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闘鷲降臨~つめあと(23-24Game35-37) #FE名古屋

僕らはまだまだ強くなれる。そう思える爪痕を残せたのが大きな収穫。

2/3 Game1 FE名古屋 80-81 宇都宮

  • 連敗を止めた後の連勝、得点も少しずつ増えて上り調子での強豪相手のチャレンジ。宇都宮もフルメンバー、相手にとって不足なし!と意気込んでいたら開始19秒でなんの変哲もない軽い接触で宇都宮のジェレットが肩を痛めて戦線離脱。テーピングで固めてた方の肩だったので、もともと痛めてた肩がスクリーンをすり抜ける時の接触で抜けちゃったとかそういうのかもしれない

  • アクシデントにざわめく会場だったが、沸かせたのは代わりに入ったフォトゥ。攻守に躍動してFE名古屋のスターター陣を圧倒。開始3分も経たずに0-8と走られて川辺HC怒りのタイムアウト

  • 明けても得点を取れず差は10点まで広がる。ここまでインサイドのオマラを起点に落ち着きたい、という攻撃を続けていたが、なにぶんオマラがフォトゥ相手に完敗状態だったのが厳しい。ここでオマラを諦めてルークヘンリーJJの3ビッグに移行すると、相手もフォトゥ竹内比江島の体力を温存すべくセカンドユニットへスイッチ。すると相手の攻撃もニュービル以外の手がなくなり、またサイズ的にもアジリティ的にも大きくスローダウン。その隙を突いてようやく得点を動かすと今度は8-0のランで点差は2点となり、こんどは宇都宮がタイムアウト。比江島、フォトゥと戻すと再度FE名古屋は得点が進まなくなり、このQを11-20で終える

  • ここまでは連敗中の格上相手の試合と同じ。何かを変えなければ勝負にならない。とチームが思ったのかどうかは分からないが、このQは二つのプレーの意識が目に見えて変わる。ひとつは、ディフェンス。特に、ボールを奪いに行く積極的な守備を先導したのがこのQ3つのスティールを記録した中村浩陸が生み出す圧力が宇都宮に影響したか、このQの宇都宮のターンオーバー数はなんと9。フォトゥ比江島ニュービルの技術自体は高くシュート率は極めて高く推移したものの、シュート本数がわずか9本というのは宇都宮のリズムが狂っていた証だろう。ていうかそれで22点取る宇都宮がすごい。ふたつ目は、シュートまでの時間をかけないこと。シュートこそ入らなかったものの杉本天昇が「セットして最初のチャンスでも思い切って打つ」を実践。実際、杉本の打ったシュートはミドルエイト(9秒から16秒、セットオフェンスに切り替えて最初のチャンスであることが多い)だった。この積極性を受け継いだのが佐土原。速攻では先頭を切ってボールをもらうとそのままリムまで突進してファウルをもらい、セットオフェンスでは対面の竹内を1on1で叩きのめして攻撃のギアを回し、時には外のシュートを決めと見事な動きを見せる。この二人が先導した積極性はここのところのチームになかった勢いを生み出す。22失点が自分たちのペースではないということは承知の上で、Qあたりの得点が28-22という殴り合いの上で差を詰めたところに、ある意味での「開き直り」を感じる

  • ハーフタイム明け、スタメンに戻したコート上だったが、このメンバーでは今日はあまりギアが上がってこない。3-9と再度差を広げられたところで好調の若手をコートに戻し、さらに0-5を積み上げられたところでタイムアウトで喝を入れられる。ここまで相手にもターンオーバーは出させているが、自らも5つ犯しておあいこというところが厳しい状況だったが、ここから怒涛の5分が幕を開ける。2Q同様の積極的な守備で相手のターンオーバーを引き出すと、今度はしっかりと攻撃をやりきる。極めつけはヘンリーのハーフコートショットがブザービーターとなり、残5:30を20-2のランで締め括って逆転

  • 完全に分からなくなった試合だが、そのまま勢いに飲まれてくれる宇都宮でもない。粘り強く得点を積んでいくFE名古屋に対し、ニュービル比江島の高い技術で対抗し、しっかり競っていく展開。ただ、FE名古屋も連敗中のひ弱な姿はなく、オマラとヘンリーを中心に得点を積んで追い抜かせず、あとはゲームクローズ、という段階。ヘンリーのFTが入って残54秒6点差となったのだが、わずか6秒で笹山が比江島相手にファウルを犯してFTを献上。さらにその後のオフェンスでプレスをかけられたところでライブターンオーバーとなり、逆速攻をニュービルにバスケットカウントで決められて残33秒で1点差に。タイムアウト明けの攻撃はぎりぎりまで時間を使えたものの得点は取れず、最後のニュービルのシュートをフォトゥにブザービーターティップインされて幕切れ。宇都宮ホームの皆様は大喜びの幕切れとなった

Rating

3 ルーク 5.5
オマラがイマイチ機能しない中、インサイドを支えた
6 根來 –
ベンチで存在感
8 佐土原 5.5
自信がついてきたか、積極性の塊に
10 杉本 5.5
Not his Dayだったけどシュートを打つタイミング自体は褒められていい
11 ヘンリー 5.5
引き続き素晴らしい活躍。あとは精神面
13 中村 5.5
守備で反撃の起爆剤に
15 川嶋 5.0
最後のエンワン与えたファウルだけはらしくなかった
16 満尾 –
見るのも勉強
18 相馬 –
流石にこの強度の試合に放り込むのは躊躇われたか
21 笹山 4.5
若手の勝利を9回炎上して消したクローザーみたいな
22 JJ 5.5
だいぶ思い切りとシュートタッチ戻してこれた
54 オマラ 5.0
フォトゥに手も足も出ない完敗
HC 5.5
勝利に向けてできる手は打った。こんな日もある
PotG フォトゥ 6.5
最後のプレーだけでなく、結局彼を一切止められなかったのが敗因

2/4 Game2 FE名古屋69-81 宇都宮

  • 前日惜しいところで勝ちを逃したFE名古屋。格下のチームは初戦接戦して二戦目ボロ負けとか良くある話…と思っていたら開始3分で0-11のランを出されていた。前日よりひどい。このまま三遠戦の時のようにズルズルと30点差くらいまで広がるのでは、などと思っていたら、タイムアウト⇒前日チームに勢いを与えた中村佐土原の投入でようやく息を吹き返すFE名古屋。何とか8点差までは詰めるものの、替わりにルークが3つ目のファウルを犯してベンチを温める羽目に

  • かなり厳しい展開だったが、ここでチームを後押ししたのが佐土原の積極性。前日もそうだがややネガトラの鋭さに欠く宇都宮に対し、体制が整ってないとみれば単騎でもボールプッシュしてリムに突進。結果としてFGだけでなくフリースローも6本奪ってこのQ12点と素晴らしい活躍。ただ、思ったように点差が詰まらなかったのはやはり前日よりもこちらの守備に慣れられているが故か。とはいえ緩めるわけにもいかないので結果としてこのQは佐土原中村川嶋オマラが出ずっぱり、あとはJJとヘンリーが出番を分け合う形。この無理が後半少しずつ影を落としていく

  • 何とか粘ろうとしていた第3Q、笹山オマラ中心に得点は積むものの、ターンオーバーが増えてシュート自体を増やせないFE名古屋。ルークはこのQに3つのターンオーバーを犯した上にファウルも積んで4ファウルとどうにもならない状況に。前半までは何とかテンションを保っていたヘンリーも、この日は執拗な宇都宮の選手のシュートチェックの前にフラストレーションを溜め、前半にテクニカルをもらった後はどうにも精神的な切り替えができず沈黙。守備も攻撃もハマらないまま点差が2桁に広がって最終Qへ

  • 結局最後までペースは大きく変えられず、オフィシャルタイムアウト前に7点差まで詰めるのが精いっぱい。粘りは見せたものの黒星を並べる結果となった

Rating

3 ルーク 5.0
これだけ出場時間短くなってしまっては
6 根來 –
こういう試合で感じるベテランのありがたみ
8 佐土原 5.5
外のシュート以外は素晴らしかった
10 杉本 –
この相手に使ってもらえるだけの守備の信頼度を勝ち取りたい
11 ヘンリー 5.0
数字以上に精神面の不安定さが目立って
13 中村 5.5
本日もフルエナジーだった。細かいプレーも良くなってきている
15 川嶋 5.5
外のシュート以外はやれることをやってる
16 満尾 –
1Qこれだけやられると若手を試すこともできないよね
21 笹山 5.5
得点的には黒字だけど、出場時間が現状を物語る
22 JJ 5.0
流石に無得点は困るんですわ
54 オマラ 5.5
前日よりも落ち着いていた
HC 5.0
審判も怪しかったけど、ちょっと選手起用も意固地になったよね
PotG ニュービル 6.5
はいはい神神

2/7 FE名古屋 89–95 三遠

  • 宇都宮に連敗も、明確に上り調子のFE名古屋。前回対戦のGame2では何もさせてもらえずリーグ史上ワーストの結果すら予感させる敗戦だった三遠相手に、スターターにここ数戦印象的なプレーを続ける中村浩陸を抜擢して、いざチャレンジの時

  • と意気込んではみたものの、本日もいつもの鈍い出足。パ○プロなら「スロースターター」がチームについてるとしか言いようがないゲーム序盤の2-11ラン。もはや年中行事と言っても過言ではなくなりつつある1Q開始5分以内の川辺HC怒りのタイムアウト

  • ただ、前の連敗中と比べるとここで粘れるのがチームの成長の跡。ルークの粘り強いリバウンドやヘンリーのドライブ、そしてQ終盤のJJの3P→FT2本で、最悪の出だしからなんとか5点差までカムバック

  • ただ、流れというのは寄せては返す波のようなもの。返してしまったのは自分たちのターンオーバーからだが、大浦金丸あたりに連続で3Pを被弾するのはちょっといただけない。得点差は広がり最大13点、概ね10点を挟む攻防が2Q終盤まで続くが、Q終盤に謎の反発力を見せる本日。2Qも残り2分で7-0のランを繰り出して43-48と殴り合いの展開の中何故か5点差で折り返し

  • 前回対戦に比べると明確に攻撃のギアが軽いFE名古屋。ヘンリーが好調を維持しているということもあるが、今日についてはJJのシュートタッチも良く、それをバックアップするルークの粘り強さも光った。が、1ポゼッション差までは詰められるものの、そのたびに突き放される展開。まあ原因は自分たちの細かいミスだったりするのだけど

  • 4Qも10点を挟んで一進一退。オフィシャルタイムアウト明けにヘンリーがリムアタックを決め切り、さらにJJがスティールからゲットしたFTを2本そろえて5点差とするも、ここでヘンリーが5つ目のファウルを吹かれてファウルアウトし、さらに暴言に対するテクニカル。たぶん言っちゃいけない4文字言葉でも言ったやつ

  • それでもこの日は簡単に勝負を投げないFE名古屋。投げさせなかったのは前節Game1でクロージング失敗炎上のリベンジを期す笹山。序盤から明らかに脚の動きが違ったが、勝負所でビッグプレーを連発して希望をつなぐ。さらに久々にシュートにキレのあるJJがバスケットカウントをもぎ取ってFTを沈め、残1分14秒2点差、いけるとなった次の瞬間

  • 何故か抜け出してフリーになっていた大浦にクラークからのタッチダウンパスが通り僅か2秒で4点差に逆戻り。この後はお互いに攻撃失敗で時間を消費されると、最後を託したファウルゲームは相手にかわされた末にアンスポーツマンライクファウルになるようなお粗末なファウルをせざるを得ない形となり、そのまま敗戦

  • 0.5点分くらいの細かいミスの積み重ねの差が出た、そんな試合

Rating

3 ルーク 5.5
粘り強かったけど、ファウルの判定へのアジャストは甘かったかな
6 根來 ―
今日も盛り上がっていた
8 佐土原 5.5
身体は張れていたので引き続きアグレッシブに行ってほしい
10 杉本 -
使われなかった理由は誰よりも分かっているはず
11 ヘンリー 5.5
ジキルとハイド
13 中村 5.5
4ASTでターンオーバー0は良かった
15 川嶋 5.5
金丸の爆発を抑えた
16 満尾 -
出番ほしいね
18 相馬 -
こういうゲームでもやれると思うので、早く仕上げてほしいところ
21 笹山 5.5
眼の色変えて脚を動かしていたのが何より良かった
22 JJ 5.5
今日がきっかけで調子が上向くなら黒星の1つくらい安いもの
54 オマラ 5.5
ナイスブロックだったと思うよあれ
HC 5.5
後は1Q最初の5分の課題をクリアするだけ
PotG クラーク 6.5
シュートはともかく10AST、とくにあのタッチダウンパスはすごい

Impression

  • 3連敗だけど、あんまり悲観する内容ではないのでわりとポジティブ。前の連敗の時は65点とるのがやっとだったことを思えば、80点とって負けるのは納得感がある

  • 特に、ヘンリー以外に得点を期待できる選手がいない、だったのが佐土原の積極性、そしてJJが復調気配でバリエーションが増えてきているのが大きい。あとはマークされて力みまくっているオマラが楽にプレーできるようになればさらに良くなるだろう

  • これで16勝21敗の借金5になったけど、返済計画の道筋は見えてきたので、コツコツ返していきましょうね。まだ慌てるような時間じゃない。ひとつひとつ、細部に神を宿せるように丁寧に闘っていこう

  • ひとつだけ気になるところを挙げるならば、このインテンシティの闘いについてこれる選手が限られ始めて出番が偏ってきていること。かなり工夫して平準化には務めているけど8人ローテはいかにもキツい

  • これについては、毎試合毎試合1Qがこの体たらくで、一番戦力をお試し投入しやすい2Qが「全力出して追いつかなければいけない」時間に変わってしまっているのが大きい。未来の自分を楽にするためにも、1Qという現在をより良い形にしてほしい

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