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【労働基準法】間違えた問題と解説~平成29年選択式~

労働基準法はもう完璧にしたいところ。
ここは落としてはいけない。

問題文

 次の文中の【】の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。

1 最高裁判所は、労働者が長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合に対する、使用者の時季変更権の行使が問題となった事件において、次のように判示した。

 「労働者が長期かつ連続の年次有給休暇を取得しようとする場合においては、それが長期のものであればあるほど、使用者において代替勤務者を確保することの困難さが増大するなど【A】に支障を来す蓋然性が高くなり、使用者の業務計画、他の労働者の休暇予定等との事前の調整を図る必要が生ずるのが通常である。[・・・(略)・・・]労働者が、右の調整を経ることなく、その有する年次有給休暇の日数の範囲内で始期と終期を特定して長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合には、これに対する使用者の時季変更権の行使については、[・・・(略)・・・]使用者にある程度の【B】の余地を認めざるを得ない。もとより、使用者の時季変更権の行使に関する右【B】は、労働者の年次有給休暇の権利を保障している労働基準法39条の趣旨に沿う、合理的なものでなければならないのであって、右【B】が、同条の趣旨に反し、使用者が労働者に休暇を取得させるための状況に応じた配慮を欠くなど不合理であると認められるときは、同条3項〔現5項〕ただし書所定の時季変更権行使の要件を欠くものとして、その行使を違法と判断すべきである。」

2 産前産後の就業について定める労働基準法第65条にいう「出産」については、その範囲を妊娠【C】以上(1か月は28日として計算する。)の分娩とし、生産のみならず死産も含むものとされている。

3 労働安全衛生法第28条の2では、いわゆるリスクアセスメントの実施について、「事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する【D】(第57条第1項の政令で定める物及び第57条の2第1項に規定する通知対象物による【D】を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と定めている。

4 労働安全衛生法第65条の3は、いわゆる労働衛生の3管理の一つである作業管理について、「事業者は、労働者の【E】に配慮して、労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならない。」と定めている。


選択肢



解答結果

A:○ | B:○ | C:× | D:○ | E:×


正答

A:(15)事業の正常な運営
B:(14)裁量的判断
C:(1)4か月 →6か月で回答
D:(7)危険性又は有害性等
E:(8)健康 →作業能力と回答



押さえておきたいポイント

「出産は妊娠4カ月以上(1カ月は28日として計算する。したがって4カ月以上というのは85日以上のことである。)の分娩とし、生産のみならず死産をも含む」とされている。

E. 「事業者は、労働者の健康に配慮して、労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならない」と規定されている。

出題根拠

AB. 最判平成4年6月23日(時事通信社事件)
C. 昭和23年12月23日基発1885号
D. 労働安全衛生法28条の2第1項
E. 労働安全衛生法65条の3


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