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答えられなかった問い
一度、身体の関係以外に男と女の間になにがあるの?
と問われた事がある。
愛があればセックスはいつまでも無くならないはずだし、それがなければ愛なんて言えないと。
私は、答えられなかった。
性というのは生きている人間にとって
とても大切なものであることに変わりはないし
異論もない。
答えられなかったのは結果としてであって
実はこの時、そんな事はない!ないけど……
なんかあるはず!と続けた。
なんとも曖昧な言葉。
しかし、それ以降私は、やはりこの時の彼の
言葉の方が正しかったのではないかと思うようになった。
でも私は今も答えを探していた。
男女の愛は必ずしも1つではないのではないかと。
もちろんいくつになっても、愛し合える男女はいる。
性という営みの中で、互いを必要とし求め合える。
快楽を求め合える。それってとてもステキな関係だし、多くの人が理想とするものだと思う。
もしも実現可能なら私だってそう在りたい。
しかし、それがない男女には愛はないのか?
男女の愛とはそれしかないのか?
愛とはそんなに一辺倒なものなのだろうか。
分からない。
ある人が私に言った言葉がある。
男女の関係は時間と共になくなったけれど
自分が1番大切だった私が、彼(その人にとっての旦那さんにあたる)は、自分と同じくらい心配になる存在になっていた。
例えば、健康診断があったとして、私は自分の事だけが心配だった。でも今は自分の事も心配だけれど、彼の結果も同じように心配になる。
2回やってるみたいなものだね。
彼が男であることも、私が女であることも
終生変わることはない。その認識も変わることはない。でも、もはやそういうものを超えて今に至ると。
世の中に血の繋がりを持たない相手が自分と同じくらいの存在感になることはあまりないかもしれない。
私はこの世界に2人いるみたいなものだ。
血でも肉でもない時間を分け合ってきた人だから
居るという事が私にとっての究極的な幸せなのだと思うよと。
もちろんこれも一つの話にすぎない。
おそらく答えは一つではないけれど
この言葉の中にも愛はあるのではないかと私は思う。
生々しい愛も、こういう達観した愛も
どちらも愛なのだとは思う。
けれどその時の私は、答えられなかった。
ということはだ、やっぱり彼の言う愛こそが
本当の愛なのだろうか?
いつか答えは出るのだろうか。
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