正しい時間の投資とは？
我々がの持つ唯一の投資に使える財産は時間なのだ
「時間を投資する」と聞くと時間を切り売りすること？要するに働くってこと？
と思ってしまいます。これは「投資＝お金」というイメージが強いからかもしれませんね。投資というワードをお金と結びつけて考えてしまうために、時間を投資すると言うと時間をお金に変えることばかり考えてしまうことが多いのかもしれません。少なくとも私は「時間を投資する」と聞いた時にはお金と結びつける何かを探そうとしました。そして結局は働くことしか思いつきませんでした。
しかし、「時間を投資する」ということは、いわゆるお金を稼ぐために働くことではなかったのです。お金を稼ぐためだけに働くのでは時間を消費しているだけで投資になっていないというのです。お金で飲み物を買うのと同じように、時間をお金に交換しているだけということですね。
「時間を投資する」ことの答えは、「お金のためだけ以外に時間を使う」ことです。
？？？
となりましたか？私は最初にこの答えを聞いた時にピンときませんでした。
「お金のためだけ以外に時間を使う」ということは「遊ぶ」のはありなの？
と思いたくなりますが、たぶんそれは違うと思います。
「賢者の書」の中では「無償で働くこと」を例として挙げています。これが一番ピンとくるものです。
「無償で働くこと」って「タダ働き」？
そうです。対価を求めずに働くことです。
投資どころかマイナスじゃないか！と思うかもしれませんが、お金以外のものを手に入れるのです。
スキルであったり、他者からの称賛や尊敬、感謝とかです。
それだって、ただ変換しただけじゃないか！有償労働でお金に変換しているのと何が違うの？と私も思いました。そこでよく考えてみたのです。
例えばスキルを手に入れることで、今まで何日もかかっていたことを短時間でできるようになるかもしれません。スキルが単位時間あたりのアウトプットを多くしてくれました。投資の効果だと言えますね。
称賛や尊敬、感謝も、自分が困ったときに助けてくれるようになるかもしれませんね。今までは自分だけでやっていたことを、一緒にやってくれる仲間が増えることによって、一人ではなし得なかったことができるようになることでしょう。やはりこれも投資だと思うのです。
「賢者の書」ではプラスな体験や事象だけでなく、一般的に言うと失敗や嘲笑などのマイナスな体験や事象も投資のリターンだと言っています。しかし、これは「投資には負けもあるよね」と言っているわけではないと私は解釈しました。失敗や嘲笑などの経験も人生を豊かにする経験であると思うからです。失敗から得られる気付きや成功へのヒント、例えばポストイット（付箋）は剥がれてしまう接着剤、失敗作から生まれたヒット商品です。一見すると失敗と思えるところに成功のヒントがあったりするのです。中世のヨーロッパで傘をさしていたのは女性だけです。しかも日傘です。男が傘をさすというのは笑いものだったそうです。そのときに笑いものになったとしても必ずしも将来の笑いものであるかはわかりません。その事象から得られる何かをポジティブに受け入れて行く先に輝かしい未来があると私は解釈しました。
「賢者の書」の中で言及されている「無償で働くこと」が一番しっくりきますが、私は働くこと以外にも何か学ぶとか、体験するとか、誰かを慰めたり励ましたりとか、時間の使い方を投資という言葉で言っているのではないかと思いました。
あと、決してお金のために働くことを否定しているわけではありません。
「賢者の書」の中で第六の賢者も言っていましたが、今日生きるために働くこと、それ自体は大切なことです。そこにプラスしてわずかでもお金に変換するだけの労働以外の時間の使い方をして、時間を投資てしてみましょうということだと思います。世の中にはお金を得るための労働自体も楽しみながら経験を積んでいる、そして多くの人たちに貢献しているような人もいると思います。例えば本田宗一郎氏や松下幸之助氏などはそのような人だったのではないかと思います。私自身も同じような思想や心持ちで働けるように、今、与えられている仕事を一生懸命に、そして誰かの役に立てるようにという心で働いていこうと思うようになれました。
最後にもう一度、「第六の賢者の教え」を私の解釈でまとめると、
お金を稼ぐために働く時間は「時間の消費」である。
それはそれで生きるために尊い行動ではある。
しかし、それでは時間を投資することにはならない。
時間の投資とは、例えば「無償の労働」である。
「無償の労働」によってお金以外に得られるもの、例えばプラスな要素としては感謝、尊敬、マイナスな要素のものとしては失敗や嘲笑などである。
プラスもマイナスも人生を豊かに導く大切な体験であり、時間を投資したリターンなのである。
その体験たちは人生を豊かなものへと導いてくれるのである。
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