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平凡を使って面白くするのが難しい|ひらやすみ 1・2巻感想

真造圭伍先生の『ひらやすみ』1・2巻を読みました。

主人公は29歳のフリーター男性。釣り堀で気楽なアルバイトをしていいます。そこそこイケメン設定だけど、恋人はいません。

仲良くなったおばあちゃんから、一戸建ての平屋を譲り受けたためかろうじて雨風をしのげる家はあります。けど雨漏りするようなボロいお家です。

不安定極まりない彼だけど、なぜか将来の不安は感じていない様子。さらに山形から上京してきた、18歳の従姉妹と2人暮らしを始めます。

彼女は東京に対して憧れもあり、コンプレックスもあるようです。そこは主人公と違うところ。

ものすごく大きな事件は起きないし、主人公が経済格差に悩むこともなく、美大生に通う従妹が才能について絶望するわけでもありません。

でも、なんか面白いんですよね。なんだろう。

こういう普通の、なんなら平凡レベル中の下ぐらいの主人公を使って、物語をうまく作れる人って凄いと思う。そして羨ましい。


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