私は

私はこの世に真実があると思っていた。

人間の言うことには真意があって、これはこうだからこう、って答えがあると思っていた。

自分の心の中にも答えがあるからこういう行動をして、もうそれはそうに決まってる。って思って生きてきた。

けど違うっぽいことに最近気づき始めている。人間は無責任で、こう行動したからこの真意があって、ってわけじゃないらしい。ただのタイミングだったり、気まぐれだったりする。

なぜ気づいたかというと、私がそうだったから。ちょっと距離があった友達に、本当に何気なく好きな音楽の話を送った。

自分の考えには根拠があって、行動もそれに基づいていて、そこに矛盾は発生しない。そう思っていた。けど、なんかなぁ〜と思っていた浅い関係の人に気軽に話しかけてしまった。根拠や真意があるのが本当だとしたら、私の行動は矛盾している。話しかけたことに真意はなかった。むしろ真意があると思われると困る。無責任である。人って理由のない行動をするもんなんだな、ってそこで自覚した。

私は必要以上に深読みをする人間だ。人の言ったことには真意があるって思ってしまうから。そして、自分にも真意があるって思い込んでるから思ってないことは言いたくなかった。自分が何を思ってるのか考えすぎて、分からなくなることもあった。

意外とそういうもんでもないよね、って考えに変わり始めていた時に、ちょうど古い友達とそんな話をした。波長の合う友達がいるのはありがたい。

気分や体調の波を早く自覚できるようになってきたというのは前にも書いたけど、つまりそういうこと。気分によって人なんて変わるし、私は実際、体調によってとても性格が悪くなったりする。

そう思うと、人の発言を必要以上に恐れたり、人に期待しすぎたりしなくて済むようになった。自分も思ってることを気軽に言えるようになった。自分を疑ってしまい自分の思ってることを言えない、というのはとても苦しい。

ある意味ドライになったのかもね、ってその友達とは言い合ったりしたけど、むしろ今までが色々と過剰すぎたのかなって思った。

人に感情移入しすぎたり、干渉しすぎたり。かと思ったら相手はケロッとしてたり。なんで？私はこんなにあなたの話を聞いていたのに。けどそんなもんなのだ。で、それは誰も悪くないし、自分もそういうとこがあると思う。

関わる人が増えるごとに、生きてる時間が長くなるごとに、こんなに気づきがあるなんて。人生スゲ〜 と思う。

人間関係も、大体こうなったらこうなっちゃうんだろうなぁみたいなお決まりのパターンがあると思ってた。それに基づいて動いてるって。自分の中のポリシーに反する人とは距離を置く、みたいなことをしてしまう人間だったし。

でも例外ってもんがたくさんあるんだなって最近よく思う。人生スゲ〜

例えば「マナーが悪い人なんてありえない！友達になりたくない！」なんて思ってたけど、行儀も口も悪いけど一緒にいておもしれ〜って子に出会った。お行儀が理由でこの子と離れるなんて絶対もったいない。自分のポリシーなんてちっぽけだった。このままいったら全人類愛せるようになるんじゃないか？

……いかにも自分が寛大になったみたいな口ぶりだが、超絶気難しいのがほんのちょっと緩和されただけだ。でも絶対今の方が生きやすい。最高。また何か気づきがあったら話します。