#015 【小学校英語教科化へ】2020年度はここにチカラを入れたら?小中学校どちらも経験のある英語教師が「振り返り」のポイントを書いた。
今回は、小学校の外国語活動・外国語科の記事です。
先生方、小学校で英語の授業の最後に振り返りを書かせていますか?
授業で習ったことや英語を使ったことなどを振り返って文字にすることは、とっても有効なんです。
*強いエビデンスもあるそうです。
教育エビデンスを詳しく知りたい方はこちら↓
しかし、ただ「書かせるだけ」ではもったいない。
というわけで、小学校(3年)・中学校(10年)の経験を持つ英語教師が振り返りの方法やワークシートのポイントを書いてみました!
どうぞ!
授業の最後に振り返りを書こう
振り返り(ここでは"feedback")ですが、前述の通り、強いエビデンスがあります。英語学習におけるフォニックスの有効性と同等またはそれ以上のエビデンスがあります。
それが振り返り活動(feedback)なんです。簡単に言うと、実施しない手はない。ということ。
そして、高学年くらいになるとしっかりと学習したことや感想を書けますで、できれば授業の最後に毎時間行っておきたいですね(授業の進度の関係や時間が圧倒的に足りていないことは承知の上で)
どんな振り返り用紙にする?
仰々しく書いていますが、授業の最後に「どんなことを学んだかな」くらいの簡単な自由記述でいいと思っています。
授業自体にたっぷりと活動の時間を取りたいので、あまりたくさん書かせるような用紙にすると、書く方(児童)も大変だし、見る方(先生)も大変。
3行から5行くらい記述ができるプリントで、最後に自己評価くらいで大丈夫。
自己評価
自由記述とともに、ぜひ「自己評価欄」も振り返りプリントに作りましょう。
例えば、
・相手の目を見て相手と英語でやり取りできましたか?
・先生が話す英語を理解しようとしましたか?
・相手に聞きやすい声で英語のやりとりを心がけましたか?
・自分の考えたことを英語でやり取りしようとしましたか?
みたいな自己評価を、1〜4の4段階くらいで選んでもらう。
振り返りは「通知表」の参考に
現在、小学校3・4年で年間35時間。5・6年で年間70時間の授業が確保されています。参考記事はこちら↓
それらを通知表の文言での評価の参考にすればOKです。
feedbackを書いて終わり?
でも、自己評価とか振り返りを書く「だけ」ではもったいない。
せっかく、40分の授業をしたんです。
*5分程度のfeedbackまでしようと思ったら40分ですけどね。
そのfeedbackを書いて「終わり」ではもったいないですよ。授業の最後5分くらいを使って振り返りプリントを書くことになりますが、ぜひ、もうひと活動して、児童たちの習熟を進めたいです。
児童に英語の「気づき」を発表してもらう
例えば、三単現のSがターゲットとなっているユニットがあったとします。
もちろん、小学校の先生の口から「三単現のSは、動詞の最後にSがついて・・・」なんてことは言えませんけど。
小学校では、文法の説明なんてしませんからね。
だから、それらをfeedbackを利用して児童たちに言ってもらっちゃう。
例えば、児童のfeedback(自由記述)に、「今日は他己紹介をしました。2番めの言葉にスとかズがつくということがわかりました。」
こう書いている児童の振り返りがあったら、授業の最後に全体の前で発表してもらいます。
先生が文法説明を直接しない代わりに、「言葉の気づき」をした児童を見つけて、
児童の口から共有しらもらう。
また、例えば、Small Talkで"What season do you like?"を扱ったとします。
そして、児童のfeddback(自由記述)に、「今日は、クラスメートみんなに好きな季節を聞いて回りました。○○くんがとても上手に英語を話していてびっくしりました」と書かれていたとします。
これを取り上げて、みんなでもう一度○○くんに向かって、"What season do you like?"と質問する。そして○○くんに英語をしゃべってもらう。
振り返りは3度おいしい
以上のように、振り返り(feedback)を授業に生かさない手はありません。
・単純に、児童たちの授業への振り返りとして
・授業の最後の活動として
・通知表で書く文言での評価として
feedbackは「3度おいしい」ことになるんです。
ぜひ、小学校の先生方で外国語活動・外国語科を担当されているのであれば、振り返り(feedback)を充実させてみてはいかがでしょうか。
とまぁ、つらつらと書きましたが、なかなかうまくいかない時も(というかそっちのほうが多い)
今回はこのあたりで。
あとんす。
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