が集まるあの地には、間違いなく大きなパワーや可能性を感じます。

前回ちょうど大統領選の終盤だったので、正式にトランプ政権に変わってからはまだ訪問できていないんです。
刻一刻と変わり続ける世の中に追いついていくためにも、近いうちにまた行けたらと思います。

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