夜の川岸を歩くモノ

朝昼晩と、気温の変化に悩んでいる青鳥(あおどり)なのです。
この時期、朝と夜はそれなりに気温が低かったり。けれども、日中はかなり暖かい、そんな時もある。
なので、どんな服を着ようか、何枚重ねようか、コートは今のでいいのかな、など考えてしまうのです。
特に、一日外をふよふよしている時なんかは、悩むのです。が、昼間多少暑くても。やはり寒いのは嫌なので、きちんと着ていくのです。

そんな一日を過ごして、完全に夜になったばかりの時間。どの道を歩こうか? なんて思ったのです。頭の中で素早く駅からおうちまでルート検索、なのです。
気分は水の側を歩きたい。
なので、手早く歩ける河を選んで歩くのです。
夜だから街頭が遠慮なしに輝くのです。
そう、幹線道路では。
そんな明るい場所を進んで、目的の河の土手へ。

そこにも勿論、街頭はあるのです。
ただし、間隔が異常に空いていて、ほとんど真っ暗、なのです。
けれども地元の人は平気で走っていたり、自転車で通ったり。けど、夜だから、暗いから、本当に疎らなのです。
暗くて、近づかないと人影もはっきりしない。

それでも、ここを歩くのです。
誰がいるのか、どんな人とすれ違うのかはっきりしないこの土手を行くのです。
案の定、はっきりしない人影が前からやってきて、側を通り抜けるのです。
お互いに、黒いシルエットしか確認できない、そんな東京のハジッコの生息地域。

今のところ、おかしな人には会っていないので、平和なのです。
が、本当に、あの影たちは暖かい体を持った人なのか、は不明なのです。
知らない間に、そうじゃないモノとすれ違っていても、おかしくないなあ。

なんてちょっぴり非日常気分を味わう青鳥、なのです。

きっと、会ってはいないハズ。

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