見出し画像

#4 院の前にGraduate Diplomaという選択肢

イギリスの大学院が選ばれるの理由の一つに「修士が1年で取れる」がある。学習期間と滞在期間が短くなれば、当然必要な経費は減るからだろう。

だけど私は計2年留学していた。
最初の1年目は、Graduate Diplomaをとるために。


Graduate Diplomaは、イギリスにおいては学士から修士で専攻を変える人用のコースであり、資格でもある(出典:Wiki 英語のみ)。なお資格としてはレベル5の学士とレベル7の修士の間であるレベル6(出典:Wiki, 別資格の項目だが表が分かりやすくて日本語)。

私の学士の専門は文学部フランス広域文化なので、留学エージェントから先に取得を勧められたのだった。もともと2年は勉強したいと思っていたのであまり抵抗なく受けたし、院に進学してからやっておいてよかったと心から思った。やっていなかったらと思うと今でもゾッとするくらいに。。


自分の知的好奇心の赴くままに履修をしていた私が学士で学んでいたのは主に仏文の翻訳・文学史・哲学史や宗教の話。更に、私の学科は卒論がなかった。

開発学向けのGraduate Diplomaでやるのは世界情勢・社会学・経済学と研究手法。英語以外はほぼ素通りしてきてしまった学問と現実世界の結びつき・重要性に気づいて唖然としたのだった。「リベラル」を世界史用語だと思っていた昔の自分がまずすぎる。。社会学以外はさっぱり理解できなくてよく泣いた。研究手法をやっておいたら院でとてもやりやすかった。自分の専攻テーマで先に短い研究できるし。

あと私が行っていたところでは生徒が皆非英語圏から来ていたので、週5時間くらいの英語の授業もあった。これが結構笑えない。
課程修了にはそれぞれの学科試験があり研究レポートを出しプレゼンをするのだが、専門科目が受かったのに英語で落とされて院に進学できない人が出る。Graduate Diploma前の補講英語コースではその人たちも結構ゆるゆるで合格させていたので「誰でも受かるのか…」と思っていたけど、ちゃんと落とすんだなと思ってびっくりした。院進学にIELTSのOverall 6.5相当以上の英語力、という点だけは絶対に譲れないらしい。


お金はかかるが、院ほど忙しくないときに生活基盤をしっかり作っておける利点もある。ボランティア活動やアルバイト・ビザの手続きなどを紹介・仲介してくれる担当の人がいたので、興味と行動力があれば早くから参加できる。そういう点では、Graduate Diploma課程が受けられる施設が大学に併設されているところだとなおよい。

以下が私が利用したINTOのサイト。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?