なにかがおわるときのおと
本日も汗まみれな青鳥(あおどり)なのです。
どうして東京の夏はこんなに暑くて、湿っていて、期間が長いのだろう、なのです。
洗濯機を回していて、脱水が終了するとブザーでお知らせをしてくれるのです。
だからなんらかの作業をしていても、洗濯物を取りだし、干すことが間髪入れず出来るのです。
電子レンジだって、最後に高く大きな音で「チン!」と鳴るから、料理を忘れることがないのです。
電子機器は、そうやって人にお知らせをして注意喚起をするのです。
では、蝉は?
おうちの玄関先で2匹の蝉がお腹を空に向けて、動かなくなっていたのです。
さて。どうしたものか。
近くの茂みに「ぽい」と放り投げ。
もう一匹も同様に。
蝉の死骸ってどういう扱いなのだろう。
区のゴミだし規定に書いてあるのか、それさえも調べずに「ぽい」したのです。
大人になって蝉を触ったのは、本当に久しぶりなのです。
生きているときは触れなかったのに、動かなくなったときには足を摘まんで「ぽい」したのです。
生きている蝉には触れない、ということなのかも、なのです。
それより驚いたのが、蝉が落ちていること、なのです。
寿命なのか、他のアクシデントなのか不明なのですが。
自分は蝉が終わっていく音を拾うことができなかったことを、残念に思うのです。
蝉の最後の音は、どんな音がするのだろう。
それを聞き取れなくて、悔しい思いを上書きした青鳥、なのです。