映画【望み】
家族が殺人事件に関わっているかもしれないと知ったとき、何を望むだろうか。
これは、一級建築士の父親とフリー校正者の母親、そして高一の息子と中三の娘の
ごく普通の家族に起きた物語。
息子はサッカー部に入部していたが、部活中のケガが原因で辞めてしまう。
部活を辞めてから元気がなく、いつまでもふてぶてしい態度の息子に父親は
「何もしなければ、何もできない大人になる」
と将来を諭す。
一方娘は、超一流高校の合格に向けて受験勉強に励んでいた。
ある日母親が息子の部屋を掃除していると、切り出しナイフを発見する。
いぶかしく思った両親は理由を聞くが、息子は何も話さない。だから父親の仕事場に保管した。
息子はたびたび夜遊びをしていたが、ついに朝になっても帰ってこない。
LINEをしても電話をしても繋がらないまま、息子の同級生殺害のニュースを目にする。
警察からは、息子も事件に関わっている可能性があると知らされる。また他に逃げている人と亡くなっている人がいて、見つかっていないことも。
仕事場から消えた切り出しナイフ、
SNSの書き込み、
息子の同級生の証言、
謎の記者による情報提供によって
どんどん膨らむ不安と謎。
息子は今、どこで何をしているのか。
人を殺したのか。
それとも、殺されたのか。
加害者でもいいからとにかく無事でいてほしいと願う母親と、
息子は人を殺すような子じゃないと信じる父親。
そして、自分の将来のためにも兄は犯人でない方がいいと望む娘。
事件の真相は一体なにか。
世間から白い目で見られるようになったこの家族に、光はあるのか。
真相に近づくほど、それぞれの”望み”が交錯する心震える展開とラスト。
あなたは何を望むだろうか。
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