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福岡井口感性塾第168回例会

福岡井口感性塾第168回例会 大野正樹先生
東京江戸川区の松本幼稚園の大野正樹園長先生が語る本来の教育の在り方とは。

講演会はまず、立腰の姿勢を整えるところから始まる。 腰と肩と耳が一直線になるように。

心と体の姿勢が整ったところで、まず関口長太郎の紹介。 日清戦争直後に台湾に行き、小学校の校長を務める。辛の残党兵、ゲリラ部隊に殺されることも覚悟して、台湾に渡り、台湾の教育を変えた人物。それほどまでの志と情熱を持った教育者が今日本にはいるだろうか。大野先生は問いかける。

続いて、素読。入門として、「大きな蕪」から。 松本幼稚園では園児も漢字で読む。 ひらがなは意外と難しい。「き」と「さ」のような違いだけでなく、「はし」は「橋」なのか「箸」なのか、直感で分かりづらい。 漢字は文字と意味とイメージが即座につながる。だから園児にも漢字で読ませる。 当然、園児は分からないこともある。分からなくて当然。分かれば「すごいね」と褒める。それだけでいい。

そして「澤火革」を素読。久しぶりの漢文。いまいちよく分からない。 でも大野先生は解説しない。

これが今の日本の教育に必要だと言う。
答えをすぐに教えない教育。

「時中」と「時流」 思想・哲學と情報 時代の真ん中を射抜く、核心を突くのが時中。時代に乗るのが時流。時流に乗るものは時流に滅ぶ。
時中を大事にした教育が必要。今の教育は情報(答え)を教える。これでは子供は考えなくなる。

四書五経。「経」は縦。縦糸を大事にしなさい。易経は五経に含む。 今の教育の課題 「子供が求めていないことを教えていないか。」「閉じた口を無理やり開いて栄養を流し込んでいないか。」 求める子供を作りたい。自ら口を開いて、自ら栄養を取り込むような教育をしたい。
朱子学と陽明学の違い。 先知後行と知行合一 知ることと行うことが同一であるというのが、陽明学の考え方。

心を込めることが思想哲學教育 答えを教えることが情報教育
修行をして自分を磨くのが禅の考え方。 いや、何をしながらでも自分は磨けますよというのが、事上磨練。

心を磨くことを教えるのが、教育者の仕事 教育者が誰よりも心を磨くべし。 つまり仕事とプライベートの垣根なんてない。公私混合万歳。 教育者の人間力が教育の本質。

頭で理解するのではなく、腹落ちさせる。 そのために軸を作る。姿勢から。地に足をつける。 しっかりとした縦軸があるからこそ、知識が活きてくる。軸がない状況で知識を詰め込んでも頭でっかちになるだけ。

自分軸を作る。

易経~change of book~にある日本の宗教性。日本人が持つべき世界の見方。長期的視点。

五事を正す「貌言視聴思」

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