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魔法野菜キャビッチ3 キャビッチと伝説の魔女

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ポピーは魔法の世界に住む少女。その世界では「キャビッチ」という、神から与えられた野菜で魔法を使う――「食べる」「投げる」「煮る」「融合」など。 13歳になったポピーは、新たに「シ…
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2019年4月の記事一覧

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 18

「なにそれ」祖母も知らないようだった。

「そっか……」私はユエホワを見て、謎がとけないことにため息をついた。

「んー……」ユエホワも首をかしげる。

「何にしても、卑怯で悪質なことに変わりはないわ。探し出して懲らしめないとね」祖母は肩をいからせて言い、それからテーブルの上にずらりと並べたスープやグリルチキン、柔らかく煮込んだビーフ、フルーツサラダなどなどに手を差し伸べ「そしてその前に、さあ、た

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 17

 祖母は次に、ユエホワの頭の少し右上あたり、私が見つけた蔓のはしっこの近くへ浮き上がり、もう一度

「ツィックル」

と指をはじいて、箒にそれを引っぱり出させた。

 その後はさっきと同じく、またぐるぐるとまわりを飛びはじめる。

「これって」私のうしろにすわっているユエホワが、小さな声で言う。

「え」ふり向くと緑髪鬼魔は、すわることができて楽になったからか、顔を持ち上げてくるくるまわる祖母を見

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 16

「ああ、なんてことを」祖母は飛びながら首をふり、ユエホワに近づいた。

 ユエホワは大木の、地面から十メートル以上のぼったところにくくりつけられており、両手は彼の頭上にひろげられて、体とおなじように蔓で巻きつけられていた。

 頭はがっくりとうなだれていて、祖母の呼びかけにもまったく返事をしなかった。

「ユエホワ」祖母は箒で空中に浮かんだままなんども首をふりながらなんども呼び、「ああ、なんてこと

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 15

「なんにしても、ユエホワが誘拐されてしまったってことか」父は手に持つツィックルカードをもういちど見下ろして、テーブルの上に置かれていた料理用のキャビッチを持ち上げながら、うなるようにつぶやいた。「どうにかしないと」

「へえ」私は少し目を丸く見開いたが、それしか言わなかった。

 ユエホワが誘拐されるって……誰に? 何のために? とは思うけど、どうせ大したことにはならないと思う。

 ユエホワも一

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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 14

 その後父とユエホワとは別れ、私は一人森の中を町のほうへ戻った。

 まだ森をぬけきらないところでふいに、小さなカードがくるくると回りながら私の頭のななめ上から降りてきた。

 ツィックル便だ。

 手にとってみると、ヨンベからのものだった。

『ポピー、今日時間ある?』

と書かれてある。

「うん、あるよ」私はカードに向かってそう言いふくめ、上に向かって投げ上げた。

 ツィックル便はたちまち

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