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【シリーズ2 - 中小企業診断士 #12】組織とは何か?

もともと引きこもりがちで、家で過ごすことが多いのですが、オンライン飲み会が流行ったので、外出を控えようという世の中で、むしろ人と話す機会が増えています。やっぱりヒトミシリです。Anzaki です。

このシリーズは、前回の #11 までが総論でした(長い…)。

今回からは、組織や人事の話になっていきます。

初めに、「組織とは何か?」というところから、クリアーにしていきたいと思います。

さて、組織ってなんでしょう

なんとなく、「1人では組織じゃない、人が集まっている」というイメージはあると思います。
一方で、「人が集まりさえすれば組織かと言われるとなんか違う」という気もします。

バーナードさんというアメリカの経営学者が、組織を次のように定義しています。

“組織とは、2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力のシステム”

なんか、わかるようなわからないような、ですが、この定義を3つの要素でまとめてくれています。

① 共通の目的があること
② 互いに協力し、貢献する意欲があること
③ 円滑なコミュニケーションが取れること

これならわかる気がしてきます。

組織でない人の集まりは、単に「集団」と呼ばれます。

逆説的に、目的がない人の集まりであったり、お互いに協力の意思が見られなかったりする集まりは、組織ではなく、単なる集団であると言えます。

もっというと、会社組織であっても、例えば、メンバー間でコミュニケーションがうまく取れていない場合などは、組織が崩壊して行っている状態、組織らしくない組織だと考えることもできます。

より強い組織は、目的がより具体的であったり、メンバーの貢献意欲がより高かったり、コミュニケーションがより円滑であるものなのだと思います。

当たり前のことのように見えますが、これが大前提だということを念頭に置いて組織運営できている人は、意外と少ないのでは?とも思います(僕もです)。

そして、その組織がより効率的に機能するための原則があります。

組織の5原則

1つ目は、“責任権限一致の原則”です。よくあるのは、「業務の責任は大きく問われるのに、コストや採用の権限は認められていない」などです。

2つ目は、“命令一元化の原則”。基本的に、1人の上司から、指揮命令が下る方が、混乱を招くことなく、効率的に運営できるとされています(本当にそう思います)。

3つ目は、“統制範囲の原則”で、一般的に、1人の上司に対して、5〜10名程度の部下、という構成が、ちょうど良いとされています(これは業態によります)。

4つ目は、“専門化の原則”です。言い換えると“分業制”で、職種や分野ごとに人員を配置し、それぞれを職種、分野のプロフェッショナルにしていくイメージです。みんなが全部をやるよりも、役割を分担した方が効率良くなるのは想像しやすいと思います。

そして、5つ目は、“権限委譲の原則”。基本的に、定型化できる(こういう時はこうする、がハッキリしてる)業務については、部下にその権限を委譲し、上司は例外的なことへの対処を行う、というのが効率が良いとされています。

ここで、個人的に意識しておきたいのは、これらをちゃんと知ったうえで、「これは原則であり、鉄則ではない」ということ。

特に、新市場、新サービスが次々と出てきたり、顧客層が変わったり、そんなのが日々当たり前に起こる中で、「こうでなければいけない」という意識は、腰を重くするでしょう。

こだわりすぎてはいけません(自分に言い聞かせてる)。

ただし、「なんか組織がうまくいってない気がするな・・・」と思ったときに、この原則に立ち返ると、「あ、だから混乱してたんだ」とか、「だから効率悪いのか」と気づくこともあると思うので、

意識しすぎず、しなさすぎずのラインを調整していきたいと思います。

最後に、、、

一つ思うのは、
この5つの条件、おそらく、上司と部下、それぞれの視点で抱くイメージが変わる、ということです。

例えば、上司は「しっかりと責任に伴った権限を与えている」と思っていても、部下は「これいちいち上司に確認しないといけないのなんとかならないかな」と思っている、とかです。
結構あるような気がします。

この時の真の課題は、「責任権限一致の原則に基づいていない」ではなく、組織の定義にも出てきた、コミュニケーションの円滑さや、協力意欲の差、なのだと思います。より具体的な共通目的が言語化されていないことかもしれません。

自分のいる組織を、「組織とはなにか?」という定義、原理原則に当てはめてみるだけでも、これまでと違った見方ができるかもしれませんね、という話でした。

ではまた。


(この話が誰かの何かにつながりますように・・・)
(「スキ」は結構モチベーションになってます、ありがとうございます)

【参考】
『ゼロからスタート!金城順之介の中小企業診断士1冊目の教科書』(2019/金城順之介)

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