お帰りなさい 只今
帰宅した人に挨拶として言う
「お帰りなさい」と言う日本語は、
命令形という形をとっているから、
本来は、
「早くお家にお帰りなさい」というふうに使うのが、
文法としては正しいように思える。
帰ってきた人にも、
まだ帰ってきていない人にも使える
「お帰りなさい」という不思議なこの言い回しは、
英語ではこれに相当するものがなく、
日本語独特の曖昧な情緒的な美しい言葉。
だから私はあなたに、
いつでも「お帰りなさい」といってあげましょう。
「早く私のところにお帰りなさい」と、
しっとりと懇願するように伝えて、
本当にあなたが帰ってきたなら、
たっぷりと情感込めて
「お帰りなさい」と言いながら抱きしめるだろう。
あなたはきっと「ただいま」と言ってくれるだろう。
「だだいま」
「只今」
「早くお帰りなさい。」
「はい、只今から帰ります。」
「お帰りなさい。」
「ただいま。」
こんな未来と現在が混ざり合う言葉の掛け合いが、
二人の距離を縮めていく。
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