いっぱいのありがとうを込めて。

祖母がなくなってから半年以上たった。人が亡くなる時最後まで残るものは聴覚。人が一番最初に忘れるものも聴覚。そんな話を思い出した。
私は半年しか経ってないから忘れていないだけなのかもしれないけれど、祖母の声も、顔も私は沢山沢山覚えている。
かっぱ寿司に行って、オニオンアボカドサーモンを食べてたことも、一緒に温泉に行って私にカバンをプレゼントしてくれたこと。食べきれないご飯を持ち帰って夜ご飯、おやつにしてたこと。振袖を選ぶ時に私を見て、綺麗だねえって微笑みながら手を握ってくれたこと。本が欲しいと言えば本を買ってくれたし、温泉でおばあちゃんが頭に被ってるビニールが気になったことも覚えているし、自分の言い間違えを笑ってたことも覚えている。お兄ちゃんが本が欲しいから買いに行かなきゃって詐欺に騙されそうになったこともジュース頼んだらお酒買ってきちゃったことも、氷やだなってジョッキごと鉄板にのせちゃったのも全部覚えてるよ。暖かいのがいいってフルーツも温めてたなあ…。いい思い出だ。

私の祖母は、よく笑う。とても可愛くて綺麗で昔の写真をを見た母がおばあちゃんはすごく美人さんだったんだよっていっていたこともうなずけるくらい素敵な人。自分のことを多くは語らない人だった。成人式まで生きたいって言っていたのになあ。一緒に写真撮れたらいいなあって思ってたのに。空から見てるのかな…。おじいちゃんとは会えましたか??長い間1人だったから今は幸せかな?美味しいもの食べたいって言ってた願いは叶いましたか?

私はずっと覚えてる。なんて言ったけどだんだん薄れていっちゃうんだろうな。その時にこのノートを思い出して読み返してね。

頑張るね。私が挫けた時におばあちゃんが手を差し伸べてくれる気がするの。なんでだろうね。わかんないけど。私がそっちに行く頃におばあちゃんはいるかわかんないけどもしいたらおばあちゃんのやりたいこと一緒にやらせてね。そっちに行くにはまだまだ長そうだけど、私のこれからを見守っててね。たくさんの大切な思い出たちと共に書き記しておくね。

いっぱいのありがとうを込めて。

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