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5分で分かるユーザー中心設計の良書『ユーザビリティエンジニアリング』

かなりの良書です!
ユーザー中心設計をベースに、ユーザービリティの評価方法や改善方法まで網羅して書かれています。


どんな人におすすめか

ユーザービリティ初学者やそこから一歩進んで実践に活かしたい方にもオススメ!
”ユーザービリティについて学びたいときにまず最初に手に取るべき一冊”と著者も書いています。


この本を読んで分かったことのまとめ

ユーザービリティ

ユーザービリティ = 使いやすさではないということ

UXとは

単純にUI / UXとくくられるようなものではない、サービスの価値の本質だとうこと。すなわち表面的なユーザーインターフェースではなく、サービスの戦略に基づいているもの。

ユーザー中心設計

設計の思想。
単にユーザーの要望を反映させるというものではなく、観察やインタビューを通してユーザーの潜在的なニーズを探索すること。

調査方法

インタビューにも色々な方法があるということ。グルイン、師匠と弟子など。
ユーザーの言葉だけを鵜呑みにせず、言葉や行動などから総合的に潜在的なニーズを探索することが大事。

分析方法

KJ法 : ユーザーテスト時の様子など、質的なデータをサマリーする方法。
ペルソナ : すべての人のニーズを満たそうとすると、誰のニーズも満たすことができないという陥りがちなパラドックスを避けるために、誰か一人のニーズを満たすためにデザインや機能などを考えることが必要。
それを実践するときに使われるのが、「ペルソナ」。
失敗しないためには、いちばん重要なペルソナ「プライマリーペルソナ」をきちんと設定すること。プライマリーペルソナは複数設定すると、対立が生じて失敗につながる。

設計方法

ブレインストーミング : ブレストでは結論を先送りすること。質より量。他のメンバーの意見を否定しないことが大事。「YES AND 話法」
プロトタイプ : 目的によって、ローファイ(作り込み度が低い、手軽)・ハイファイ(作り込み度が高い)を使い分けるのがコツ。


評価方法

総括的評価形成的評価がある。

総括的評価とは、例えば英語のテストの総合的な点数。
形成的評価とは、その英語のテストの中の単語力、文法、長文読解など各項目の点数。これはどこに改善ポイントがあるのかを把握することが目的。
その形成的評価をするための手法として分析的手法があり、その原則として代表的なものは、10ヒューリスティックと呼ばれる(ヤコブ・ニールセンが提唱)。しかし、ヒューリスティック評価はあくまで「仮説」の域を出ない.


ユーザーテスト

・5人のユーザーでテストをすれば、ユーザービリティの大半(約85%)を発見できる。(by ヤコブ・ニールセン)
・ユーザーテストとはユーザビリティの「反証」を目的としている(実証するのが難しいため)。
ユーザーの "?" を見逃さないことが大事。
・勝手にユーザーテストを実行しない。でないと開発者やデザイナーはテスト結果を否定しようとする。
なのでその前にかならず作り手と評価者の信頼関係が構築する必要がある。

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