子育てをしていて思ったこと③

 長男には、たくさん求めてしまっていた。こんなことに興味もってほしい、こんなことが得意になってほしい。そんな思いから、いろんなおもちゃや本を買ったが、私自身が得意でなかったり興味がなかったりすると、なぜか長男も興味が続かず、押し入れの奥底に眠っている。

 今日、長男がかなり久しぶりにレゴをやりたいと言ったので、引っ張り出してきた。創作が大好きな長男は、レゴを好きになってもおかしくない。設計図を見ながら作り、よくわからなかったりうまくいかなかったりすると、イライラしながらヘルプを求めてきた。『ここはこうじゃない?』と言いながら、一緒にレゴをする。難関をクリアし、完成させた後、他のものにチャレンジしていたので、そっと中座してみた。すると数分後息子も辞める。

 あんなに集中していたのに、なんですぐに辞めちゃったのだろう。振り返れば、様々な遊びのシーンであまり集中力がないように感じる長男。もしかしたらその原因は私かもしれない。おそらく私の共感が足らなかったのだと思った。


 それは過去の自分に遡る。未就学児だった私は、おもしろそうと思ったものや興味を抱いたものをすべて忙しい親に見せていた。しかし、親は『ふ~ん』とそっけない返答。幼き自分には、すべての判断基準が親だったので、『なんだ、私はおもしろいと思ったけど、そうじゃないのだ。じゃあやらなくていいか』そう思い、やらなくなった。小さい頃から自己肯定感が低かった私は、どんな反応が返ってこようとも続けられるほど自分の選択に自信がもてなかったのだ。そんなことを何度か繰り返した結果、興味が薄く、何かを選択することに臆病になったように思う。


 もしかしたら長男もそうなのかもしれない。


現在、新製品開発を仕事としている私。そこで『共感が重要なんです!』と声を大にして社長に訴えかけている。子育ても一緒なのかもしれない。子どもが興味を持っている内容に対し『おもしろいね』『これに興味を持ったんだね』等、子どもが感じている気持ちを共有すること、それが自信や自己肯定感に繋がり、ちょっと好きかもしれないという感情が、好き!に進化していくのかもしれない。今日の私は、共感できていただろうか。昔の私の親のように、そっけない返事をしていないだろうか。


今、長男が興味を持って集中しているものは、私や夫が割と好きなことで、負担なく一緒に楽しめるものだと思う。自然と親が楽しそうにやっているから、『楽しいものなんだ』と感じたのかもしれない。

ちょっとした興味の芽を摘んでしまっていたかもしれないと深く反省し、明日からはもっと丁寧に長男とかかわらないといけない、と思った。



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