#6.公立高校教師×学外プロジェクト×WSD
(1)普段おこなっている活動を教えてください
私は埼玉県の公立高校で地歴科の教員として仕事をしています。
「人間っていいな!面白いな!と思える人を増やす」ということを目指して活動しています。
勤務校ではキャリア教育・授業・学級経営などでワークショップを用いた実践など多く行っています。苦労もありますが、職場にも恵まれてとても楽しく仕事をさせてもらっています。
また学校外でも個人の活動として、教育をオープンに考える「Open Education」というプロジェクトを主催し、ゲストなどを招いて一緒に学んでいます。またその他の教育系団体のイベントのお手伝いや情報発信なども行っています。
有難いことに、企業とのコラボや講師・ゲストなどのお話をいただくことも増えてきました。WSDで得た経験を様々な場面で活かさせてもらっています!
(2)WSD受講のきっかけは?
学生時代から教員になることを決めていましたが、「学校教育以外のフィールドでも様々なことを学んでみたい!」と考えていました。
ワークショップについては興味があったので、勉強会への参加や、自分でもちょっとしたイベント開催などをしていました。ワークショップについて学んでいく中で、WSDのプログラムを知りました。いつか受講してみたいと思っていましたが、仕事が忙しくなかなかチャンスがありませんでした。仕事にも慣れてきて、次第に調整ができるようになってきたので、ようやく受講することができました。
WSD受講の理由は、3つあります。
1つ目は「自分を振り返る機会」になるからです。普段、私は教員をしています。アウトプットをする機会が多いため、自分の取り組みを整理する機会は非常に重要です。
今まで自分が行ってきたことを整理して日頃の活動に活かすために、WSDで体系的・実践的に学ぶことは、間違いなくプラスになると思いました。
2つ目は「漠然とした不安」です。
私が学校現場で相手にしているのは、生徒たちです。人間を相手にする職業のため、うまくいくこともありますが、失敗することもとても多いです。なかなかうまくいかず「このままで良いのか」という漠然とした不安が日々あります。そのため、生徒の成長のためにも、私自身がもっと様々なことを学んで成長したいと思っています。
自分自身でもチャレンジしなくては、生徒たちに心の底から「チャレンジしなよ!」と私は言えません。教員は常に「こちらの器」が問われる職業だと思います。こちらの力量次第で、生徒に見せることができる世界は変わります。自分自身の成長と、自分が関わっている生徒たちの成長のために、WSDでの学びは不可欠だと感じました。
3つ目は「コミュニティとしての魅力」です。
WSDはワークショップや学びに関心のある人たちが多く集まります。
私は民間企業などへの勤務経験がないため、このコミュニティを通じて世の中のことをたくさん知りたいと思いました。教員が世の中からどう見られているのか、どんなことができるのか。ここに集まる人たちはどんな仕事をして、何を実現したいのか。WSDのコンテンツの魅了もありましたが、1番はここに集まるメンバーたちと出会い、関係を深めていきたいと思いました。
また、あわよくば勤務校や自分のイベントにゲストとして招いてコラボレーションもできたらいいなと思っていました。
(3)WSD受講で最も印象に残っていること
今までワークショップについては、自分でもかなり学んだつもりでしたが、WSDのプログラムを受講して「自分の未熟さ」を知りました。
「学び」というものはどのようなものなのか、より深く考えるようになったと思います。
特に理論で言うと目的(Object)・参加者(Leaner)・ファシリテーター(Facilitator)を図式化した「F2LOモデル」を学んだことは、とてもプラスになりました。ファシリテーターの介入が何を目的としていくのかを整理するのに、とてもわかりやすいので、教わった時にとても感動したことを今でも覚えています。
また身体性を重視したワークショップも多くあったことも印象に残っています。あまり経験がなかったし、苦手意識があったのですが、WSDの受講で面白さや奥深さを学ぶことができました。
(4)現在の活動に活かしているWSDでの学び
上記の理論などはもちろん役立てていますが、「自己理解」が今までよりもできたと感じています。
自分自身が何かしらの場づくりに関わるときに、何ができていて、何ができていないのかを、今までよりも自覚できるようになりました。もちろんまだまだ課題だらけですが、それでもWSDの活動を通じて、今までよりもクリアになってきたと思います。
またWSDで出会った人たちとは引き続き良い関係を持てています。イベントを一緒に運営したり、勤務校にゲストで講演をお願いしたり、バーベキューや近況報告をしたりと、共に楽しみながら学び続けることができています。困った時も相談したり、刺激をもらったりしているのでWSDの仲間たちには感謝の気持ちでいっぱいです。
WSDを受講してプラスになったことばかりだなと思います。
(5)これからの展望
これからは自分自身の活動をより広げていきたいです。
現在は、勤務校も進学校から進路多様校に変わり、新しい環境になりました。
生徒たちの進学・就職支援など、主にキャリア教育分野で何ができるのかを模索していきたいと思います。そのような文脈でイベントやゲストトークなどを企画をしたいなと構想中です。
また「生徒のやりたいこと」を支援し続けたいと思います。ワークショップを提供する側だけでなく、一緒に作りながら共に学んでいきたいと思います。まだまだこれからなので、楽しく試行錯誤していきたいと思います。
教員として働きながら学校教育以外のフィールドにも積極的に飛び出して、学内外でも積極的にワークショップ実践を行っている逸見さん。
ありがとうございました!
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