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闘鷲降臨~虎穴に入らずんば(21-22Game27)#FE名古屋

虎児を得ず、というのはゾーンアタックの鉄則ですよね、という。

FE名古屋 93-88 越谷(OT)

 開幕3連敗のあと9連勝。その貯金はあるものの、ここ5試合は1勝4敗とやや調子が落ち気味の越谷。明確なストロングポイントを持ちつつ、それが強すぎるがゆえにほかの形に変わり切れない、この辺りが悩みどころ。
 一方のFE名古屋。26試合中1Qをリードされて終えるのがなんと13試合と半数に及ぶ。そこを10勝3敗にまとめている修正力は大したものだが、能力のあるチームに毎回アドバンテージを渡しては、勝ち切るのが難しくなるのは2021年のGWにまさに今回の相手が教えてくれたことだろう。先々を見据えると、先手をどうやって取っていくかが大きな課題になる。

 果たして本日のゲーム。やはりというか、アドバンテージを得たのは越谷。というか、お互い攻撃が上手く行っているわけではないが、それを力づくでカバーしたバッツとブラッキンズ、という構図。FE名古屋は越谷が敷いてきた2-3ゾーンに対して外々の循環に終始してシュートを決め切れない形が続く。てっきりマンツーでバッツはドロップといういつもの形だと思っていたが、前節の福島が敷いていた2-3を攻めあぐねていたところをスカウティングされていたかもしれない。結局のところバッツのオフェンスリバウンドを止めることはクウェリ投入で何とかなったものの、攻撃の周りの悪さはどうにもならず、14-21とリードを許す。

 最初に言った通り越谷の大きなウィークポイントとして、「バッツがいるといないとでは全くチームが変わってしまう」というところがある。途中加入のオクテウスも今季加入のシェリフもそのあたりのカバーは上手くできていないのでバッツの出場時間は自然と長くなっているのだけど、とは言っても全く休ませないわけにもいかない。本日も2回に渡って5分40秒ほどの休憩があった。ただ、その脆弱な構成は相手チームの反攻の狙い目。FE名古屋もこのタイミングで上手く点差を詰め、シーソーゲームの展開に。また、この日のクルーはポジション争いで腕を使って相手を押しのけるプレーはかなり厳しくとっていた。他のチャージングなども含め、このQは5つものオフェンスファウルで越谷の攻撃が停滞したのも助かった部分。それでもバッツへの守備を裏をかいた展開で越谷はしぶとく点を積み重ね、35-39で折り返し。

 3Qも一進一退。越谷が8点差まで離すものの、FE名古屋もようやくここにきて不格好ながらゾーンアタックが効果を表し始め、そこから逆に7点までリードを拡大。ただここで横塚の連続3Pを被弾するなど、やや締まらない形も、最後はJJのブザービーターでさらに3点点差を詰めて最終Qへ。

 4Qも似たような流れだったが、このタイミングではシェリフとオクテウスが踏ん張った、というか、ややオクテウス相手のミスマッチにこだわりすぎてオフェンスの順調さを欠いたFE名古屋がミスからシェリフとオクテウスを走らせてしまい、残り3:44で6点のビハインドを背負う。ただし、今季のFE名古屋はこういう時に粘り強い。ルークの連続得点で差を詰めると、バッツへの覚悟のプレッシャーからボールをもぎ取るとJJが逆転3P。さらに残り15秒で石川のショートジャンパーで3点差。ほぼ勝ちの流れだったが、松山に残り7秒で3Pをねじ込まれてオーバータイムへ。

 正直なところ嫌な流れでの残業だったが、ここで踏ん張ったのがFEのビッグマン陣。守備からのトランジションで速攻に参加したルーク、そしてクウェリがレイアップをねじ込んでリードを奪う。この後せっかくの守備成功をふいにするターンオーバーなどはありつつも、最後まで守備の集中力を切らさなかったFE名古屋。最後はルーズボールに素晴らしい反応を見せた野﨑が身体を張って実に愚かな鎌田のアンスポーツマンライクファウルを引き出し、ここまでチーム全体が苦労していたFTを2本決めてポゼッション。次の攻撃は成功しなかったものの、貴重な時間を浪費させることに成功。最後の最後で勝利の女神はFE名古屋に微笑んだ。

雑感

○しっかり修正したゾーンアタック
 全くインサイドを攻められず、クウェリにつないでもらって何とか生き永らえた前半から一転、3Q途中からのゾーンアタックはしっかり修正で来ていた。ポイントはルークのポジショニング。ハイポ気味だった1Qから一転、動きながらショートコーナーでボールを受けてアタックとハイポストからのランダルの合わせの2択で揺さぶり、ゾーンを取り下げさせたのは見事だった。

×ホームでフリースロー外してんじゃねえよ問題
 ここのところイマイチフリースローの精度が低いFE名古屋だが、本日はそれが極まった試合に。前半打った6本のフリースローはすべて外れ、ゲームを通しても11/19。疲労がある後半ならともかく、体力がある状況の前半でこの体たらくは話にならない。

本日の評価

最後に

 最後のルーズボールで身体が当たるだけならともかく明確に膝で蹴りに行った鎌田はディスクオリファイイング食らわなかっただけありがたいと思え。


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