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ひと色展@福岡 報告書

いや、それ1週間?2週間くらい前の話だよね?今レポート書いてんの?今まで何してたん?

と、言われてもしょうがない。なんだか、終わったすぐ後は気持ちがまとまらなくて、無理にまとめようとしたら何か大事なことが漏れてしまいそうで、ちょいと寝かせて発酵させてみようと思ってたら遅くなりました。
…発酵、してるのか?果たして。

 

 アサミさんが久留米にいらっしゃってひと色展をやると聞いたときは、なんだか現実、私に関係ある現実、とは思えず、へえーっという感じだったのを覚えていますが、我が家のちーちゃん(チハヤ chihaya)がお招きしたというのでへええーっ!になり、俄然興味が沸いてきたのですよね。(あの引っ込み思案なちーちゃんがねえ!)
 それからいろの子の、のびのびとして暖かい、なんとも言えない幸福さに目覚め、私も原画見たいわ!と、6月21日を楽しみに、目をらんらんと光らせて待っていた訳なのです。
 準備が着々と進むにつれ、私も何かできることがあれば関わりたいと思って、会議の後ろを彷徨いてみたりとかしてたのです。どんなふうにしたらいろの子たちが輝けるかなとか、コラボ作品はどこに何を置いたらいいかなとか、ちーちゃんとご飯食べながら話し合ったりして、とてもそれがわくわくだったのです。ズーム越しにアサミさんやはるかさん、さちさんにもお会いして、うおー、なんか凄い人達だなあとか思ってました。
 会場だったギャラリーは、普段はお世辞にも賑わってるとは言い難いという印象でした。私はせっかくアサミさんがはるばる来てくださるのにもったいないし申し訳ないから、学校でチラシをばら撒きまくりました。それで話したことない人とも話す機会ができて、チラシ配るのも悪くないなと思いました。


 そしていよいよ、アサミさんが久留米にいらっしゃいました。お出迎えして、次の日は大人たちで搬入作業、そしてその次の日から、私のひと色展通いが始まりました。やっぱり原画は違う…!紙質、色ののりかた、なんとも言えないあたたかみ、本物の色合いが目の前に展開していて、一枚一枚じっくり見てじっくり感動していました。
 麻衣さんとあめさんがいらっしゃっていて、ファンタジー談義で盛り上がったり、作品の制作秘話を聞かせていただいたりして、皆さんあったかくて、自分の世界をもって安定していて、お母さんが増えたみたいだなあ、とか思ってました。
 
 確か3日目に出勤したら、はるかさんが大人たち4人くらい従えて絵本の読み聞かせをしていたので、気配を消して背後から奇襲…いえ、読み聞かされてみたのですが、展示で見たのと同じ絵本なのに、生声で聞くのは全然違って良いなあと思いました。読み聞かせなんて何年振りかわからないけど、人の声帯を通して溢れる物語は格別の味がします。
 その後はるかさんは特別サービスで私の詩とちーちゃんの詩を朗読してくださいました。一瞬空気を震わせて消え去る音声、プラトンさんはソクラテスさんの生声で聴く教えこそに力があるとおっしゃっていたらしいけれど、確かに声の力は絶大なのです。それははるかさんだから、さらに絶大なのですなあ…なんて思いながら聴いていたら、胸が一杯になりました。
 あ、朗読はサービスですよね?後から請求しないでくださいね?笑

 毎日通ったけど、毎日同じ展示に感動していました。いろの子たちは、紙の上でみんな幸福そうに満ち足りていました。一つ一つの色の感じを全身でぴたりと表現するキャラクター、その顔も、服も、髪も、ポーズも、その下に付いている言葉も。アサミさんが色と本当に繋がっていて、仲良しのお友達をデートに連れ出すみたいに、紙の上で一緒に遊んでる、そんな光景を思い浮かべました。そうしたらなんだか私がうきうきしてきて、ああ楽しいなあ、幸せだなあ、と思って、初日こそじっくり一枚一枚齧り付いて見たけど、だんだん展示を前にしてぴょんぴょんしたり、スキップしたり、くるくる回ったりするようになってしまいました。立派な不審者ですね、ふへへへへ。

 コラボ作品も毎日、目を近づけてガン見していました。はるかさんのクッションは写真も良いし抱き心地も良いし、糸さんのミニチュアはどれだけ見ても見足りないし、うわの空さんの刺繍の人形は何度触っても心にぽっと火が灯るみたいだし、麻衣さんのビーズ作品はきらきらしていて、1日目にお会いしたときのご本人の強烈な輝きが思い起こされ、あめさんのアロマサシェは一通りくんくんして宇宙に飛んでいっては、あめさんの優しい柔らかな感じを思い起こして、ああこんな感じ、とか思っていました。カラスさんとぼーろ先生の掌編小説も!その挿絵も!お二人とも個性満載の小説でニヤニヤが止まりませんでした。ちーちゃん(母)とくっつきながら読みました。あと、会場に流れている音楽ね!もう私あそこに居座りすぎて、プレイリストを覚えて家で口ずさんでおりましたよ。アサミさんの素晴らしい作品が、たくさんの方の素晴らしい作品を呼び、とても濃厚な空間が出来上がっていたのですね。

 ひと色展の間に、noteのミーミーさんやすーこさんにもお会いしました。時々お客様がはけたときは、会場で大人たちとおしゃべりしたり、遊んだりお団子食べたりしました。一緒にいるのが本当に心地よくて、お会いできて嬉しいどころの騒ぎじゃない、本当にnoteやってて良かった、ちーちゃんがひと色展を招いてくれて良かった、アサミさんがはるばる来てくださってよかった、はるかさんと仲良くなれて良かった、いろんな良かったが渦巻いて、感無量でした。

 結局、せっかくの展示会が閑古鳥、という私の心配は杞憂でした。大人のお客様も、ちびっ子のお客様も、私が東奔西走してチラシ配ったお友達も、本当に沢山、ひっきりなしに来てくださって、言葉にならないくらい、胸一杯に嬉しかったです。ちーちゃんも頑張って公共施設にチラシを貼ってもらったり、置いてもらったりしていたしね。
 アサミさんのアの字も聞いたことのない方達に、いろの子たちの素晴らしさを鑑賞していただけて、「また来るわ!」と言ってくださる方もいらっしゃって、やっぱりいろの子たち良いですよね?コラボ作品も凄いですよね?ね、ねー?!と、訳分からん私が誇らしい気持ちになっておりました。そして、人と人との繋がりで、この幸福な世界、ときめく輝きを共有できて、とても嬉しかった。暖かい気持ちで風船が膨らんで、胸がきゅんとなる感じでした。
 来てくださった方々、誠にありがとうございました。そして私のチラシに反応して来てくれた友よ、ありがとう。というか、ひとえに作者の皆様の徳がお客様を引き寄せたのよね。私は特別なことはしてないわ!

 
 という訳で、ひたすら楽しむ専門だった私は、アサミさん、はるかさん、ちーちゃんはじめ大人の皆さまにかけがえのない経験をさせていただきました。改めて御礼申し上げます。
 こんなに書いたのにまだ書き足りないな。発酵が足りない。ヨーグルトはまだシャバシャバです。

 次は横浜!
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