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ドリライ神戸遠征記録

せっかくちゃんと計画を立てて大満足で終了した夏のはじめのドリライの神戸遠征。大満足すぎて気付けば遠征ブログを書かないまま秋に突入してしまう!このままではいけないので記憶が定かなうちに(といってももう4ヶ月くらい経っているが)書き留めておきましょう。

普段まったく遠征をせず東京公演に行ったり行かなかったりする程度のオタク(=私)にとって遠征はわりと一大イベントである。今回神戸に行くにあたってひとつのテーマを設けた。それは「余裕」である。時間も場所もなにもかも余裕をもって行動すること。それは前回の遠征でお金がなさすぎるあまり削れるところを削った結果めちゃめちゃ大変だったという反省からきている。前は学生だったけど今はもう社会人。若くないんだからお金をかけるべきところにはきちんとかけて楽したい。そういう意味で「余裕」をテーマにお届けする。

計画編

会場が出たのが前年12月発売のSQ本誌、日程の詳細が出たのが3月発売のSQ本誌。
ドリライは全通!と思っていたので神戸への宿泊は確定事項。日程が出たらすぐに宿が埋まってしまうことは自明だったので、その前にあたりをつけて早割プランで宿を確保。

前回の関氷遠征の反省をふまえて今回は会場から最も近い宿に泊まることにした。観劇ならまだしも連続してライブを鑑賞した後さらに歩いたりするのはきつい。体力が無いことに自覚的◎

会場は神戸ワールド記念ホールなので最寄りのホテルは神戸ポートピアホテルになる。

モノレールの市民広場駅をはさんで反対側にある綺麗めなホテルだ。関西に住んでいる友人曰く「カップルがデートで泊まる感じのホテル」らしい。ランクとしては申し分ないだろう。

日程にあたりをつけて予約したが、金曜夜公演始まりかと思っていたところ実際には土曜昼公演始まりだった。予約を変更してもよかったが今回のテーマ「余裕」に従いそのまま前乗りすることにした。

予約はホテルの公式サイトから行った。これは旅行する際のこだわりなのだが、宿や足の予約は常に代理店や予約サイトを通さず、すべて公式サイトから行うようにしている。なぜならトラブルに巻きこまれた際に問い合わせ窓口が一つであるほうが楽だから。代理店を通すとそれだけでひとつ有事の際の手間が増えることになり、責任の所在があやふやになってしまう。ただでさえ疲弊しているときにたらいまわしにされたらたまったもんじゃない。それに私は年に1回くらいの頻度でしか旅行をしないので代理店のポイントの恩恵も少ない。多分旅行をするときにツアーを組まずすべてを公式サイトで予約する家庭で生まれ育っていることも関係している気がする。

そんなわけで今回も例に漏れず公式サイトから予約した。

次に足のほうの予約だが、こちらはライブ開始時間がわかってから動き始めた。夜公演の開演が17:30、公演時間がだいたい3時間。しかし新神戸駅のあるほうへ向かう手段はモノレールのみなので運が悪いと移動に1時間弱かかる可能性がある。新神戸発東京行の新幹線の終電は21時過ざ。ちょっと厳しいな、という気がしてくる。

ここで唐突に鉄ミュ4のことを想い出す。鯖サンバ!お嬢サバ!サンライズで進め出雲!……ん?サンライズ?


みなさんはご存じだろうか、日本には唯一定期運航している寝台特急が存在していることを。そう、サンライズ瀬戸・出雲である。このサンライズは東京発の場合大阪・三ノ宮は通過するが、逆に東京へ向かう場合は三ノ宮・大阪にも停車するという特徴がある。このサンライズに乗ることがでさればライブ終了後に夜ご飯を食べ、適当なスパで汗を流し、歯を磨さ、清潔な服に着替え、ゆっくり帰宅することが出来るのでは…...?願ったりかなったりである。

ただ、このサンライズ、チケットを取るのが結構難しいらしい。しかし腐ってもオタクだ、しっかりと情報収集して対策を立て手ケ発に挑むことで無事にサンライズの予約に成功した。
チケ発の記事はここを見てね


余談だがサンライズのチケ発に失敗した場合はプランBとして神戸レディススパ(後述)に宿泊し、翌朝帰宅するということにしていた。そのためサンライズのチケ発をする端末の隣で神戸レディススパの予約画面も開いてた。オタクだから端末はたくさん持っている。オタクでよかった〜。

なお行きは平日昼移動なので特に事前予約などはせず、普通に新線の駅に行って切符を買って新神戸まで新幹線移動をすることにした。

荷物準備編

1年半ぶりの遠征なので荷造りのやり方とかは全部忘れた。のでまずは何が必要かリストアップすることから始める。

私はわりと荷物が軽いほうなので今回も(せっかく買ったのに)スーツケースなし、でかめのバックひとつ、でかめのリュックひとつで荷物をまとめた。

そして今回は事前に宅急便で荷物を送ることでさらなる荷物削減を実現した。ホテルに荷物を送ってもいいかは泊まるホテルによって異なるので公式サイトとか問い合わせとかで事前に確認しておこう。

バックの中身

財布
遠征なので近所の店のポイントカードとかは抜いておく。
また、緊急連絡先を書いた紙を保険証の近くに入れておいた。

ポーチ
リップとか常備薬とか絆創育とか

チケホルとチケット
怖いので譲渡するチケットは極力事前郵送しておいた
東京のチケットも持っていかない

ウェットシート・ティッシュ
遠征に限らず常に持ち歩いている

リュックの中身

充電池
多分宅急便で送れない気がするから

一日分の下着とTシャツ
配送事故が起こった時に困るので

メイクポーチ
遠征当日朝に使いたいから送らずにいたけど送るものに入れてもよかったかも

ヘアアイロン
これが一番大きかった

紙袋
ライブ中に使わないペンライトを入れるためのやつ

硬質ケース
デコレーション済のやつ
事前物販でブロマイド買ってその日の夜に写真が撮りたかったから

アクスタ入れるケース
事前物販でアクスタ買ってその日の夜に写真が撮りたかったから

宅急便で送った荷物の中身

充電機
電池を充電するやつ
すごいかさばるから絶対に送ったほうがいい

ペンライト
ヘッドを外してプチプチで巻いた

2日目に着るもの

休足時間
これかなりよかった


帰りももちろんホテルから自宅に荷物を送ったが、2日目朝にチェックアウトしてすぐに荷物を送る関係でペンライトは手持ちで持ち帰ることに。逆に遠征中に着たものや一部のメイク道具(日焼け止めとリップとアイブロウ以外)を宅急便の荷物に入れた。

遠征0日目

金曜日に有給をとり、いつもより少し遅めに起きて東京駅を出発。予想通り新幹線の切符は普通に購入することが出来た。

今回は豪華にグリーン車を利用。別に普通の指定席でもよかったのだが、以前大阪に遠征した際に指定席は利用済みだったので変えてみたかった。遠征するたびに交通機関を変えようとする人(?)

今年になってからグリーン車では添乗員による車内販売はなくなってしまった。そのかわり、座席前に収納されたリーフレットのQRコードから飲み物やお菓子を注文できるようになった。メニュー表を眺めていると有名洋菓子店の焼き菓子が販売されていたので、意味もなく購入。

※おうち帰ってから食べた


焼き菓子を眺めたり(食べんのかい)外の景色を眺めたり寝たりしていたら新神戸に到着。ちょうどお昼過ぎだったのでご飯が食べたいところだが、新神戸駅は意外と飲食店が少ない。ここで並ぶくらいなら三ノ宮で好きなもの食べたるわ、ということで地下鉄にて三ノ宮に移動。

初めての三ノ宮駅の感想は「でかい」である。鉄道各社が乗り入れているためとにかく広くて迷路のようだ。

駅に到着してとりあえず適当な定食屋に入る。鯖の味噌煮が美味しく、安くていいお店だった。



ホテルのチェックインが15時からなので少し時間がある。ふと取引垢を眺めているとすでにアニメイトで販売されていたランダムグッズの交換ツイートが回っていたのでそのまま駅で譲ってもらうことにした。しかしいざ取引場所に行こうとすると……

「ここ、どこだ?」

そう、広大すぎる三ノ宮駅、取引場所に向かうのもひと苦労である。しかも相手も自分も遠征中なので土地勘が無い。お店の人に聞きまくってなんとか目的地に到着することが出来た。もし次のドリライも同じ場所でやるなら取引場所は考えたほうがよさそうだ.

取引も無事に終了し、本格的にやることがなくなった。ここはひとつ、神戸の街を歩いてみようじゃないか。

そう思って適当に元町をぶらつく。
神戸の街は道路が非常に広く、建物も大きい。雰囲気としては銀座とパリに近いのだが、観光客でごったがえすそれらと違って神戸にはゆとりがある。

少し歩けばおしゃれなカフェやブーランジェリーが当たり前のように存在しており、それらの中にはテラス席を設けてあるところもしばしば。商店街もどことなくパサージュを思い起こされる。

駅で適当にご飯を済ませてしまったことを後悔した。こんなことなら街のほうでカフェを2,3軒はしごすればよかった!

おしゃれな街並み
パサージュ的な商店街もある
パティスリーもある



気の向くままに歩いていると大丸デパートにたどり着いた。遠征の配調味はその土地にしかない品でろえを楽しむことである。早速デパ地下に突入すると、こんなものを見つけた。

兵庫県は日本における炭酸水発祥の地だそうだ。かの有名なウイルキンソンも兵庫で生まれた炭酸水。なのでこうして炭酸を売りにしている商品があるのだろう。旅の思い出に1本購入してみる。

ついでに今日のうちにお土産も買っておきたい。私は人においしくてセンスのある菓子を与えることを一種の喜びとしている。その土地の名前をつけただけの適当なせんべいだのクッキーだのを配るのなんてもってのほかだ。お土産選びは結構気合の入る瞬間なのだ。神戸のおいしいお土産といえばなにか?そう、ゴーフルである。

会社の分、家族の分、そして自分用。これだけを購入して、もちろん自宅に配送。手持ちの荷物は極力減らすに越したことはない。

こうして大丸を後にすると時刻はすでに14時半。今から移動すればちょうどチェックインの時間となる。

三ノ宮駅に移動してポートライナーに乗車する。さて、このポートライナーだが、三ノ宮-市民広場間を一日に1.5回以上往復するのなら実は一日乗車券を購入したほうがお得に乗ることが出来る。今からチェックインのために市民広場へ行き、チェックイン後にランダムグッズ以外の物販購入をし、ふたたび三ノ宮で夜ごはんを食べてまた市民広場に戻るということを考えると今日は一日乗車券を購入したほうがよさそうだ。

券売機を操作して一日乗車券を買い、ポートライナーへ。ちょうどホームに来ていたため残念ながら見晴らしのいい最前列・最後列に座ることはかなわなかった。この遠征中に1回は座りたいところだが、果たして。

市民広場駅に到着して道なりに進むと左右に分かれ道がある。ここを右に曲がるとホテルに直通しており、雨に濡れずに行くことが出来て嬉しい。

ホテルロビー



ホテルの2階部分から入ることになるのでぐるっと回ってエスカレーターで1階に降り、チェックインを済ませる。

今回は本館スタンダードシングルプランを早割で予約したのだが、なんとここでアップグレードしてもらえた。階層的に考えておそらく本館ミッドセンチュリーに相当する部屋だろう。昔からなぜかホテルに泊まると特にホテルの会員などではないのに初宿泊でアップグレードしてもらえる確率が高い気がする。なんとなくいい客っぽい雰囲気でもあるのだろうか?それとも公式サイトで直接予約しているから?理由は分からないがいい部屋に通してもらえるのはありがたいので喜んで受け入れる。

内装



元の部屋より広い客室となったので、荷物を置けるスペースが増えて嬉しい。事前に送った荷物も部屋まで運んでもらえたのでここで開封する。

アメニティは一通り揃っていると感じた。元の部屋との違いは基礎化粧品が置いてあること。肌が比較的強いので滞在中はこれらを使用させてもらうことにしよう。クローゼットにはたくさんのハンガー、使い捨てのスリッパ、リセッシュ、体重計が完備。タンスの中にはパジャマもあるが、裾が長くてスボンが無いタイプなので気になる人はジャージのズボンだけ持ち込むなどするといいと思う。

部屋からはまわりの景色と物販会場を見ることが出来た。荷ほどきと休憩が終わり、物販列が落ち着いてきたタイミングを見計らって物販会場へ移動し、ブロマイドを購入。今回のブロマイド、全体的にキラキラしていてかわいいよね。

再び夜ごはんまで暇となったのでぼんやりSNSを眺めていると、友達も前乗りで遠征してきているとのことだった。え?来てるの?なら一緒に夜ごはん行こうよ、とナンパし夕食ぼっち回避。ポートライナーで三ノ宮へ向かい、適当な飲食店に入る。



食事が終わりもう一度ポートライナーに乗車する。すると運よく一番前の席に座ることが出来た。かなり嬉しい。


ホテルに戻り、荷物の整理をした後でホテル内を散策してみることにした。
1階には正面入り口とロビーがある。その端に小さな廊下が連なっているのでそこに入って道なりに進むとファミマ、さらに奥にパン屋を発見した。パン屋は営業時間が終わっているため明日のお昼にまた訪れることにしよう。ファミマは一般的な品ぞろえに加え、宿泊に必要そうなものまで揃っている。ほかと違うなと思った点は乾電池が多めに仕入れられていること。ライブで使用するペンライトの乾電池が切れたらここで調達する人が多そうだ。

ロビーのほうに戻ると宅急便の窓口があった。ここは2日後に自宅に荷物を送る際に必要となるのでちゃんと場所を覚えておかなければならない。

2階には朝食会場があるのだが、こちらはこの週末は閉まっている模様。もしかしてキャスト専用で貸切とかだったりするのかな。

そのかわりに30階のほうの朝食会場を使うことになるそうだ。予約段階では素泊まりプランだったが、問い合わせてみたところ予約なしで当日行ってもよいそうなので、明日は少し早起きしてここで朝食をとろうと思う。

一通り自分に関係ありそうな場所の探検を終え、部屋に戻る。湯船を張ったところで入浴剤とかもってこればよかったな、ということに思い至る。次回の遠征時には忘れないようにしょう。

備え付けのシャンプー・リンス・ボディソープの使い心地はよくあるホテルのそれと似たり寄ったりなものだった。アップグレードしたことでついたきた特殊アメニティ以外は全体的に可もなく不可もなく、特筆するべきことは特に見当たらない。

こうして遠征0日目は終了した。

1日目

6時半ごろに目を覚ます。いつも休日は8時より前に起きることはほとんどあり得ないが、なぜか旅行をするといつもより早く起きてしまう。服を着替え、顔を洗い、いざ朝食会場へ。

今回朝食をとったのはこちら。


バイキング形式で和食・洋食それぞれ好きなだけ食べることが出来る。
ホテルの朝食といえばもちろん目の前で調理してもらえるふわとろオムレツだ。例に漏れずこちらでも作ってもらえるのでぜひ。

ちなみにおかわりした


平日は朝食をプロテインで済ませているため、おなかいっぱい食べられる朝ごはんはとても贅沢に感じる。嬉しくてちょっと食べ過ぎてしまったかもしれない。

部屋に戻るとまだ9時前だったので二度寝をする。この快感のために会場横のホテルをとったといっても過言ではない。1時間後、目覚まし時計の音で目覚めて窓の外を見てみると物販待機列が大変なことになっていた。

あ、あぶねー!これ開演までにさばききれるのかな……。またドリライがあったら次も前乗りしようと心に決めた。

人がゴミのようだ…....なんて言いながら化粧を済ませる。下で物販購入を済ませた友人と合流し、会場内へ。

初日の座席は花道横。ち、近い!!花道があるタイプのライブははじめてだったので圧倒される。良席を引いてくれた友人に感謝だ。
ライブの詳しいレポはこちらを見て頂きたい。セトリがとにかく良くて初日はずっと叫びっぱなしだった。特に氷帝狂詩曲でコールできたのがよかった。ドリライ、楽しすぎる。

マチンワ間はホテルのパン屋でパンを購入し、部屋で食べることにした。幸いパンはギリギリ売り切れていなかったが、ファミマはえらいことになっていた。まず入店するために長蛇の列に並ばなければならない。入店後も異動すら大変そうなありさまとなっている。

神戸ワールド記念ホールはまわりになにもないし、三ノ宮に移動するにしてもポートライナーに乗らなければならない。これはこの会場の弱点の一つだと思う。マチソワ間を許容できるだけの施設がないのだ。全員帰宅もしくはホテルに帰るだけのソワレと違って、マチネだけ見て帰る人は少ないのでどうしてもホテル周辺に滞留するほかない。これは事前に用意が必要な会場だと思った。

ソワレはマチネと別の友人と連番。こちらもアリーナだが埋もれなので雰囲気を楽しむのがメインとなった。tricksterで初めてサイリウムを使用。この時はまだそこまでサイリウム使う人いなかったなぁ。なお東京公演ではあちこちで大関光が焚かれていて景気がよく、面白かった。

ドリライに限らずだが、私はほかのオタクのペンライトを眺めるのが結構好きだ。すごい暴れている人、文字を作る人、煌々と輝く人。それぞれが自分に合った楽しみ方をしているのを見るとこちらも楽しくなってくる。自分の想いを形にしているからなのかもしれない。とにかくステージを見るのと同じくらいそれらが好きなので、できれば今後もレギュレーションはあまりガチガチにならないでほしい。

ソワレ終了後はホテルに荷物を置いてこちらのお店へ。

会場・ホテルとは離れて元町のほうのお店だ。このお店の売りはなんといってもカプレーゼ。質のいいフルーツをふんだんに利用しており、少しお値段はするものの満足度の高い料理である。今回はマンゴーといちごでお願いした。

感想はもうとにかく美味しい!という一言に集約される。もし神戸に来ることがあったら是非堪能してほしい一品だった。

元町からもう何度目かも忘れてしまったポートライナーに乗ってホテルに帰る。ライブの終了時間も遅かったうえに少し遠くで夕食を取ったため、迅速に入浴を済ませる。また、2日目は朝食会場に行かないためおにぎりとみそ汁を下のファミマで購入しておく。チェックアウトに向けて荷造りを大方済ませ、0時過ぎにやっとベッドへダイブした。

2日目

最終日の朝はとにかくやることが多い。朝ごはんを食べ、着替えて荷造りをする。宅急便を自宅へ送って部屋の最終点検をし、チェックアウト。そしてそのまま会場へ……は行かず、一旦三ノ宮駅へ。なぜ駅に向かったのかというと、ライブ前の腹ごしらえでたい焼きを食べる約束を連番する友人としていたからだ。少し早めに到着したため駅員さんに今夜初のサンライズの乗り場を確認しておく。1番線に入線するそうだ。

友人と合流してたい焼きを食べる。チェーン店らしいが外はカリカリ中はふわもちでかなり美味しかった。お店を教えてくれた友人は三ノ宮に来るとこのたい焼きを食べるのだという。いい習慣だな、と思う。私も立川に行くたびに、水道橋に行くたびに、外苑前に行くたびに食べるものがほしい。

神戸2日目マチネは通路席だった。私の好きな男の子はここを通らないけれど、友人の好さな男の子は通る席だったので一緒になって精いっぱいアピールをした。無事にファンサをもらえて崩れ落ちる友人を見て元気になった。

もちろん自分がファンサをもらえるのが一番うれしいけれど、隣にいる友人がファンサをもらっているところを見るのもめちゃめちゃ楽しい。もうなんならファンサ見届け人になりたい。今のやつ、●●ちゃんのだよ!って言う人になりたい。やっぱり自分の好きな人たちは元気であってほしいから。

これは公演と違ってライブでしか得られない高揚感だと思う。なんなら推し被りじゃない限り、近くの人がファンサをもらっているところですら愛おしい。普段は演劇がどうだ話の筋がどうだって話している私ですら、そういうのをいったん全部忘れて「誰かに応援されているプリンスオブテニス」というエモに浸ってしまう魔力がそこにあった。

2日目マチソワ間はホテルの部屋に戻ることはできないので外で適当にパンを食べて過ごした。ソワレが単番なのと疲れていたのもあり、開場と同時に入場して体力回復のために自席で軽く睡眠を取る。

そうして迎えた神戸千秋楽。とはいっても特別なことはなにもなく、滞りなくライブは進んだ。特筆すべきことがあるとすれば、神戸楽の私の席の周辺は異様なまでに熱量が高かったことだろうか。

東京含めた9公演中、私はこの神戸楽で最もよい席(主観)を引いていた。ファミマでいつものように発券をしている時、ちらりと店員の手の隙間から見えた席番。この界限に来てからいまだかってこんなに脳汁が出た瞬間はない。

そんな席に座っていたからなのか、楽日だったからなのか、歓声上がりまくり、ぶん回しまくり、常にどこかで大閃光が折られていて、とにかく無法地帯みたいな座席だった。しかしそれは全然嫌なことではなく、むしろ大盛り上がりの渦中にいられたことが楽しくて仕方がなかった。あと個人的にはまわりに氷帝厨房 が多かったのも嬉しかったし、そこで宣替のコーレス担当が氷帝だったのも奇跡みたいだった。

客降りで好きなプリンスオブテニスが近くの花道を通った時。なかなか振り向いてもらえなくてもどかしいな、と思っていたら周りの人も一緒にアピールしてくれて、ファンサをもらった瞬間小さな歓声が起きた。こういう話ってレポでは回ってくるけど実際にそれを体験することはなかなかないから嬉しくっておかしかった。いまでもその光景を思い出したらふふってわらってしまう。人生、こんないいことが起こってもいいんだな。

あと、氷帝カラーの銀テが落ちてこなかったからそうかーと思って帰ろうとしたら、斜め後ろにいたお姉さんが「これあげます!」ってくれたのも嬉しかったし、帰りのポートライナーでへ口へロすぎて席を譲ってもらったのもありがたかった。今思えば人の優しさのオーバードーズみたいな日だった。あの日わたしと関わったすべての優しい見知らぬ人たちがたくさん幸せになればいいと思う。

ライブが終わって三ノ宮に到着してからもずっとふわふわしていた。駅から少し歩いたところにあるガストで絶対食べきれんやろみたいな量の定食を完食してなんとかギリギリ人間の形に戻れた。

おなかを満たした後は神戸レディススパに移動する。ここは神戸によく遠征する友人たちがかねてよりおすすめしていた施設で、温泉きもちいいよーというのを聞いてぜひ一度行ってみたいと思っていた。

カプセルホテルも併設されている。冒頭で述べたように、サンライズのチケ発に失敗した時はここに泊まって翌朝の新幹線で帰宅するつもりだった。

フロントで温泉利用だよ〜というのを伝えてタオルなどを受け取る。お風呂に入るために必要なアメニティはすべて揃っているし別料金なども食事をしない限り発生しないのでなかなかコスパがいいと思う。温泉だけじゃなくてサウナとか岩盤浴とかもあるらしいけど今回は行かなかった。全体的に施設内は清潔だったので不快感もなし。

駅から少しだけ歩くので出発時間を逆算して時間になるまでここでまったりした。

3日目

温泉を堪能した後はコンビニで飲み物などを調達する。今回の旅の目玉でもあるサンライズに乗車するためだ。ちなみにサンライズには自販機もシャワーもあるのだが、今回は始発駅ではなく途中駅からの乗車ということでシャワーカードも水も売り切れているだろうという予測の元温泉に行ったり事前調達をしたのだ。

改札に切符を入れて朝教えてもらった通りに1番線ホームへ向かう。構内放送ではしきりに「次の電車が普通の電車の終電だよ!乗り遅れないでね!」というようなことを言っている。そりゃそうだ、普通の電車が全部終わった後にサンライズが来るんだから。

電光掲示板の一番下にある「サンライズ』の文字に心躍る。本当の一番最後の列車に今から乗るのだ、テンションが上がるに決まっている。普通とは違う塗装の電車の入線でテンションはMAX!これが噂のサンライズか!

今回乗るのはB寝台シングル。下から2番目の広さの個室になる。車内に入ってすぐ階段がお出迎えしてくれるのでこれを下る。下の段のお部屋だ。



広さは人ひとりがちょうど寝られる程度。もしかしたら成人男性にとっては少し狭いかもしれない。中にはコンセントがひとつあるのでスマホの充電も可能だ。ブラインドを閉めてパジャマに着替える。本当はデッキとかシャワー室とかも見てみたいところだが、さすがに疲れていたため歩き回る元気はなかった。

しかし寝台特急というだけでわくわくする。小さいころ誰もが憧れた秘密基地感。今夜一晩だけその夢がかなうのだ。
最初のうちは音や揺れが気になるが、二日間立ちっぱなし&声出しまくりで疲れ果てていたため気にせず普通に眠れた。0時過ぎの乗車で7時過ぎに東京駅到着なので滞在時間自体が短かったから多少寝不足感はあったものの、多分これは疲労のせいが大きいので「寝台特急だからしんどい」みたいなことは特に感じなかった。夜行バスを使用した時のことを考えるとかなり快適な移動手段だと思うので、興味がある人はぜひ使ってみてほしい。
あと、次はちゃんと窓口に並んでA寝台に泊まりたい。

おわりにこうして私の2泊4日の遠征は終了した。
今回の旅の振り返りとして、まずテーマとして定めた「余裕」は大正解であったと思う。

会場に近いホテルに宿泊したことでマチンワ間に疲労回復を図ることができた。楽な移動手段を使用することで非日常体験を楽しむことが出来た。前乗りすることで事前物販に参加でき、暑い中並ぶ必要性がなくなった。荷物を送ることで取捨選択や荷詰めのストレスから解放された。ケチらなかったことによるメリットはたくさんあったように思われる。
ではもし次回まったく同じ条件で遠征計画を立てるとしたらどこが改善できるだろうか。

一番大きな変更点としては月曜朝までもう一泊することが上げられる。2日目のマチソワ間、ホテルをチェックアウトしてしまったがために行き場がなくなり結構困ったのでこれは要改善であると思う。

また、泊まるホテルに関しても吟味してもよいかもしれない。ポートアイランド内で夜ご飯を食べる場所がほとんどないことを考えるといっそ三ノ宮のほうにホテルをとったほうが睡眠時間が増えるような気がしなくもない。ここに関してはマチソワ間の時間つぶし方法と天秤にかけてよく考えたほうがいいポイントな気がする。

あとは今回一切神戸ビーフを食べていないので事前にもっと店のリサーチをしておけばよかった……という反省が残る。この際値段はどうでもいいのだが、二人以上じゃないと入れない店しか検索で出てこなかったので困った。お肉、食べたかったよ〜!!!


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