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随想録

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随想の記録。著者は高波碧/日比野京。
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#夕景

眸と瞼。

眸と瞼。

以前、砂漠みたいな東京の渇いた空気から抜けてみたくて、ずっとずっと歩いて1人で江ノ島まで行ったことがある。六月のことだった。脚がくたびれて、意識も遠くに攫われかけそうになりながら巨大な夕景の方へひたすらに歩いて行った。はしゃぐ人の声が弥立つ砂浜の方へ。砂浜についてイヤホンを外すと、びっくりするほど大きな波の響きが立ち上がって僕を包み込んだ。ふと、くたびれて焦点も合わなくなった眸を響きの方へ向ける。

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