りんごの木

りんごの木

最近の記事

記憶

一番古い記憶は 祖父の姿だろうか。母の車かもしれない。 お風呂に入れてもうとき、真っ先に目に入るのは祖父の背中だった。 磁気治療のシールをたくさん貼った祖父の背中。 振り向いて、母から私を受け取る。 祖父は、ガーゼで洗う前に、石鹸を持ったまま身体を撫でてくれた。それがとても気持ちよかった。 「ほぅ、ほぅ。」 と笑顔で私をあやしながら洗ってくれる。 そんな0歳の記憶。 母の車は鮮やかなブルーの色。 車に乗る時、母の腕越しに見えるブルーがとても綺麗で、今でもはっきり覚えて

    • 生まれてきてよかったのか

      私には生まれたときからお父さんがいなかった。 「かわいそうに。」 そう思われることが多かったかもしれないけれど 私にとってそんなことはごくごくささやかなことだった。 正確に言えばお父さんはいた。 一緒には暮らしていないお父さん。 私のお母さんではない奥さんと 私ではない子供がいるお父さんが。 これまた 「かわいそうに。」 と言われてしまいそうだけれど 私にとってはとてもささやかなことだった。 お父さんは頻繁に私に会いに来た。 「なんてやつだ。」 「最低。」

      • 初めての記事

        なんとなく登録してみたnote。 なにも書かないまま1年が過ぎていた。 書きたいことはたくさんある。 なのに書こうとしてもまとまらない。 ありのままに書いてみよう。 やっとそう思った。 数多ある書きたいことから何を書くのか。 まずは自分のことを書いてみようと思う。 自分を隠して生きる私を、ここで可能な限り吐き出してみよう。 もうすぐ誕生日。 ちょっとだけ変わりたいと思う。 自己満足できれば、それでいい。