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<ネタバレあり>「初恋ハラスメント」に関するまとめと考察 - 解答編

この記事では中京テレビ制作のドラマ「初恋ハラスメント ~私の恋がこんなに地獄なワケがない~」に関するネタバレを含んでいます。
また、本編中にはホラー描写も含まれます。閲覧には十分ご注意ください。

この記事では「初恋ハラスメント」について予想したことの答え合わせ、まとめ、考察を行います。
※先に番組放送前に投稿した予想編の記事や番組をご覧いただいたほうがわかりやすいです

テレビ放送版と同じものはTVer、Locipoでご覧いただけます

huluはホラー表現のないバージョン(純粋なドラマ)です

©️CTV


手の込んだ9分間の「放送直前SP」

5秒間の注意文の後、本編開始前に9分間の「初恋ハラスメント ~私の恋がこんなに地獄なワケがない~ 放送直前SP!」と題した特別番組が流れた。
もちろんここでも多数の伏線があり、事前に出ていた情報を補足するものもあった。

第1回 令和・恋ドラシナリオコンクール

どうやら「~恋ドラコンクール シナリオ大賞」ではなく「~恋ドラシナリオコンクール 大賞」だった模様。
これは完全に表記揺れを統一しておかなかったことの弊害。

監督 熊谷圭一

全ての元凶。
事前のスクープ映像に映っていた特徴と一致しており、更には暴行を加えている様子が思いっきり映っていた。

NGテイク

桜の花びらのチラシ肩書に食わなかったのか、大きな声ですが沼の名前を怒鳴る。
「愛のムチ」とはよく言えたものだ。

よく見れば左奥で暴行を受ける菅沼の姿。
スクープ映像の冒頭のシーンだろう。

小宮璃央さんのお話

度々どう考えても何か裏事情がありそうなコメントを残していった。

小宮》ハラスメントってどこの業界にも存在してるものだと思うので、そこに恋愛というものをかけ合わせたというのがすごく斬新でした。

助監督 菅沼 茂

ずっとホラーの現場でしか経験がなく、恋愛ドラマは初とのこと。
会話からも日常的に叱咤されているとわかる。
雰囲気的に菅沼は吉田からも見下されている?
同様の模様が登場したため菅沼のお守りが呪いの一端になったのではないかと思うが、これ以降は特に触れられることはなかった。

吉田》菅沼さん すぐ手抜くから、クマさん(熊谷監督)にまた怒られるよ?
菅沼》いやいや、そんなことは…

吉田》なんですか? このお守り、どこで買ったの? あっ、もしかして大好きなオカルトのやつ~?
菅沼》あっいや、すみません。
(中略)
吉田》なんか呪われそうなんだけど

※呪われます

インタビューの裏で…

小宮へのインタビューの真っ最中にも熊谷監督のものと思われる罵声が聞こえている。

小宮》スタッフの皆さんには本当に頑張っていただいています。
(監督のものと思われる罵声に思わず目を向ける)

(仕切り直して)
小宮》いい緊張感で作品に挑めてると思います。
(再び聞こえる「何だこの野郎」「すみません」というようなやり取り)

監督へのインタビューの背後で…

吉田?に必死に頭を下げるも蹴飛ばされ怒鳴られる菅沼の姿。
この場面に似た行為がスクープ映像にも出てきている。

クランクアップ

本来であればおめでたいはず、しかしスタッフたちはあまり嬉しそうな顔ではない。
その中でカメラを動かしたときに菅沼の遺影が映る。
遺影の写真は本編中や番宣に登場したもの(ただしカラー)。
「亡くなっている可能性がないわけではない」と予想した菅沼は残念ながら亡くなっていたのでした。

監督からの手紙

中川アナが読み上げる監督からの手紙を神妙な面持ちで聴く小宮。
果たして監督の言う「このチーム」に菅沼は入っていたのだろうか。
「一生忘れられない作品になった」というのは、人が亡くなっているにも関わらずそれが一切なかったかのように続けていくことの異常性を感じたからだろうか。

中川》小宮さんの人生でも忘れられない作品になったんじゃないですか?
小宮》そうですね。一生忘れられない作品になりました。

呪いの始まり

──菅沼さんがアップを始めました──

この模様は菅沼の持っていたお守りと同じ。
このあとの呪いっぽいシーンにもよく出てくるが、このお守りによって菅沼は呪いを生み出したのだろうか。

  

本編 - 菅沼をさがせ

※本編にはこういった演出が多数見受けられますがお使いの端末は正常です。

さぁ、菅沼さんはいろんなところに潜んでいます。
一つずつ見つけていきましょう。
※ここでは菅沼さんだけをピックアップしています
※ほぼ一瞬しか映らない部分のほうが多いです
※見つけても爆速で消えます

①学校(卒業式の日)

背後にしれっと現れ、しれっと消えていく菅沼さん。

②以前のオフィス

ブラインドにフェードイン・フェードアウトしていく菅沼さん。

④歩道1

植え込みと同化する菅沼さん。

⑤オフィス1

覗き魔な菅沼さん。

⑥オフィス2

奥行きを大胆に活かす菅沼さん。

⑦オフィス3

招き猫に憑依する菅沼さん。

⑧学校の音楽室(回想)

シューベルトになった菅沼さん。
ここは完全にネタじゃないっすか。

⑨オフィス4

瞳の中の菅沼さん。

⑩オフィス5

またもやブランドに映る菅沼さん。

⑪歩道2

壁のシミみたいになる菅沼さん。

⑫取引先1

やっと顔がはっきり見えた菅沼さん。
ようやく「目の色変わってるやん」って事が判明。

⑬取引先2

ダイレクト映り込み菅沼さん。

⑭取引先3

だんだん青鬼みたいに見えてくる菅沼さん

⑮エレベーター

ちゃんとCM前なので展開を引っ張ってくれる菅沼さん。
「ココカラダ…」というフリはCM明けから呪いが一気に加速することを示している。

⑯オフィス6

覗き魔な菅沼さん、再び。

⑰オフィス7

ドアと壁の間に挟まれてるようにしか見えない菅沼さん。

⑱オフィス8

頑張って近づいていく菅沼さん。

⑲オフィス9

気合い入れたらモニターに現れる菅沼さん。

⑳オフィス10

ギシギシ聞こえると思ったら首吊りをしていた菅沼さん。
つまり菅沼さんは監督や周囲からのハラスメント(暴言・暴行)に耐えきれず自ら命を絶った可能性が非常に高いと思われる。

㉑思い出の映像

防犯用の「見ているぞ」みたいな菅沼さん。

㉒オフィス11

やっぱりモニターに映るのが好きな菅沼さん。
怨念みたいなのも聞こえる。

㉓オフィス12

重力を無視する菅沼さん。

㉔オフィス13

めっちゃおいでおいでしてくる菅沼さん。

㉕オフィス14

あからさますぎる菅沼さん。

㉖オフィス15

またもやモニターに映るのが好きな菅沼さん。
カメラがだんだん近づいていくに連れて菅沼さんも大きくなっていく。

㉗オフィス17

ツーショット菅沼さん。

㉘オーディション(回想)

本気を出し始める菅沼さん。

㉙遺影

番宣にも出てきた遺影の菅沼さん。
見慣れれば笑顔が素敵。

㉚会議室(回想)

いよいよ怨霊っぽくなってきた菅沼さん。

㉛会議室(回想)

血の涙を流す菅沼さん。

㉜オフィス18

ホラー的に歩み寄ってくる菅沼さん。楽しそう。

そして怨霊的なみなさんも本気出してきました。

㉝オフィス19

怒涛の勢いでパワハラ被害者と思われる方々の怨霊的な何かが出てきたので久々に顔を出す菅沼さん。

なお呼び出された取引先は怨霊的なみなさんがいるせいで悪の組織みたいになっている。

㉞取引先4

全力で良いシーンを妨害しに来る菅沼さん。

みなさんのことも忘れてませんよ。

㉟撮影現場(放送ジャック)

監督から暴行を受ける菅沼さん。
音声だけ普通に聴こえるドラマのセリフが皮肉になっている。

㊱遺影2

キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!
怨霊的な何かになったあとの方が生前より生き生きしてらっしゃる菅沼さん。

やりたい放題する怨霊的なみなさん。
あとこのへんブオンブオン鳴ってる音マックス・ヘッドルーム事件のやつにも似てる。

㉟取引先5

「お前が言うなァ!」(迫真)な菅沼さん。

㊱取引先6

「呪ってやる!」(迫真)な菅沼さん。
いや、あなたもう既に呪ってません?

㊲取引先7

もはや「人殺し」と何も隠さず言うことにした菅沼さん。

㊳取引先8

3回も繰り返して、どうしてもめちゃくちゃにしたい菅沼さん。

㊴取引先9

「吉田伶香ァ… 許さない…!」ということで原因は吉田にもあるのだろう。
(実際、菅沼は吉田に蹴られたり怒鳴られたりしていた)

ついでみたいな感じで監督も名指し。
名指しされたこの2人が特にひどかったという感じなのだろうか。

㊵取引先10

もはや何も見えなくしてくる菅沼さん。

㊶クライマックス

「貴様にされたことは、死んでも忘れないからな…!」という菅沼さん。
小宮が菅沼に対して何か行っていたような描写は見られなかったが、小宮は菅沼に対してハラスメントが行われていたのは知っていた。
つまり、「知っていて何もしなかった」ことこそが「貴様(小宮)にされたこと」なのではないかと思う。

そして赤黒い背景とともに聴こえる「死ね」「殺すぞ」「もう辞めたら?」「消えろ」というのは恐らくスタッフや出演者からのハラスメント。

「最重要事項なので、5秒数えて言いました」は本編中の春太のセリフに対する皮肉。

そして再び聴こえる罵詈雑言。
さり気なく豊田真由子氏の「このハゲーッ!」が入っている。これも「ハラスメントの象徴的事例」ということなのか。

最後に、様々な人物の写真が表示されてから「お前も同罪だ」という菅沼さんの言葉で終わる。
この「同罪」というのは、このストーリーだけでなく、普段からハラスメントを「見ていたにも関わらず何もしなかった」「巻き込まれたくないから見て見ぬふりをした」我々に対する警告なのではないかと考えた。

ここまでを踏まえて

ここまでが長くなってしまったので極力短くまとめます。

このストーリーの個人的解釈

  • 元々ホラーの現場でしか経験がなかった助監督・菅沼茂は恋愛ドラマの現場の雰囲気に馴染むことができず、日常的にスタッフや出演者からいじられたり罵詈雑言を浴びせられることもあった。

    • 特に監督の熊谷圭一や主演の吉田伶香を主とする精神的・身体的な攻撃にによって首吊り自殺へと追い込まれた。

  • 詳細がわかる描写がなかったためあくまでも推測だが、熊谷はこれまでの作品の現場でも菅沼に対してと同様の暴言・暴行を行っており(もしかすると5年間活動していなかったのはこれが原因?)、そこで亡くなった人たちの怨念のようなものが菅沼の持っていた呪いのキーホルダーと同調し、今回の呪いに発展したのでないかと思う。

  • また、本編中で出演者が発するセリフに対しての「ハラスメントした奴を絶対に許さない」「綺麗事を言うな」などという怒りが大きな呪いの基になったと考える。

  • 本編での小宮に対しての「許さない」という発言やラストの「お前も同罪だ」という発言は、見て見ぬふりをしている小宮≒普段の我々に対しての警告のように感じられた。

感想

全体を通して因果応報のような、「やられたらやり返す、倍返しだ!」みたいな雰囲気もあった。しかしながら他の誰かが死ぬ呪い、みたいなことはなく優しい方だなと言う感じ。映像以外の実害はあるのだろうか。
びっくり要素はあるものの覚悟さえできていれば割と乗り越えられそうなので、純粋なホラーというよりは都市伝説やデジタルホラーに近い感じがした。瞬間的な仕掛けが多く、その中に伏線や情報が混じっているため複数回見返さないとすべて理解することはできないかもしれない。
直前放送スペシャルに仕込まれた伏線を本編で回収していたのは良い、一方で具体的な描写がほとんど無く推測するしかなかった部分(菅沼のキーホルダー、監督と怨霊さんたちの関係など)もあったのが少し残念だった。

最後に

この番組はフィクションです
お使いのテレビは正常です

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