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短編小説

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#大学生

消せないギフト

 目を覚ますと、ベッドの上には俺1人だった。
 カラーボックスのいちばん上に、寝巻きとして貸したスウェットが綺麗にたたんで置いてある。昨夜泊まった恋人は、どうやら出かけたようだ。
 サイドテーブルには、メッセージの書かれた一筆箋が残されていた。
 
『おはよう。
 一足先に目が覚めたので、出かけます。
 友達と買い物に行くつもりです。
 今日は、そちらも予定があるんだよね。
 気をつけて行ってらっ

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