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卒業

先日、早稲田大学文化構想学部を卒業しました。

卒業式があっても、袴を着ていても、きっと自分が早稲田大学に在学していたことが信じられないくらい、嬉しいことに感じると思います。それくらい今でも早稲田はずっと憧れで、大好きです。入学当初から卒業を迎えた今の今まで「早稲田」と言うたびに小さく嬉しくなっている自分にはずっと気づいていた。

袴を着なかったことも、卒業式のタイミングで大学に行かなかったことも、自分なりに主張があって(釈明会見)。学位記を持てないのならば、行かなくていいと思いました。あと、卒業式がなくなったことで、自動的に両親が来る予定だったのがキャンセルされたこともかなり大きくて。本物の4年間の証を誰よりも両親に見て欲しかったので、それが叶わなくなったことで今回の判断をすることにしました。

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4年間を振り返って思うことはこちら。

Connecting dots

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You can't connect the dots looking forward;
You can only connect them looking backwards.
 So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.
- Steve Jobs

スタンフォード大学の卒業式辞で彼がこの話をしたことはとても有名ですが、彼の言うように、今の自分は過去の自分でできているし、ストーリーはずっとつながっていると、4年間をかけてじっくりと確信していきました。

まず、大学生活の大半を占めたサークル、早稲田祭運営スタッフ(運スタっていいます笑)について。サークルで所属したのは運スタだけだったし、3年間毎日考えていたのは早稲田祭のこと。大隈講堂前ステージ企画のこと。

高校2年生の頃、当時すでに国立受験の選択肢を捨てていた私は、私立ならば早慶と思っていましたが、オープンキャンパスに行って早稲田に惹かれ、最終的に絶対早稲田だと決めたきっかけが早稲田祭2014の大隈講堂前ステージ(隈ステといいます笑)を観たことでした。

大学に入ってからも高校の部活でやっていたダンスを続けようかと思っていたけど、友達に誘われた運スタの新歓に行ったら気が変わった。結局話を聞いているうちに早稲田祭2014のあの景色が戻ってきて、運スタをやることに。そして(よくわからないけど)花形!みたいに言われていた隈ステだったので、2週間くらいかけて超長い志望理由書いて、隈ステメンバーに。嬉しかったなあ。

今思えば憧れのシンボルそのものだった隈ステのことをずっと考えている時間は本当に幸せで。心から尊敬している同期を始め、たくさん可愛がってくれる先輩、可愛くて頼もしい後輩に恵まれました。

1年にたった2日の早稲田祭だけど、その準備に費やすのは1年間。このタイムスケールがあまりにも違うから、見えないもの、曖昧なことが多すぎて、いつになっても「早稲田祭」が描けない。

でもメンバーが大好きだったからいっつも楽しかった。間違っても「やらなけりゃ良かった」なんて思わなかった。早稲田祭を通じて出会ってくれた方々に、心からありがとうございました。あの熱量を共有できたことを本当に嬉しく思います。

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あと何してたかなと思うと、インターンをたくさんやりました。noteでもいくつか書いているので、ここでは簡単に。

WEBメディアでライター/エディター出版社でオウンドメディアの編集アシスタントSEOコンサルイベント企画運営4社の経験フル稼働でマーケ!

図らずもマーケティング関連でずっと経験を積んできました。マーケティングってとっても広い領域だし、私は大学生がやらせてもらえる範囲で少しずつかじってきた感じですが、ここでもConnecting dots。

今の仕事は記事を書いたり、オウンドメディアの分析をしたり、イベントの運営も任せていただけたり。まさに過去やってきたことの上に今の仕事が成り立っています。ひとつでも欠けたら今の仕事はできていないと思います。もっと深めるのがこれからの使命です。

その他、今までお話ししてきた過去の経験だけではなく、過去その経験をしてきた自分自身が今の自分を励ます存在になることがたくさんあるなと思います。「あの時の自分ができたんだから、今もやれるでしょ!」という、半ば煽りのようなものも含めて過去から学べることも多く、力をくれる。

どこにもロールモデルは存在しなかったし、作ろうとも思わなかった。それは、この4年間を通じて出会う人があまりにも多様で、それぞれが本当に素敵で、まるっとこの人!なんて決められなかったから。そしてその多様性を目の当たりにして、自分は自分でいるしかないと気がついたからです。

そんなわけで、自分がやりたいことにまっすぐ取り組めたと自分では思っているし、自分らしくいることにめちゃくちゃ正直だったと思います。時間の使い方にもかなり意識を向けるようになった。自由な時間が多いからこそ、どう使うかを考えるようにしていたと思う。

受験とか、志望校とか、小学生の頃からずっと、鼻先に人参をぶら下げて走ってきた(人参は苦手)。でも大学入学後に人参を失って(じわる)、初めて時間に余裕ができて、ふわっと過ごす時間が増えた。

これが最初のうちは新鮮で、大学生の自由をついに手に入れた!と思って嬉しかったのですが、だんだん物足りなさを感じてきた。そんな矢先に祖父が亡くなりました。私にとっては初めての身内の死でした。

人生は本当に一度きりなんだなと痛感したのを覚えています。頭では当然理解していたことだけど、腑に落ちたのはあの時が初めて。そしてこれと同時に、あまりにも意味のない今の自分がはっきりと浮かび上がってきた。

人生一度きりという事実が実感とともに掲げられた後に、自分の足元を見てゾッとしました。何もしていない、怖すぎる。これじゃいけないと思っている頭を殴られた感じで、やっと、再び、ふつふつと駆られる気持ちが出てきた。

これをきっかけに「余裕」だと思っていた時間がただの「空白」に思えてきて、この空白をどんどん彩れるような経験をしていこうと思ったんです。インターンをしてみようと思った最初の動機もこれでした。

刹那を積み重ねるようにしてきた大学生活の努力はとても近眼的なものだったけど、これはこれでよかったのかなというのが結論です。未来のことは相変わらずよく分からないし、本当に短いスパンで世界も自分の意思も変わるので、その時にやりたいことをやっていこうと気持ちが大きく変わりました。

だから、現実や少しだけ透けて見える未来を目の前にした時、過去を振り返って自分の打ってきた点がそこに結びついて線を描けるようにこれからもたくさん経験をしていきたいと思います。

この4年間を通じて、自分でも想像つかないほど素晴らしいところまで行けました。関わってくれた方全員に、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!