海から km ≠ 海まで km

日中ふよふよしてきた青鳥(あおどり)なのです。が、本日は暑くて、途中で上着を脱ごうかと思ったほど、なのです。

事実、暑くて持って歩いていらっしゃる方と何人もすれ違いました。2月ですよね・・「冬」ですよね・・もう春なのでしょうか? それとも東京在中の方にも珍しいのでしょうか・・疑問なのです。

本日はある意味リベンジ、なのです。雨の日鉄塔ルート失敗 → 次は鉄塔じゃなく商業施設へGO → 今回はその先へ、なのです。

商業施設の先には何があるのか。「海」があります。

それに気が付いたのは近所の川岸をふよふよしていたとき。小さな標識が目に入ったのです。

「海から km」

と書かれていて、具体的な数字もしっかり書かれていました。そのまま川岸を歩いているとまた標識が出てきました。今度は数字が減っています。

と、いうことは、この小さな標識を追いかけていけば、海につくのでは? と思ったのです。浪漫ですよね、海・・行くしかない、と思い立ち本日実行してきたのです。

よりによってこの暑い冬の一日を選んで。本当はもう少し寒い方が良かったのですが。歩いていたら暖かくなるし。

まあ、仕方ない、それでも行くのです。

風が強くなくて良かったなあ、と思いつつ見慣れた川岸を下って行くのです。「積極的迷子属性」スイッチオン、なのです。河川敷のグラウンドで野球をしている少年たちがいます。元気だなー。けれど、人数が足りないような・・。外野はセンターしかみえません。内野手も数がおかしい・・。

良く見ると、キャッチボールなのですが、やはり、おかしい。何故センターに一人だけ、外野に一人だけいるのか解せないのです。内野手たちの受けきれなかったボールを拾うために外野に待機中? そんなことはないはず。

さらに良く観察してみると、その原因が分かりました。

キャッチャーからの遠投を受けて、ライナーで返しています。うむ、強肩なのですね。すくすく育ってね、野球少年たち。

そんなこんなで選択ミスをした分岐点につきました。ここからまずは商業施設を目指します。小さな標識の数字は順調に減っていっています。

水鳥さんを眺めつつ、行き交う人の暑いなあ、というウンザリ顔を拝見しつつ、上着を脱いでスッキリしている人の晴々した顔も拝見しつつ、歩くのです。

途中護岸工事をしていて川岸を降りて進み、ダンプカーが隣を行き交いますが、なんとか歩くのです。標識の数字が減っていることだけを頼りに。

また川岸に登り、標識を見ます。「海から0.5km」と書かれています。

確かに川から潮の香りが強まってきていました。少し歩くと交通量の多い大きな橋が目の前に横たわっているのです。その足の隙間から「海」が見えるのです。まだ数百メートル先があるのですが、そこは工業地帯だし、今は工事車両が行き交っていて、危ないので断念しました。

お天気のいい日で良かった。しばらくそこに佇んで遠くの海を眺めていました。風が心地いいのです。遠くにタンカーの薄ぼんやりした影が見えます。遠くても大きさは分かります。近くで見たら、本当に大きいのでしょうね。

今度は工事が終わったころにここへ来ましょう。

青鳥の住んでいる川岸からずっと気になっていた「海から km」の標識。どうして「海まで km」じゃないのか納得できませんでした。海を起点に図っているから、なのですね。でも、やっぱり納得できない。「海まで」のほうが浪漫掻き立てられていいのに、なんて。

さあ、おうちまでふよふよの旅、なのです。おうちに帰るまでが遠足、なのです。青鳥がここから持って帰るのは「はやぶさ」が「イトカワ」から持って帰ってきた砂粒くらいの量でしょう。靴にくっついているくらいのものです。

海の近くの砂を、本当に連れて帰ってこれたのか、分かりませんけれども。

それもまた見えない浪漫、なのです。


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