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クリスマスにサンタ帽子でUberEatsの配達員をやってみた話

※写真はすべてオフライン時に撮っています

全国のクリぼっちのみなさんこんにちは!今年も厳しい季節がやってまいりました。今年はいかがお過ごしだったでしょうか?

リア充たちが浮かれ気分の聖夜をサンタはどういう気持ちで働いているのか、そう疑問に思いながら靴下を吊るした下のベッドで寝れない夜を過ごした。そんな人もきっといることでしょう。今年はUBEReatsの配達員でサンタの気持ちに迫ってみるとの思いでクリスマスの街を走り回ってみたいと思います。

まずクリスマスだからもちろんサンタ帽子でキメます。お客さまから「UBERってサンタの格好で配達している人いるけど君はしないの?」というリクエストがあったので、せっかくなのでやってみました。この格好で街の人々の反応を見ていきたいと思います!

まず。この姿を初めての目撃したおばちゃんたちはすれ違いざまにこう言い放ちました。

「あ、ニセサンタだ」

さてこの日、最初の配達はマクドナルドでした。店員さんから気づいているのかいないのか微妙な笑顔で商品を受け取けとり向かいます。

さあ、サンタの配達だ。そう意気込んでお客様のところにいくと。

「….......ありがとうございます」

無反応でした。…まあそりゃそうだ。
幸先の悪いスタートに一日の不安がよぎります。
そしてピザ屋などの配達員はサンタの格好がデフォだったりするのを見てあんまりサンタの格好って

さらに次の店舗の店員さんは無反応でした。しかし、配達先のホテルみたいな高級感マンションの受付のお姉さん二人に爆笑されました。一度に行ったことがあったので前のことを覚えていてくれたようでした。やっぱリアクションがあるとすごく嬉しい!...でもここのお客様は無反応でした。

帰りがけに受付の人たちに格好が薄着なのを指摘され「自転車で走ってると熱くなるんでこれぐらいがちょうどいいんですよ。お気遣いありがとうございます。」と言うと「いや別に気を使って言ったんじゃない」みたいなことを言われました。少し仲良く慣れた気がして嬉しく思えました。

そして、次のお宅へ向かうとき「いま一件目が終わりましてそちらへ向かっております。」とメッセージを送ると

「わかりました。ご丁寧にありがとうございます」

と珍しく丁寧にメッセージを返してくれる人でした。お客様のところへ行きマンションのオートロックのインターホンを鳴らしました。

すると入口のインターホンのカメラの先から「ふっ…はい」含み笑いっぽい返事が。

そしてエレベーターでお客様の部屋へ向かい。ドアを開けてもらうとなんと彼女は外国人でした!しかも明らかにニヤニヤしてます。メッセージから完全に日本人だと思っていたのでちょっと意表をつかれましたが、今こそあの言葉を言うべき!

「メリークリスマス!」

すると彼女は「Merry Christmas!」

何倍もきれいな発音で返してくれました!やったー!成功だあー!これが聞きたかったんじゃーーー!

その後もまたマクドナルドの配送をしようと店の前にいると、子供が「サンタだぁー」と駆け寄ってきました。とにかく子供には人気でほっとしました。そうそうこんなの期待していたんだよ!という感じです。

その後もマンションの住人のおばちゃんに「まあ、サンタさんなのね。でも帽子だけ?服は?」とクオリティの中途半端さを指摘されたので「いや予算の都合がありまして…」となんとも冴えない返事をしてしまったり、ウエンディーズの店長に「おっ、サンタがきたな。」と一言リアクションしてもらえたりして反応はそこそこ上々でした。

また街にはサンタの格好のライダーたちもいました。
ガタイがよくて強面そうでしたがカメラを構えるとみんなポーズをとってくれました。
やっぱ「バイク好きに悪い人はいない」は本当のようですね。

その後14時頃から注文が途絶え始めたので休憩にして、17時半から青山でまた稼働開始しました。

柿の葉寿司のデリバリーで病院の端のマンションに行きインターホンを鳴らすと一度目はすぐに切られてれてしまいました。その後渡すときに謝られましたが少し暗雲立ち込める幕あけでした。

次にいったのは麻布の高級マンションでした。フィッシュ&チップスを届けにいくと出てきたのは美人なお姉さんでした。格好からしてこれからパーティーなんでしょうが少し緊張しました。このお姉さんじろじろ帽子をみてくるのですが、ついに肝心の「メリークリスマス」を言いそびれてしました...。おぉ、なんたる失態。おれは何しにクリスマスにUBERやってるんだよと自分を責めました。

今度は麻布の鍋の店の配達に出向きましたが、この店何度か顔をだしているのですがいつも相手をしてくれるお店のお兄さんがサンタの帽子をみてキョトンとしていました。そして料理を渡されるときに「UBERってサンタの格好が義務付けられるんですか?」と聞かれました。そんなわけはない自分が勝手にやってるだけだと言うと笑ってもらえました。

その鍋の配達先では気さくなお兄さんが出てきて料理を受け取ってくれました。なにやらクリスマスパティの真っ最中のようで、ドア口からすごくきらびやかな感じが伝わってきます。

「寒い中本当にありがとうございます!」

と開口一番そんなことを言われて「いやいや届けることができてよかったです」と返してそしてついに「メリークリスマス」と言うことができました。すると「ありがとうございます。メリークリスマス!」と返ってきました。このやりとりが本当にたまらな心によかったです。

また4人組の若い男の子たちにすれ違いざまに「お疲れ様です!」と声をかけられたりして、すごく嬉しかったです。そんな風に東京はぜんぜん冷たくないんですよ。道路工事の誘導員さんに「おーーい、気おつけてなあ。がんばれよぅ」と声をかけてもらったり、UBERどうしの配達員がすれ違いざまに挨拶したりなどの謎の連帯感が生まれたりするので面白いところです。

そんな風にもうもう一軒目のオートロックのインターホンを鳴らすと「はーーい........えっ?サンタ?サンタ?」と感じの良い反応が!こちらもパーティーのいい余興になったようでこちらも「ありがとうございます!メリークリスマス!」と言ってもらえました。

次にHOOTERSからリクエストをもらって行くとなんとその店ガラガラでした。HOOTERSはフロリダ生まれのカジュアルダイニングバーだそうでアメリカの大学ドラマにで出てきそうなクインビーな格好の女の子たちがでてきて丁寧に迎えてくれました。UBERの配達員を大事にしてくれるめっちゃええ店やん!と思いました。

しかしそのいい流れもここまででした。ここからだんだんパーティーから晩餐のデリバリーになっていき少し反応が薄くなっていきました。

そして21時をまわったあたりから晴海のある会社へのデリバリーの依頼がきました。クリスマスというのに数名でおそらく残業してるのだろうと思われました。「現在八丁堀入舟を出発しそちらに向かっています。もうしばらくお待ちください」とメッセージを打つと「承りました」と返信が即つきました。

寒い中、そして真っ暗なビルの前で変質者同然の私にコートを着た女性がひとりでとりにきてくれました。こんな日に本当に遅くまでお疲れ様ですと恐縮しました。

また品川のマンションの方にマクドナルドのバーガーを届けに行った時はもうすでに建物の前で待っていました。「こんな時間に頼んでしまって申し訳ないです」と言われてこっちとしては好きでやってることなのですごくむず痒い気持ちにになりました。でもこう言ってもらえるだけでも本当に運んだかいはあります!

最後の配達は青山霊園付近のお店で配達完了時には0時をまわっていました。こんな時間にこんな場所でっとちょっとゾッとしまたが、行ってみると安室奈美恵みたいな90年代の音楽をクラブみたいに流してワイワイパーティーをしている感じで拍子ぬけしました。肝心の青山霊園も対岸の崖の上にあるのですが対象的に妙に静かで月のひかりを浴びているようでやすらぎを感じました。

帰路につく時この一日の充実感をすごく感じました。


たった税込み108円の帽子で今回いろいろな人とのコミュニケーションを生むことに成功したのは大きな収穫だったと思います。

サンタクロースもきっとこんな風に満ち足りた気持ちなんだろうなって思いました。

ちなみに本物のサンタもUBERやってました。彼には勝てないと思います。


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