221212 god's own country

久しぶりに家で一人で過ごす時間が多めに取れる日だったので、気になって
いた god's own country という映画を観た。 

一番書いておきたいのはもちろん話の内容のことなんだけど、映像として自然や生活の生々しさが鮮明に感じ取れてその不快さが好みだったし、少ないセリフでも心情の変化が伝わってくる演技や筋書きも素晴らしかった。
内容としては、主人公(ジョニー)が田舎の実家で抑圧的な生活を送っているところに、移民労働者のゲオルゲがやってきて、二人が関係を深めていく中でジョニーが愛情を学んで成長する話だった。ゲイ同士の恋愛だけど、社会的な差別や偏見といった困難を二人で乗り越えるとかでなく、むしろ二人の人間が互いの内側をさらけ出しながら関係を築いていくというすべてのセクシャリティに共通する(と思われる)側面がより強調されて見えたところに感動した。

ゲオルゲは寡黙だけど人や動物などすべてに思いやりがあり、しかもセクシーっていう人物で、完璧だった。反対にジョージは素直に愛を持ってはいるのだけど、その示し方を知らない、もしくは優しくなることを弱さだと思って恐れているので、愛情深くしかも強いゲオルゲに惹かれたんだと思う。
ここでなぜゲオルゲがジョージに惹かれたのかがとても気になった。作品はジョージの視点で描かれているからゲオルゲの背景を正確に推し量ることしかできないけど、ジョージの幼さに潜む確かな純粋さみたいなところに惹かれたのだろうか。ジョージがゲオルゲに惹かれる理由はとてもわかるけどそれでは一方通行なので、ゲオルゲから好かれる性質を考えたいなと思っている。誰か観た人いたら語りたい。

なんにしても、愛情深さの獲得 というのが最近の私の考え事の一つである。他人に対して何歩か引いて接してしまう性質をどうにか変えたい。
根本的には何か行動するときに心配する事項の範囲がずれている気がしているが、一方で考え方より先に行動を変えていかないとこの場合は話が進まないとも思っているので、まずは死んだ子羊の皮を剥いでその場で別の子羊に着せるところから始める。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?