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【YMS準備・番外編】珍バイトで得た気づき

この記事について

こんにちは、25歳のYMS準備中の男です。
僕は去年オーストラリアでWWOOFやHelpXなどをして3ヵ月の格安旅行をしてました。
写真はその旅行の際にシドニー大学に遊びに行った時のものです。

帰国後はYMSでイギリスに行きたいと決めていたのですが、運よく1回目で当選したのでYMSの資金作りのためにアルバイトをしていました。
主なバイトは短期でも雇ってもらえたイベント系の警備バイトで、イベントがない日は派遣会社を通じて様々な単発バイトをしていました。

今回の記事は自分に甘すぎるのに理想だけは高い僕派遣バイトを通じて得た気づきを、国語力不足のために長々と書き連ねたものとなっています。


1. 働くまでの経緯と仕事の概要

YMSでイギリスに渡ることが決まったものの、すぐにアルバイトを始められるわけではありませんでした。

年内に渡英すると決めていたため、就業可能な期間が短かったことから面接を受けても不採用となることが多かったからです。

なので、採用していただいた職場にはとても感謝しています。
ただ正直なところ、警備や単発バイトはやや退屈でした。

警備は1人で数時間立ちっぱなしが多く、単発バイトは人間関係を築く余地がないため、ほとんどの時間を無言で作業することが多かったのです。

そんな感じでバイトをしながら、家に帰って派遣会社の案件を眺める日々が続いていました。

そんなときに「国際的な組織に携われるお仕事」という、いつもとは違う人たちと会えそうな案件を紹介してもらいました。

応募要件には
TOEIC700点以上」または「英語で日常会話がスムーズにできること
と書いてありました。

これを見た僕は仕事内容も魅力的に感じたのですが、この仕事に応募する人たちもきっと面白い人たちだろうと思い、ワクワクして応募することにしました。

このバイトでは「普通の単発バイトに来る人たち」ではなく「英語が話せるほど勉強ができ、それでいて単発バイトに参加する人たちが集まるだろうと考えたからです。

ちなみに僕のTOEICスコアは基準を満たしていませんでしたが、オーストラリアで3ヶ月間生活した経験があり、「日常会話程度ならなんとかなる…はず!」という精神で挑みました。

ただ、支給される交通費は家から職場までの片道分も満たない程度で、始発で出かけても間に合わない日もあったため、宿を取る必要がありました。

お金を稼ぎに行くバイトなのに自費でホテルを取ると日給がかなり減ってしまいますが「面白い経験をしながらお金をもらっているんだ」と考えるようにして、安いホステルを予約しました。
1泊4000円程度でしたが、退屈なバイトに飽き飽きしていたので新鮮な気持ちで取り組むことができました。

2. バイトで集まった人たち

いざバイトを始めてみると、僕の予想通り最初から最後まで面白いメンバーに囲まれて仕事をすることができました。
採用されたのは約40人で、普段出会うことがないような人たちが集まっていました。

ざっくりとした人物像を箇条書きで紹介します。

・50代でTOEIC満点を取得している人
・アメリカに交換留学経験のある大学生
・アメリカのコミュニティカレッジから大学に編入し、卒業したばかりの人
・30代でロンドンのアート学校に1年留学した人
・大学卒業後、イギリスの大学院を卒業した人
・新卒でアイルランドへワーホリをし、別の国でワーホリを検討中の人
・会社員を辞めてワーホリを経て日本でフリーランスとして働いている主婦
・幼少期をアメリカで過ごし、オーストラリアへワーホリに行った後、日本で大企業で働き、独立して英会話講師として働いている人
・アフリカで生まれ、インドのインターナショナルスクールに通っていた人
・若いころアメリカで10年暮らしていた人
・会社員として海外駐在経験があり、早期退職した人

思い返してみても、非常に興味深い人たちが集まっていました
自分では想像もしなかったような人生を歩んでいる人が多く、自分の世界が広がった気がします。

3. 大先輩の反面教師について

一方40代や50代の中には、
 「聞かれてもいないのに自分の過去の栄光を語る人」
 「まだ社会経験の浅い学生を相手にマウントを取る人」
 「自分のプライドを守るためにすぐにバレる嘘をつく人」
のようなあまり好ましくない年上の方々もいました。

これは純粋に僕の憶測ですが、40代以上の世代の中には「英語を話せること」でチヤホヤされされてきた過去があるのかもしれません。彼らの周囲の反応がその世代の英語話者のプライドを大きなものにしてしまい、英語を話せる若者を前にして彼らのプライドが悪い方向へと作用しまっているのかもと思いました。

自分を他者と比較して書いていますが、僕ももはや学生ではなく、英語能力に関して言えばその「おじさん世代」よりも劣っていると感じますし、学歴についても言及する余地はありません

このバイトで一番中途半端な人間だったのではないかとすら感じます。

もし僕がこれから努力しなければ間違いなく「ダサい歳の取り方」をしてしまうでしょう。
また今回のYMSで英語力だけ身につけて帰ってきた遠い未来の自分を見ている気にもなりました。

決して自己肯定感が低いわけではないですが、自分の持つ「セルフイメージ」を具現化させるだけの実力をはないと自覚しています。
母親曰く、僕は実力に見合っていないプライドを持っているらしいです。

高いプライドと低い実力というのは、最悪の組み合わせです。

でも、幸運なことに僕はおじさん達にはない「若さ」を持っています。
これがあったおかげで今回のバイトでは学生の皆さんと仲良くなることができたし、ありえる最悪の将来を一歩引いた状態でイメージできました。

このバイトに参加する前から分かっていたことでしたが「英語力」を得るだけでなく、ワーホリを通じて語学以外の成長や経験も意識しようと改めて心に決めました。
謎のプライドなんか捨てて、がむしゃらに実力を伸ばせるよう頑張ります。

4. 年下の先輩たちについて

ネガティブなことを中心に書いてしまいましたが、その反面、努力して自身の目標を達成している輝かしい学生たちとの会話からは、多くのポジティブな影響を受けました。

最初に思い出すのはアメリカの大学を卒業したA君とアメリカに半年だけ留学に行っていたB君の会話です。

A君もB君も二人とも来年から新社会人として就職することが決まているのですが、B君は近い将来に会社でスキルをつけた後、アメリカの大学に行きたいと考えているそうです。

A君はまさにその経験をしてきた人だったので、B君は初対面にも関わらずガツガツ質問していきました。

 「コミュニティカレッジとか通ってたん?」
 「成績はどんなもんやったん?」
 「やっぱりコミュニティカレッジに通わないと難しいん?」
 「でも成績だけじゃ編入は難しいんやんな?」
 「小論文はどんなこと書いたん?」
 「何年アメリカで頑張ってたん?」

B君の熱量がすごすぎてA君のツッコミが止まらなかったですが、A君も優しかったので親切に答えていました。

僕が印象に残っているA君のツッコミがあります。
それは「めっちゃ調べてるやん」と「初対面でがっつきすぎやろ」というツッコミです。
このツッコミはB君の目標に対する姿勢と熱量の大きさを認めつつ、A君とB君以外の周りの数人が会話に参加できていないことのに気を使った最高のツッコミでした。

このツッコミのおかげで場が温まって、その場にいたバイトメンバーもすぐに打ち解けました。同じ関西人として尊敬です。

他の学生の人たちも海外経験がある人たちがほとんどで英語での対応が必要なときもペラペラでした。

英語を勉強している人ならわかると思いますが、英語を自信持って話せるようになるにはかなりの努力と時間が必要です。
でも、遊びたくて仕方がない学生期間中にそういう勉強を乗り越えてきて今このバイトに来てる人たちなのか思うと、学生時代に遊び呆けていた自分が情けなくなる一方で先輩の背中を見ているような気持ちにもなりました。

僕の学生時代の英語環境はTOEICが700あればすごいほうで、留学なんて言おうものなら「お前意識高いんだなw」みたいな悪ノリが飛んでくるような環境でした。

これからYMSに行く僕ですが、珍バイトを通じていい先輩たちに出会えたと思います。

A君は中学生の時に読んだ本の影響でアメリカの大学を目指してその結果見事卒業しました。そのエピソードからも目標に対する行動力や熱い気持ちがカギなんだろうなと感じました。
また、人当たりの良さや長い海外経験で培ったコミュニケーション能力で知らない間に国際的な組織の人と連絡先を交換していたことも、未来のきっかけを掴んでいるようでさすがだなと思いました。

さらにB君みたいに質問できる人が現れたらすぐに質問できるように情報収集をしておいたり、熱量で人を魅了して初対面でもかまわず質問する「がめつさ」が勉強になりました。

海外経験が豊富な他の学生からも
 「日本語と英語のスタンスや会話の持つ意味の違い」
 「様々な国の文化や宗教による違い」
 「グローバル人材になるために必要なこと」
など学ばせてもらいました。

書くとキリがないので書ききれないですが、他にもたくさんの学びがありました。

さいごに

このバイトでは人の話を通じて異文化や知らない世界を知ることができてとても有意義でした。

確かに、インターネットや本を読むことで誰にも会わずに知識を得ることは可能ですが、エネルギーに満ち溢れた人から得るモノは良い刺激になるし、記憶に残りやすいです。

アルバイトが終わってから2週間くらいしてからA君,B君を含めた4人で晩御飯に行きましたが、その帰り道に感じたのは意外なことに悔しさでした。

彼らは優しく接してくれたので、無意識のうちに「まるで自分も素晴らしい海外経験をして、将来一流企業で働く人間の側にいるかのように」勘違いしていることに気付かされました。

実際の僕は会社を退職してしばらく経ちますが、まだまだ中途半端なモラトリアム状態であり、学業も就職活動も自己実現に満たない程度の努力量しかしてこなかった人間です。

晩御飯は美味しかったですが、雑談していても見据えている将来のレベルが違っていて差を感じてしまいました。

読んでいる方の中で思った人もいるかと思いますが、考えすぎな部分もあると思います笑

でも、ネガティブになるわけではなくエネルギーに変えられるのであれば問題ないと思うので、感じた悔しさを素直に受け入れて自己実現を達成したいです。

今回出会うことができたみんなにまた会ったときは余裕で雑談出来るように、YMSもそれ以外もゴールを見据えながら頑張りたいと思えました。

これから始まるYMSでは年下の先輩方から学んだことを活かして未来につながるきっかけまでも掴んでいきたいです。

ご清覧ありがとうございました。