ENFPによる無計画地元ぶらり旅(長崎:寺町〜諏訪神社編)
早起きして神社行ってきました!
長いからゆっくり読める時に読んでね。
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まじで最近ついてないなぁ〜って思うことが多くて。
たまたま洗面所の排水口を開けたままにしてたら、ほぼ毎日つけてたイヤーカフがころころ〜っと吸い込まれていったり。
朝から服にアイロンかけてて、アイロン台に置くはずがソファの上に置きっぱなしにしてしまい若干焦がしたり。
どうか君の不注意だと言わないでくれ。
むしろ笑ってくれよ。
笑いに昇華できた方がまだ傷が浅くて済むから。
これ、わんちゃん何か憑いてね??
あまりにも地味すぎるミスやハプニングが続き、ついには悪霊のせいだと思いはじめたのがつい最近のこと。
それでふと「そうだ、諏訪神社いこ」と思った。
思いついた、ではなくて、思った。
なんかお諏訪さんから呼ばれてる気がした。
諏訪神社は長崎でも有名な神社。
毎年初詣はこの神社を母と参拝していて、1人で行くのは初めて。
何でもない普通の日曜日に行ったことなんて一度もないから、ゆっくりお参りできそうだなぁと思いつつ家を出た。
今回私がぶらぶらした寺町は、その名の通り寺がずらっと並んでいる通りで、脇には石塀が長く続いている。
「長崎へんろ」ではこのあたりを廻るらしい。
これだけ寺が密集してるからお遍路しやすそう〜と思った。知らんけど。
いつも中島川沿いばかり通るので、地元民の私も寺町を歩くのは初めて。
側溝を流れる水が綺麗で、島原もこんな感じだったなぁ〜と思い出す。
近所の人と思われるエプロン&スリッパのおばあちゃんが落ち葉をサッサと掃いていて、やっぱり長崎は時間の流れがのんびりだなぁと感じた。
長崎は、思わず撮りたくなる風景がひっそりと隠れている。
都会のようにめちゃくちゃ写真映えするようなところはないけど、「なんか写真に収めておきたい」と思わせる何気ない風景が多い気がする。
実は、諏訪神社の前に行きたい神社があった。
「中川八幡神社」
手水鉢にお花が浮かんでいたり、御朱印が可愛かったりと全国から神社マニア(?)の人が訪れる有名な神社らしい。
どうせ神社行くなら神社巡りしてみっか〜と思い立ち、中川八幡神社に先に寄って諏訪神社に行くという流れを計画していた。
寺町通りの端まで来てgoogleマップを開き、突き当たりをどちらに歩けばいいのか検索。
そのときの検索の仕方がいけなかった。
実は私、人や物の名前をニュアンスで覚えてしまう人間なので、「『八』ってついてた気がする〜」という見事なうろ覚えで検索し、「八坂神社」という真逆の方向の神社と勘違いしてしまう。
前日にも八坂神社を検索して「赤い鳥居なんだ〜」なんて思ってたのだが、1日経つと脳内で「中川八幡神社=赤い鳥居」という謎の方程式が出来上がってしまい「赤い鳥居の神社、歩いてきた道と逆方向やん!!」ととんだ勘違いをしてしまった。
もっと冷静に考えてgoogleマップを見直せば中川八幡神社も行けたんでしょうけど、「『今日は俺だけにしとけ』ってお諏訪さんが言ってんだなぁ〜!」なんてメルヘンチックな解釈で、そのまま大通りに出て諏訪神社に向かいました。ちゃんちゃん。
諏訪神社前に地下通路があるんだけど、未だに案内図を見なきゃ正しいところに出れない私。
通路の脇にはおくんちのイラストがあって、いつも見ちゃう。
諏訪神社は本堂にたどり着くまでがまあ長い。
神社ってどこもそんなもんなの?それとも長崎の神社だけ?
他県の人教えてほしい。
そう書きながら今まで行ったことのある鶴岡八幡宮や太宰府天満宮を思い出し、「いや神社ってどこもそんなもんか」と1人で納得したのでもう大丈夫です。
普通の日曜だからやっぱり人が少なかった。
高所恐怖症の私にとって、一度上りはじめたら止まれない恐怖の階段を上り切ると、涼しい風が吹き抜けた。
神社特有のひんやりとした風を「よう来たな」とお諏訪さんが言ってるんだなとこれまた勝手に解釈しつつ、本堂へ向かった。
丁度本堂の中で祭をやっていて、とても雅な音楽が演奏されていた。
いやそりゃ雅なのは当たり前なんだけども。
「最近ついてないので来ました。平々凡々でいいので毎日ニコニコして過ごしたいです」とお祈りして、帰りに立ち寄ったのは「月見茶屋」。
かつて長崎市北部にも店舗を構えていて、小さい頃はそちらの店舗によくうどんを食べに行ってた。
歯医者で虫歯を抜いた帰りに、泣き腫らした目でうどんを啜ったこと。
少食だった私が初めてうどん一杯まるまる完食して祖父がとっても嬉しそうに笑ってくれたこと。
店を出る時に「日傘忘れてるよ」と会計している母に渡した時「大きくなったねえ」といつもの店員のおばちゃんに言われたこと。
店内に漂う出汁の香りで勝手にノスタルジーな気持ちになった私は、窓の外が見える席に座った。
うどんを食べるほどお腹が減っていたわけではないので、ぼた餅を食べることにした。
私が小さい頃から変わらないメニュー表で、唯一写真付きで紹介されているぼた餅。
小学生の私は「なんか分かんないけど甘くて美味しそう…!」と思いつつ、うどんを完食するので精一杯だったので食べたい気持ちを我慢していたのを思い出す。
大人になるって最高だな、と思う。こういうふとした時に。
この写真を撮ったすぐあとに、ここの席に座った老夫婦がいた。
奥さんが窓の外の木々が見える席に座って、あとから旦那さんが向かいの席に座った。
ずっとクスクスと楽しそうに話してて素敵で、なんだか気になっちゃった。
奥さんはぼやーっと窓の外を眺めてたんだけど、旦那さんはずっと奥さんの顔をニコニコ見ながら話してて、なんかその関係性がいいなと思った。
ぼた餅をモグモグ食べながらメニュー表に目をやって驚いた。
私が食べてたうどんってこんなに安かったの!?!?
いつの間にかチェーン店のうどんに慣れていた私はその安さにとにかくビビった。
出汁の香りから察するに、味は小さい頃から変わっていないだろうから(犬か?)、ぜひ観光に来た人はうどんも食べてほしい。おいしいよ。
ちなみに私はきつねうどんと肉うどんをよく食べてました。
1人の店員のおばちゃんが窓を拭き、あとの2人が猪に畑を荒らされた話をしていた。
この前、「長崎の人早口じゃね?」って福岡の友達に言われた。
いまいちピンときてなかったんだけど、店員さんの会話聞いてるとたしかに早口やなって思った。
特に「聞いて聞いて!」って内容のときめっちゃ早口、息継ぎしてない、エミネム。
そろそろ帰ろうかなぁとしている時に聞こえた店員さんたちの会話。
「あ、あそこに変な人おる」
「変な人?」
「うん、変な人」
「ほんとだ変な人だ〜」
いやどんな人??
めっちゃ振り返りたかった。
お会計をして月見茶屋をあとにした。
帰りは来た道を戻ったのだけど、丁度結婚の前撮りっぽい着物の若い女性がいて、長い階段を見上げながら
「え〜!この階段上るの〜!?」
って笑ってた。
それを聞いてたお父さんらしきテンション高めの男性が
「おんぶしてやろうか!!おんぶ!!」
って言ってて、なんかよかった。
全然知らない人でも、幸せそうな空気感に触れるとこっちまであったかくなるなぁ。
帰りは中島川沿いを通った。
川の中を覗きながら歩いていたら、鳩がいるのに気づかなくて顔面近くで羽ばたかれた。
鳩嫌いの人だったら絶対失神してた。
中島川沿いは観光地なだけあって綺麗な街並み。
午前中だったけどそこそこ観光客もいた。
観光客はみんな300円に値上がりしたチリンチリンアイスを食べていて、「それ100円だったんだよ…」と耳元で囁きたい欲が出てきた。性格悪い。
「長崎は時間の流れがゆっくり」
「長崎の街並みが好き」
外国人や他県の人に、そう言われることが多い。
そう言われるたびに、なんだか鼻が高くなる感じがする。
故郷を褒められると、自分が褒められたような気がする。
それは「長崎」が私のアイデンティティだからだろうな。
もっと多くの人に、長崎を見て、聞いて、感じてほしいな。
長崎ってなんかいいな。好きだな。
そんな風に思ってくれる人が増えたらいいな。
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