20240103 フランスに憧れる

正月休みの最終日、フランス映画『若草の萌えるころ』を見て、ファシズム・第二次世界大戦の記憶、マオイズムといった世相に思いをはせつつ(後で調べたところ1969年の映画であった!)、いかにもフランス映画然とした奔放さで良かった。フランス人ってすぐヤってしまうな!(映画や文学によって作られたイメージ。有名な「パリ市庁舎前のキス」の写真を思い出しもする) 最近はフランスものにはまっていて、中条昇平『世界一簡単なフランス語の本』などを読んで(これがなかなかの本で、すぐにフランス語を見てカタカナ発音することができるようになる)気分を高め、フランス語、読めるようになってみようかなどと思ったりしている。憧れの、おフランス——。

ところで、そもそも文学を志す高校生というのが稀少ではあるのだが、内実を見ると、日本文学や英文学を志望する者が同じくらいいて、次いで、フランス文学をやりたい、という者が数名いる(他は、皆無である)。しかし、フランス文学って……彼女たち(女子生徒だけである)は、いったいどのようなものをイメージしているのだろうか? 私のイメージだと、心理小説であり、シュルレアリスム、ヌーヴォー・ロマンであり……というのは無論読書経験の浅さ故の偏りであり、もう少し遡れば、ユゴーだとかスタンダールだとかいったロマン主義・自然主義の大作家たちもいるのだが……。いや、実際に聞いてみると、サン=テグジュペリだったり、「上品な雰囲気」だったりするのだが、フランス文学をやりたいと言われると、何を? と私は思ってしまうのである(もちろん、批判的なわけではない。何であれ興味をもったなら突っ込むのが良い)。

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