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朝8時、喫茶店で。

休みだから思いきり寝る予定だったのに、7時に配信される公式LINEで目覚めてしまった。そしてやはりいつもの癖で「起きなきゃ!」
と焦る。でもすぐに休みだと気づく。
早起きしたぶん布団の中で思う存分ダラダラする。

6連勤、7連勤にはすっかり慣れた。
毎日働くのが当たり前だから、仕事がしんどいという気分にはならない。ただ、一定していつも少ししんどいから何も感じないだけかもしれない。

とはいえ今日は休みなのでもちろん働かない。ある程度ダラダラして目が覚めてきたらコインランドリーを回す。回してる間に喫茶店で朝ごはんを食べる。

モーニングを注文してしばらくしたら隣の席におばちゃんが座った。「まだ来てないねぇ?」と店員さんに聞いていた。店員さんは「はい、まだですね今日は」と言っていた。
やがて隣にはもう1人おばちゃんが来た。

2人のおばちゃんの会話を聞きながら「きっとこの喫茶店で毎日2人で朝ごはんを食べているんだろうな。待ち合わせの時間は…きっと8時といったところだろう。」など考えていた。

毎日8時にこの喫茶店のこの席で待ち合わせして、朝ごはんをたべているのか。いいなあ。
ふと羨ましくなった。
いつも朝ごはんは5分とかで軽く済ませているし、仕事しながら片手で食べることもある。
嫌味ではなく、純粋に良いと思った。こんなふうになりたいと。

いいなあ。
私は、目の前の空いた席に目を移す。
ここに気の置けない誰かがいれば。
ぽつりぽつりと話し、沈黙が気まずくない誰かがいれば。

淋しさを紛らわせるかのようにスプーンのかどでゆで卵の殻にヒビを入れる。

#エッセイ #喫茶店 #純喫茶 #モーニング
#朝ごはん


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