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わたしが【限界アラサー女】になるまで
2020年3月11日、わたしは突然身体が動かなくなって、会社に行けなくなった。
とにかく身体が鉛のように重くて、起きあがろうにも起き上がれず、枕元のスマートフォンに手を伸ばすので精一杯だった。
それは入社してもうすぐ1年というところだった。
「労働する」、「働く」ということ自体が嫌いだったわけではない。
むしろ自分は外に出て働いていないと生きていけないタイプの人間だと思っている。
当時の仕事も仕事内容自体は嫌いではなかった。
事務職という名の【何でも屋】状態で、一般的な事務仕事からカスタマーサポート、はては物撮りカメラマンまでこなした。
もちろんクレームの処理など精神的に負荷のかかる仕事はあったけれど、
その程度のことはどこで働いてもあるだろうし、我慢して当然だと思っていた。
自分でも自覚できるほどに様子がおかしくなったのは、秋に上司が変わってからだったと思う。
新しい上司からは通院を理由に残業を断ると、他の社員がいる前で「仮病」、「サボりたいだけ」と叱責された。
友人の結婚式に招待され、有休を取ろうと思ったら、「お前が休む分の仕事はどうするの?誰に引き継ぐの?誰もいないよね?」と言われた。
「だったら今後どういった理由で欠員が出るかわからないし、リスクヘッジのためにもわたしの担当業務を引き継げる人員と教育にかかる時間をいただきたい」と掛け合ったけれども、それも叶わなかった。
常に何十個ものタスクを同時進行で抱え、お客様からの問い合わせや連絡についても必ずリアルタイムでレスポンスをし、なにもかも、わたし一人で把握・管理しなければいけない状況になった。
そうしてわたしのからだには限界がきた。
うつ病だった。
一時休職するも結局退職を余儀なくされ、
わたしは職ナシ・金ナシ・病アリの限界アラサー女となった。
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