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闘鷲降臨~やり続けることの意味(21-22Game38)#FE名古屋

お互い最後まで手を緩めず、やるべきことをやり続けたグッドゲーム。

FE名古屋 97-77 福島

 マーフィーブラザーズを代表戦で失っている福島。10分ちょっとを全力でつなぐのが仕事、の市岡ショーンを代わりに起用するもののさすがに厳しい時間も多かった。それでも殴り合いに持ち込めるならもう少し、というところだろう。
 FE名古屋は序盤外ばかりが続いて微妙な手ごたえだったが、リムアタックが成功してからは相手に的を絞らせることなく攻撃を続けて勝利。ただ、序盤の好調が展開を楽にしたことを考えると、次の40分が同じようにいくかは保証されない。

 1Q。昨日と結果を変えたい福島は何かを変えなければいけない。まず変えたのはウォッシュバーンの使い方。昨日はいったんハイポスト・ローポストでウォッシュバーンに入れて起点にする形が多かったが、FE名古屋が上手く対策していたこともあって機能せず、むしろターンオーバーを増やす結果になってしまっていた。この日はどちらかというとウォッシュバーンをスクリーナーにしたピックに切り替え。しかも、ウォッシュバーンはいつもと違い精力的にダイブし、そのダイブに対して、徹底してリングに近い高さのロブでボールを送り出す、サッカーで言う「クロス千本ノック」のような形でアタック。こうなると、高さと身体能力の総和でウォッシュバーンに勝てる選手はこのコートにいない。ファウルに気を付けつつ必死に手を伸ばして守備を行うFEはそれなりにタフなシュートを強いたものの、決め続けるウォッシュバーンの技術も見事だった。また福島は守備でも奮闘。FEにこのQだけで5つのターンオーバーをさせて攻撃を必死にストップ。前日よりもはるかに少ない、3点のリードで2Qへ。

 2Q。上記のようにウォッシュバーンにやられ続けたFEだったが、むしろこれで外の守備が緩むほうが不味いと判断したのかもしれない。ウオッシュバーンへの守り方は維持したうえで必要以上に引っ張られすぎず、あくまで外への圧力を維持し続ける。このQはこの守り方が奏功。ウォッシュバーンにはFG5/5の10得点を献上したものの、他の選手の外のシュートは許さず、このQの福島の3Pは試投が僅か5本、成功はなんとゼロ。FTも僅か2本に留めてこのQを15失点で締めてみせた上、攻撃では16回のポゼッションをすべてシュートかFTで終わって26得点。効率的な攻撃でリードを拡げる。

 この日の福島はここからが実にしぶとかった。ウォッシュバーン大作戦を継続して得点を重ねるとともに、シューター陣も修正してシュートを決め、多くの時間を10点前後を行ったり来たりする展開で推移。
 ワンチャンスで引っくり返せる点差を何とか維持しようとする福島だったが、11点差で3Q残1分11秒からランダルのFTとJJの連続ファストブレイクで6-0の小さなランを作ってリードを拡大し最終盤へ。

 最後の山場は4Q序盤。引き離そうとするも連続TOVなどもあって15点差となった状況から、ベテラン鹿野が相手を突き放す2本の3Pで再度リードを拡大。この後も粘り強く得点を取り続ける福島だったが、FEもJJとランダルを中心に得点を取り続けて対抗。最後はKJや宮本を起用する時間もできたFE名古屋が眼下のライバルから2勝をものにした。

雑感

やるべき守備をやり続けた試合

 やり方を変えてきたのは福島。結果としてウォッシュバーンは33点12リバウンド、FGは13/17にFT7/7ととんでもない数字を残している。ただ、ここでFE名古屋はあまり慌てていなかったように映った。もちろん強い圧力をかけに行くのは変わらないが、ウォッシュバーンの引力に引かれてほかの選手が空くと、強力な福島の外のアタッカー陣が勢いづくことになってしまう。むしろそこを嫌ったのだろう、FE名古屋は素早いスイッチから外への圧力を徹底。ウォッシュバーン以外の選手のFGを15/47と、33%未満の数字に抑え込んだ。
 マーフィー兄弟が帰ってきたらまた守り方は変わるであろうし、こちらもルークが帰ってくるとまた変わってくる部分が大きい。それでも、今回は福島の外の選手たちにFE名古屋の守備の鋭い出足のイメージを植えつけられたという意味で大きかったのではないだろうか。

本日の評価


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