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ヤング日記【2】想いが宿る場所

「ヤングセンターステンドグラス補完計画」を立ち上げた東京神父さんというカメラマンを知ったのは、神父さんが撮った友人の写真がInstagramに載っていたのを見たことが最初でした。
その写真が頭に残っていて、気が付いたらアカウントをフォローしていました。写真の良さもそうだけれど、「東京神父」ってどういう意味?と疑問に思ったのを覚えています。

去年の5月頃、神父さんたちが別府にあるひょうたん温泉のインスタフォロワー1万人プロジェクトをやっていたのがInstagramのストーリーに流れてきて、その時はなんとなく「面白いことしてる変な人がいるなー」くらいの気持ちで見ていた気がします。

これはいつも思うことだけれど、別府は普通じゃない人(いわゆる変態)が多くて、それが許される異世界な空間だから、自分の感覚も別府にいる時は普通じゃないマインドになっていることが多いのです。神父さん曰く、「別府国」というくらい独自のDNAが根付いているらしい。別府3年目の私にも「別府は国だ」はとても納得のいく説明でした。

前回のnoteにも書いた花田さんといい神父さんといい、別府には変態が多く存在しています。むしろ変態しかいない。ちなみに2人は大の仲良しだそう。類は友を呼ぶ。きっと細胞で惹かれあっているんだと思います。笑

私が今回の『ヤングセンターステンドグラス補完計画』を知ったのは去年の11月頃。Instagramをたまたま見ていた時に、「実行委員を募集しています」という文字が目に入ったのがきっかけでした。

ヤングセンターは、67年間(演劇をはじめて56年)別府市の鉄輪(かんなわ)で親しまれた大衆演劇場で、2020年に経営者の高齢化を理由に、沢山のファンに惜しまれながらも閉館してしまった場所だそうで、昨年取り壊されて現在は更地になって何も残っていません。話を聞けば聞くほど、一度行ってみたかったなと思ってしまいます。

そのヤングセンターの温泉にあった13枚のステンドグラスの解体、運搬、設置費用をメインに、
Webやマップの制作費などを集めるための支援型クラウドファンディングが今年の4月に始まります。(コロナ次第では延長の可能性もあり)

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男湯にあった9枚のステンドグラス

特に打ち込んでいることもなかった私は、心機一転何か新しいことをしたいなぁくらいの気持ちで応募フォームに「大好きな別府の為に活動したい」と記入しました。
ヤングセンターのあの赤い「ヤング」の文字は知っていたけれど、神父さんや実行委員の誰とも面識がなかったから、最初は「誰だこいつ?」と思われていたかな。笑
実際に参加してみると、ビックリするくらい皆さんフレンドリーで、参加者が10代〜50代までいる、別府っぽい実行委員会で応募して良かったなと思います。

何も知らない場所に一歩踏み出すということをあまりしたことがなかった自分。
直感を信じて飛び込んだ場所はとても面白くて、やっぱり自分の強みは頭で考えることじゃなく、まずは直感を信じて動くことなのかもしれないと、前回のnoteから引き続き思いました。

別府に来てから直感を信じるだけじゃなく、「踏み出す」という行動に移せたことは、きっと成長出来た部分なんじゃないかな。

この企画が持つ意味

今回のヤングセンターステンドグラス補完計画。神父さん自身はただ楽しいことをやりたいと思って始めた企画で、結果的に別府の為になれば嬉しいと言っていたけれど、私の個人的な想いとしては「別府の文化を次の世代に遺す」ことこそが、この企画の大きな意味であり、それを私達若い世代が中に入って経験することがとても大事だと思っています。

神父さんが言っていたことでとても印象的だったことがあって、

「想いには力があって、それはちゃんと場所や物にも宿っている。例えば、すぐ鍵を失くす人はその物の置き場を決めてあげないから、物が拗ねていなくなってしまう。物を大切にしている人には物からも感謝の気持ちが返ってくるよ」

と、そんなことを言っていました。

ヤングセンターはもうなくなってしまったけれど、そこにあったステンドグラスにはヤングセンターの温泉や別府の人たちの思い出や想いが詰まっているのです。
私のようにヤングセンターや大衆演劇について全く知らなかった人に「身近にこんな素敵なものがあるんだ!」と気付いてもらえたら嬉しいし、ステンドグラス達もきっと喜ぶと思います。

文化財を遺すということは、もしかしたら物と人が相思相愛の「場所」を作ることなのかもしれないし、このプロジェクトを通して、何か答えが見つかったら嬉しいなと思います。

とにかく今、何か面白いことが起きそうな予感を感じていて、これからの活動がすごく楽しみでワクワクしています。
この直感が当たるかどうか、クラファンが達成するかどうかも込みで見てもらえたら。

これから春のクラウドファンディングまでに、様々なプロモーションを変態な神父さんと個性豊かな実行委員の方達と一緒に作っていくことになります。
去年の12月にはその第一弾として、みんなで大衆演劇を観に行くというイベントも開催しました。次のnoteでは初めて大衆演劇を観た感想を書くので、そちらもお楽しみに!

(ここからファンの方や応援してくださる方からのメッセージが見れるので、ぜひご覧ください ↓)
http://beppupu.com/youngcenter/message/index.html

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