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壁は言語じゃない

アメリカに来て2週間が経過しました!そして、今週から大学院の授業が始まりました!!今回は、一通りの授業を受けてみて感じたことを書いていこうと思います。


1. 授業について

私が所属しているのは、Exercise & Sport Science (通称: ESS)のHigh Altitude Physiology Program(通称:HAPE) というプログラムです。
要するにスポーツ科学を専門とするプログラムです。

この秋から始まったセメスターでは、大学院生としての授業が3つあります。
まだ始まったばかりなので詳しい内容はまた後日紹介したいなとは思っていますが、ざっくりとした内容はこんな感じです。
①Quantitative Research Methods
論文の作成の仕方についてを学ぶ授業。グループで1つスポーツ科学分野のリサーチクエスチョンを立てて、実際に調査をした結果をセメスターの最後にプレゼンするみたいです!IRB(日本でいう倫理申請書)ももちろん作成します。

②Exercise Testing & Instrumentation
様々な測定機器の使い方と結果の評価の仕方を学ぶ授業。初回の授業では身長・体重・血圧・血中コレステロールなどの計測の仕方を学びました。(ランセットを使った簡単なものだけど、初めて人の血液を採取しました!)毎回の授業では、計測方法を学んで、その後課題としてチームで再計測と評価レポートを提出します。




③Advance Statistics
統計処理について学ぶ授業。初回の授業では、被験者のサンプリングの仕方や変数の特性について、それから統計処理ソフトSPSSの使い方について学びました。この授業では、何回かに一回テストがあるのと、レポート課題の提出があります。


この3つの授業はどれも3時間で設定されていて、実践を伴う形式になっています。
自分の研究に直結する実感があるからありがたい!

また、私の場合は大学院の授業以外の時間で、

・学部生の教職の授業に参加
 (先生に寄るとは思うけれど、「興味があるので参加してもいいですか?」と聞いたら参加させてくれる雰囲気!)
・リサーチアシスタントの仕事
・自分自身の研究に関する考察

をするような感じです。

また、書類が整い次第大学のすぐ隣にある保育園で働かせてもらう予定です👶
(私はF-1ビザという学生ビザでアメリカに来ているので、労働は週20時間以内という制限があります⚠️)

2.初授業の私の状況


もちろんのこと、授業は全て英語で進んでいきます。
月曜日の夜が初めて授業だったのですが…

ただただ何もできない3時間。

でした。

覚悟はしていたけれど、授業の流れが全く分からなくて、この授業の課題が何なのかも理解できなくて、それでもってリサーチクエスチョンの案を問われた時には専門用語がわからなすぎて何も答えられませんでした。

ただ、もともと入学する前から何度も連絡を取り合っていた先生ということもあって、私の状況を察知したのか、何も発言できていない私を見兼ねて「何かやっていたスポーツはあるの?」と簡単な質問をしてくれました。そのおかげで、フィギュアスケートをやっていたことを深掘りしてもらえて、少し会話に入ることができました。

もちろんもの凄く焦りを感じたし、何よりも、何一つアクションを起こせなかったことに対して悔しさが込み上げてきました。

ただそれと同時に、こんなにアウェーな状況を味わえることってなかなかないな、とも思いました。日本にいたら絶対に感じることができなかった経験。
ある人にも、「その悔しさは一歩トライした人だけが頂けるものだ」と言われて、気持ちが切り替わりました。

3. 壁は言語じゃない

初回の授業で言語の壁にぶち当たったと感じた私でしたが、その後この一週間を過ごしてみて、壁は言語じゃないと今は感じています。

きっかけ①

初日の授業の次の日、早速先生に相談をしにいきました。
内容としては、「英語力もそうだけれど、専門用語や知識が抜けてしまっていてついていけない。だから何か読むべき本や論文はないか。」といったことでした。

行ってすぐ、先生から
「初回の授業はどうだった?」と聴かれて、カタコトの英語でなんとか理解が追いついてない状況を伝えました。
すると、
「じゃあどんな解決方法がある?」と聴かれました。

この時、
あ、日本にいる時と一緒だ。
と感じました。

どの先生たちもみんな「みんなのサポートを全力でするからいつでも頼ってね。」とオリエンテーションや授業中は言ってくれる優しい人たちです。
でも、大事なのは「何をどうサポートして欲しいか」は自分で持っていなければいけない。ということだなと。

英語が聴き取れないから困ってて…
専門用語がわからないからどうしたらいいですか…
だけでは何も進まない。
「悩む」じゃなくて「考える」に転換できないと何も変わっていかない。

それは、海外にきても変わらないことだな。と感じました。

ちなみに、先生からはいかつめな分厚い本を貸していただけて、このセメスター中は持ってていいよ!とのこと。この先生の課題以外でも大活躍してくれています。

きっかけ②

実際の授業は今週から始まりましたが、Advance Statisticsに限っては一週間前にメールで課題が出されていました。
内容は、学部生が作成した論文の校正をチーム(3人)で協力して行うというものでした。期限は一週間。

メールが来た時はまだクラスメイトとも会っていなかったことと、どんな雰囲気かわからないし、誰か進めてくれるかも…と言った淡い期待もありました。
なので、ひとまず自分でできる範囲の校正だけして様子をみることに…。

これが大きな間違いでした。

授業で顔を合わせてはいたものの、この課題の話になることはなく(私自身も少しビビって話題にできなかった)、結局期限3日前に1人のクラスメイトが、「3日後が課題の提出期限だよ」と連絡をして来てくれました。

ありがとう!と思いながら、自分が前もって作成してたものを2人に送ってみて、これに加筆修正していくのでどうかと返信をしました。

ただ、ここからが予想外。提出期限日になっても返信がない…
提出時間ギリギリまで待ってみたものの、返信がないので結局私のをそのまま送ることに。
と思ったら、ある1人から提出時間を過ぎてから、「今遠征中でPC持ってないから提出しておいて欲しい!」との連絡が。笑

なんだか、アメリカ人って自由だなあ。。。とその時は思っていました。
でも、よくよく考えてみると、そうじゃないなってことに気づきました。

自分の行動を振り返った時、課題が出された時にメンバーに連絡をして話を進めていれば、授業で会ったときに直接話してスケジュールを確認しておけば、こうならなかった。

きっと日本にいる時の自分ならすぐにやっていたはずなのに、海外に来たらやらなかったのは、言語を言い訳にしていたからだと気が付きました。

言語が通じなくても、コミュニケーションをとる術はいくらでもあって、言語以外で自分が持っている能力は他にもある。

この2つの出来事を通して、壁は言語じゃない。と強く感じました。

言語は、アメリカでの生活をより円滑にするもの、学びと人との関わりをより楽しく質の高いものにする術であって、そこが不安定だからこそ他の持てる全ての能力をフルに活用していきたいと、今は思っています。

4.最後に

長々とこの一週間の一部分を書きましたが、いろんなわかんない!がたくさんある中でも、1つ1つ紐解いていくことのたのしさも感じれています。
そして、初めてディスカッションで自分の意見が言えた!とか、初めて授業中に発言できた!とか、小さなことに喜びを感じられることがたくさんあります😉
ありのままを書きつつ、これから留学をしようかなと考えている学生さんや、今留学中の方に、この記事がポジティブに受け取られるといいなと思っています!






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