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【超短編】祈りの使用法

祈りでございますか?

人間やその霊魂などによる祈りというものは、だいたいは他に向けられておりますんで、自身の腹底を変えるほどの役目は果たさないわけでございます。

例えば、エイブラハム教の信徒たちによる祈りなんかは、あれは特に月の裏側に蓄積されていっております。タルリスト教信者の祈りなどは、主に月の表側に集められておるのでございます。月の上でさえも、この二大教の陣地争いは起きておるのでございますが、そのお話はまた別の機会に話すことにいたしましょう。

大岡学会?

あの学会の祈りなんざは、オゾン層の最下位に溜められていくもんですから、そのために、オゾン層が今、危ないことになっているのでございますよ。

そりゃそうでございましょう。

生前、祈りを捧げたものたちの人間の霊魂は、死後、オゾン層下部および月の表面にいったん保管されるのでございます。その数のなんと多いことでございましょう。

すべての宗教の上層部は、例のあすこと繋がっておるものですから、たんと蓄積された祈りのミツは、サイバババアメーバの動力源になっているのでございます。

もちろん月面に保管された祈り経由の霊魂は、もっとも甘い祈りのミツとして、再融解が施され、サイバババアメーバの原動力として吸収されるのでございます。

思う壺でございますよ。


祈りのミツによって活稼働をつづけるサイバババアメーバどもは、地球をいじめるのが大好きでございます。

地球人や生物の中には、サイバババアメーバによる攻撃ともしらず、一種のsense of pleasure (快感)として受け止める者までおる始末でございます。


もちろん、そのとおりでございますよ、一旦サイバババアメーバとのパイプを連結してしまったものは、そこに加担しておるのと同じこととなりますので、地球でのおぞましい偽物の愛の施行者として、一生を生きることになるのでございます。もちろん、本人どもは、自分の愛が偽物だなどとは、これっぽっちも気付いてなどおりませんが。



ええ、わたくしですか?

わたくしは、

宇宙の創造ヌッシでございます。



おあとがよろしゅ。



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