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【ゴルフスイング】アドレスの前傾を正しく理解する

こんにちはしみずです

今回は正しく楽に構えられるアドレスの前傾について説明していきます。

アドレスといえば、何を想像しますか?
背すじを伸ばして前傾?腕は伸ばす?グリップはしっかり握る?

結論から言うと、アドレスの前傾と言うのは背すじが伸びて体が前に傾いて構える事ではありません!

前傾とは何か

一般的な前傾の認識として、「頭とお尻を結ぶ線が、床面からの垂直線より、前に傾いている状態」「お辞儀した形」という認識をされている方が多いと思います。

確かにこれも前傾といえば前傾です。しかしお辞儀のようにピシッと前傾すると、上半身の重みが前方へ移動しバランスをとるために背部や腹部の筋肉を緊張させてしまい固い前傾になってしまいます。

この固い前傾でアドレスをとるとどうなるか。

例えば、全力で力こぶを作った状態で、その力を抜かずに肘を曲げ伸ばししてみてください。カクカク動いたり、動かしにくく疲れませんか?

それがスイング中に体で起こっていると考えるとどうでしょう。クラブを振るのが難しくなりますし、疲れますね。

それでは前傾とは何か。

体の前傾を前傾というのではなく、骨盤が前に傾いていることが前傾です。
「骨盤には背骨もついているから結局身体も前傾じゃん」と思う方もいると思いますので、もう少しわかりやすく説明します。

骨盤には背骨がついているので、骨盤が前傾するとお辞儀のようになるのは理解できます。しかしそれでは、体が緊張してしまいます。ではどうすればいいのか。

骨盤は前傾しますが、体はゆったり丸く構えます。
息を「ふぅ」と吹いて脱力した状態。
腕がぶらんぶらんとぶら下がり、腕の重みを感じられるような状態で構えます。

体が丸くなれば、その分手が下に伸びます。そうすると、骨盤の前傾はそれほど深くならなくてもいわゆるアドレスの「前傾」姿勢が取れます。

なぜ丸くするのか。

お辞儀のようにピシッとした前傾をとると、背部筋の働きにより、体は後ろに反るように働きます。

そうなれば前傾しても下にあるボールにクラブが届かなくなり、さらに前傾が深まります。背部、腹部の筋肉の緊張が高まる事で体は固くなり、前傾姿勢をとるのに精一杯になるので、しなやかな動きができなくなります。

背骨は適度に丸まることで背部、腹部の筋の緊張が過剰にならず、伸びる方向と縮む方向の両方に動きやすくなります。

骨盤の前傾が前傾であり、背骨も伸びたまま前傾するのではなく、背骨はゆったり丸くなる事でしなやかに動ける準備ができます。

これがアドレスの正体です!

前傾が必要な理由

なぜゴルフには前傾がそれほど重要といわれているのか。

実は、前傾というのはゴルフ以外のスポーツでも重要な場面は多くあります。良く知られている言葉でいうといわゆるパワーポジションといわれているような状態です。ゴルフに限らず、スポーツ場面では動きやすいポジションが存在しているため、ゴルフだけに必要という事ではないのです。

パワーポジションとは、準備姿勢のことで、動き出すときに最も動きやすく動ける姿勢と言われています。

動きやすい姿勢とは具体的に、

・足の筋肉や体の筋肉が伸びすぎず、縮まりすぎずの丁度いい筋の長さ(筋長)を保っている状態
・関節が緩まりすぎず、締まりすぎずの丁度いい関節角度にある状態

のような状態をいいます。

前傾というものにとらわれず、そもそも人が力を生み出すために最も良い状態が前傾姿勢であるという事で、簡単に言うと楽に動きやすい姿勢という事です。

前傾を作る練習をするのではなく、動きやすい、力を発揮しやすい姿勢を作ることで、自然と前傾が出来上がっているのです。

アドレスに必要な前傾

前述でも説明した通りですが何度も言います。

アドレスに必要な前傾とは、骨盤の前傾と、背骨の適度の丸まりです。

素材

骨盤の前傾は股関節の動きやすい位置を作り出す事で、いわゆるゴルフに置いてのパワーポジションです。
背骨の丸まりは、胴体部の動きやすい位置を作り出すことで、背部、腹部が過度に緊張しない位置を作り出すパワーポジションという事です。

アドレスからバックスイングは、体は伸びる方向へ動くので、伸びるための幅を作ってあげなければなりません。そのため丸まった状態から伸びる動きへ変換されやすいように構えるのが、最も効率のいいアドレスです。
アドレスの状態で背すじが伸びてしまうと、バックスイングで伸びる幅が無くなってしまう為、クラブを手で担いだり、体が起き上がったりというエラーが生じてしまいます。
また、背すじが伸びることで背部、腹部の緊張が高まり、アドレスで固くなってしまいます。固いままバックスイングを作ることは難しいですし、疲れます。その繰り返しで怪我や障害などにもつながってしまうケースもありますので、いかに楽に準備ができるかがアドレスでは重要になります。

まとめ 

骨盤が前に傾いていることを前傾という
アドレスに必要な前傾は、骨盤の前傾と、背骨の適度な丸まり
・背すじを伸ばす前傾は効率が悪い

ライタープロフィール

しみず(清水葵)

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北海道出身 
【資格】理学療法士、Clinical Bodywork Basic修了
ゴルフスイングの身体の動き専門家
ゴルフが上手くなりたい初心者に向けて発信
北海道でレッスン実施
レッスン依頼は御連絡ください

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