6/22 『方丈記』をちびちび

子供のはしゃぐ声を聞くにつけ、授業や行事の自粛の意義がよくわからなくなる。いや、わかるのだが、やるせない。

方丈記』をちびちび読み進める。言われてみれば確かにそうだが、言われるまで気づかず、「方丈」とは部屋の広さを意味するもので、そうなると正岡子規『病牀六尺』の発想は『方丈記』に連なるものなのだろう。漱石の『草枕』の冒頭の名文も『方丈記』に「元ネタ」があるようである。いやはや、ここまで「古典」だとは思っていなかった。また読んでいると鴨長明の土木・建築の専門性に気づかされ(方丈の部屋も自ら設計している)、和歌や管絃にも優れていたというから、これは、ダ・ヴィンチ的な「万能の天才」と呼べるような人物であったのかもしれない。

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