見出し画像

あまり参考にならないクリント・イーストウッド50選

 先日、『クライ・マッチョ』を観た。齢90を越えてなお、毎年のように最高傑作を作り続けるバイタリティに敬礼!

 イーストウッドの映画を観に行くたびに、彼の映画を劇場で観られるのはこれが最後かもしれないと思いながらいつも観ている。今年92歳になる。
 今回はイーストウッドが馬に乗っているシーンがあって、92年の『許されざるもの』以来らしいけれど、その画だけで観る価値があると思える映画だった。90歳を越えたイーストウッドが小さな子どもたちと戯れるシーンも微笑ましい。ロードムービーで老人と少年の話で、こぢんまりとしていて壮大な物語じゃないところが個人的には好きだ。

 また次の新作も観れたらいいね。個人的にはイーストウッド自身の伝記映画みたいなものが観たいと思う。主演はカイル・イーストウッドで。

 さて、ここからはクリント・イーストウッドが監督/出演している映画50選だ。これからイーストウッドの映画に触れる人々の参考になるかもしれない。ならないかもしれない。
 以下、あくまで個人の感想です。そして昔観た映画の内容なんて全然憶えていないものもある。

観るべき10本

 これは必ず観たほうがいい。映画史に残る傑作? かどうかは知らない。

ダーティ・ハリー

 もちろんイーストウッドの代表作。かっこいい。監督はドン・シーゲル。犯人役の演技も素晴らしいことで有名。当時のアメリカでは犯罪者だって人間で犯罪者側の人権が叫ばれていたらしい。だから悪いやつだからといって刑事が勝手に手を下してはいけない。そんなことをしたら問題になる。でもこの映画の主人公はそういう時代の流れにうんざりしていた。どこまで行っても悪は悪でそれを裁く。正義とはなにか。ダーティ・ハリー症候群とかいう言葉も生まれた。かっこいいので観ろ。

ドル箱三部作

 ドル箱三部作とかよばれる3本。『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』
 監督はセルジオ・レオーネ。音楽はエンニオ・モリコーネ。マカロニ・ウェスタンとか言われる西部劇。アメリカの西部劇に憧れて低予算で撮ったイタリアの映画が大ヒット。撮影地はスペイン。そんな感じだ。
 ポンチョを着て、タバコを咥えて、眩しそうに目を細めるクリント・イーストウッド。スターの誕生。とにかく映画の雰囲気がいい。そしてやはりかっこいい。個人的には『夕陽のガンマン』が一番好きだ。『続・夕陽のガンマン』は長いし、予算が高いので前2作よりスケールが大きくてそれが個人的には苦手だけれど、イーストウッドの基礎なので3本とも観たほうがいいです。

アルカトラズからの脱出

 ドン・シーゲル監督作。
 個人的には一番好きと言っても過言ではない名作。イーストウッドがアルカトラズの刑務所から脱獄する話だ。もちろん。イーストウッドがぜんぜん犯罪者に見えないところ以外はとにかく面白い。脱獄系映画で一番好きな映画だ。とにかくハラハラする。本当に脱出できるのか? 心配になる。見つかるんじゃないぞ、どうなるんだ、って面白すぎて一瞬で時間は過ぎ去る。

恐怖のメロディ

 クリント・イーストウッド初監督作品。
 ラジオDJがストーカーのメンヘラリスナーに追いかけられる話。怖い。なんで初監督作品の題材がそんな話なんだ。意外性があってよいですね。

ザ・シークレット・サービス

 監督はあの、ハリソン・フォード演じる大統領がハイジャックされた機内でテロリストと戦うという馬鹿げた内容の映画で有名なウォルフガング・ペーターゼン。
 これまでのイーストウッドは賞金稼ぎだったり刑事だったりで、でかい銃を持って悪を撃つ、みたいな役回りが多かったけれど、今回は大統領を守るシークレットサービスを演じる。敵を倒すことよりもまず大統領を守るのが仕事だ。大統領を守るためには自分が撃たれることもある。それまでとは違う構図だ。それが面白い。でも年齢的にその歳でシークレットサービスが務まるのか? て心配になる。もっと若い人のほうが俊敏に動けるだろう。そういうツッコミをしてはいけない。
 この映画の最大の魅力は大統領を狙う犯人を演じる、ジョン・マルコヴィッチだ。みんなこの映画を観て彼のファンになるはずだ。いい悪役を演じるのだ。そして自分でつくった銃を使う。この銃を作るシーンが印象的で普通の凶悪犯とは一線を画す感じが出ていて良い。
 守る男を描いた名作。

パーフェクト・ワールド

 ケビン・コスナーが誘拐した子供と仲良くなっていくロードムービー。イーストウッドは警官役で出てくるけれど、主演はケビン・コスナー。主演以外しないと思っていたから意外だった。
 感動の物語として人気が高い、はずだ。そしてラストのやるせなさ。好きなロードムービーベスト5に入ると思う。

許されざる者

 復讐がテーマの西部劇。禁酒していたのに、復讐開始、のシーンで静かに酒を飲むのが印象的。なんやこのかっこいい映画はとなった思い出。90年代のイーストウッドは60代で、引退したガンマンが似合っていて、これはこれであり、となる。ドル箱の頃とは違う。精力的な若者ものんびり過ごしたい老人もどっちも演じてきたから、まるでイーストウッドの人生そのものを観ているようで感動がある。実際のイーストウッドはガンマンやカウボーイの生活をしているわけじゃないけれど、これまでそうやって暮らしてきた感が出ていて良いのだ。そして復讐のために立ち上がったときのあの鋭い眼光は衰えていなかった。しびれる。

ミリオンダラー・ベイビー

『許されざる者』以来二度目のアカデミー監督賞、作品賞受賞作。若いボクサーの女性とコーチをするイーストウッドの物語。前半はサクセスストーリー、後半はシリアス風味。二人にはだんだん親子のような愛情が生まれる。家族に見捨てられている主人公を唯一支えるのがイーストウッドで、その優しさが素敵。どんなストーリーか知らないで観たほうが後半の展開がどうなるんだろうとなって良いのでこれ以上は書かない。

ちょっとマニアックな10本

 イーストウッドの監督している映画は、正直言って大作などではない。特に20世紀の映画は。低予算(かどうかは知らない)で自分の撮りたいものを撮るだけ。B級映画感が魅力なのだ。ほそぼそと作っているそんな映画史には残らない映画。面白いかと言われるとよくわからない。ただイーストウッドが監督しているから観る。それだけの映画。でも、それがいいんだ。そこがイーストウッドの魅力なのだ。監督作じゃなくてもそういう映画によく出ている気がする。大作映画には基本的に出ないスタンスがいいよね。大まかな雰囲気とかストーリー以外、正直あまり憶えていない作品が多い。

ブロンコ・ビリー

 旅芸人の話。僕は全然憶えていないけれど、ウィキペディアには密かに評価は高いみたいなことが書いてある。また観てみようかな。

センチメンタル・アドベンチャー

 流浪のシンガーソングライターの話。だったはず。ギター片手に旅をする陽気なキャラクターが変な感じだ。

戦略大作戦

 これはコメディ映画。ガチな戦争映画だと思って観たらコメディで、こんな映画にも出るんだって意外だと思うだろう。

荒野のストレンジャー

 この時代の西部劇は似たような作品が多くてどれも同じに見える、と思われがちだが、そのとおりである。この映画は流れ者の主人公が用心棒役で町の人々を助けるストーリーだけど、善人じゃないから町の人々に優しくはしない。クールなイーストウッドがやはり好き。

サンダーボルト

 あの、長い映画を撮ることで(僕の中で)悪名高いマイケル・チミノ監督作。なのに長くない。素晴らしい。

タイトロープ

 どんな映画か誰も憶えていない。

シティヒート

 どんな映画か誰も憶えていない。
 でも逆に言えば、新鮮な気持ちでまた観ることができる。

ダーティファイター

『ダーティ・ハリー』とタイトルがかぶる。
 この時代の映画は当時の恋人だったソンドラ・ロックがよく出ていて、どれも似たような映画に思えてきて、どれを観たか憶えていないという錯覚に陥る。

ダーティファイター 燃えよ鉄拳

 なんだよその邦題。でも意外と面白いよ。ていうかなんで続編なんか作ったんだ。

真昼の死闘

 真昼とはいったい……となる映画で有名。

21世紀の名作10本

 21世紀のイーストウッドは名作を連発している。全部外れなし。

ブラッド・ワーク

 21世紀のイーストウッドにハズレ無しと言っておきながらこの映画は正直微妙である。そんなに印象に残っていないのだもの。というかイーストウッドが主演なのが無理があるような気がする。老刑事のサスペンス映画みたいな感じだったはずだ。でも70代でそれはちょっと現実味もあまりないし厳しい。

ミスティック・リバー

 そして翌年のこの名作である。監督に徹したイーストウッド。ショーン・ペンの印象的な演技。子供の頃に分岐した三人の人生。それを悔いても遅い。行く川の流れは絶えずしてしかも元の水に非ず、だ。日本語でいうと。あのときああしていれば、あれがあいつじゃなくて俺だったら……そんなどうしようもなさが生み出した事件を描いた映画。つらい。それぞれの登場人物にスポットを当ててそれぞれのキャラクターを描き出すのが得意なイーストウッドだからこその名作かもしれない。また観たくなった。

父親たちの星条旗

 有名な写真にまつわる話。『硫黄島からの手紙』との姉妹作品。星条旗を支えている写真が本国で話題になり彼らは英雄として扱われるけれど、そんなんじゃない、そんな写真じゃない、と当人たちは思っている。その真相を描く。あの硫黄島で何があったか。米軍サイドから描いた作品。単なる戦争映画ではなく、その写真にまつわるエピソードという点が引き込まれるストーリーで面白い。

硫黄島からの手紙

 こっちは日本軍サイドから硫黄島での戦いを描いた作品。制作にスピルバーグがいるので実質スピルバーグの戦争映画感が強い。この戦いのあと、島に島民が戻ることはなかったということまで含めて、遠く離れた絶海の孤島での戦いを知るということは大事な映画なんじゃないかな。日米双方にとって。

チェンジリング

 今度はアンジェリーナ・ジョリーが主演。行方不明の子供が戻ってきたと思ったらそれは別の子供だった。ちゃんと捜査してくれ。という実話をもとにした映画。思えばこのあたりから実話系映画を多く撮るようになった気がする。

グラン・トリノ

 隣人の頑固親父をイーストウッドが演じる。隣に引っ越してきた中華系の家族を疎ましく思いながらもだんだん仲良くなっていく話。そして彼らのために戦う話。人気が高い作品な気がする。

インビクタス/負けざる者たち

 マット・デイモンとモーガン・フリーマン、名作にしかならない。でもスターに引っ張られすぎている気もする。南アフリカのラグビーチームが活躍して大統領も満足。もちろんそんな単純な話ではないはずで、黒人だとか白人だとかアパルトヘイトがどうたらとかの背景がある。でも、そんなことをもっと丁寧に描こうとするならスターじゃないほうがいい気がする。もっと純粋に感動のストーリーでよかったねと思えばいいのだ。そういう思いに肌の色は関係ないだろ。そう思えたらいい。また実話系映画だ。

ヒア アフター

 またマット・デイモンで、この映画は日本では公開されてまもなく3月11日がやってきたので、公開中止になったとか。テレビでの放送も長らくなかった気がするので僕も観たのは最近だと思うけれどあまり内容は覚えていない。ファンタジーだった気がする。

人生の特等席

 もう役者としてはこれが最後みたいなこと言っていた気がする作品。しかも自分が監督する作品じゃない。正直全然惹かれないタイトルだし、内容も野球のコーチと教え子のハートフルストーリーみたいな感じだしあまり興味がわかなかった。が、とてもいい映画だった。これだよ。こういう優しさ、穏やかさ、久しく忘れていたイーストウッドの魅力の一側面。超大作じゃない、構えなくていい作品。好きだよ。

15時17分、パリ行き

 これも実話系映画で、列車内で事件が起こってそれに立ち向かった人たちの話。そして主役の3人は実際にその事件に遭遇した本人たちが演じている……!? 正気か? そんな映画。80年代や90年代にはこんな社会的メッセージの強い作品を撮る監督じゃなかった。80代になったイーストウッドはガンマンや刑事とは違う正義を実際の事件をもとに描く。しかも数年前までのようにスターを起用するのではない。なにせ本人が本人役で出ているのだから、究極のリアリティを追求している。架空のヒーローでもスクリーンのスターでもない。一般人がだ。やばい。この映画がなかったら僕はこの事件のことなんて何も知らなかっただろうと思うが、それはイーストウッドが監督していたからで、それはなにかの縁である。硫黄島のことを知らなかったように。

人物を描く8本

 これがイーストウッド映画の真骨頂だと勝手に思っているけれど、イーストウッドは主役の人物に焦点を当てて描く。そういう作品、作風が多い。もちろん出来事そのものに焦点を当てることもあるけれど、実際の人物にスポットを当てて掘り下げていく作品が印象的だ。

ジャージー・ボーイズ

 これは何も期待せずに観たら超面白かった。フォーシーズンズのことを描いたミュージカルの映画版。誰もが聴いたことのあるあの曲の裏側にはこんなことがあったんだと知る。近年のイーストウッド映画の中では一番好きかも。

アメリカン・スナイパー

 イラク戦争の映画。ブラッドリー・クーパー主演。その名の通り狙撃手の話。戦場での暗殺が仲間を守ることにつながる。それは美しい話、か? わからない。戦争がなければ、彼は伝説の狙撃手にはならなかった。大勢の敵を殺してきた、戦争の英雄を称える映画にも見えるけれど、やはり戦争の苦しみを描く反戦映画の側面もあるはずだ。きっと戦場で敵を殺し味方を守るときにこそやすらぎや救いのようなものを抱いていたはずで、国に帰ってもPTSDに苦しむだけなのだ。そんな悲しい男の映画。

ハドソン川の奇跡

 トム・ハンクスが機長を務める飛行機のエンジンが停止してハドソン川に不時着させた話。無事に不時着できてよかったね、というだけではない。その後の調査でいろんな疑惑が浮かび上がってマスコミに騒ぎ立てられる。英雄のはずなのに、本当に機長の判断は正しかったのかと問い詰められる。そういう、その後を描く話。事故の出来事ではなく、機長にスポットを当てた作品。描かれているのは出来事ではなく人物だった。そんな映画だった。

運び屋

 老人が荷物を運ぶアルバイトをするんだけど、運んでいたのは麻薬だった。それを知ってもなお続けた老人の話。
 歳をとってから老人の役をやろうと思えるのがすごい。若い頃の栄光にすがって引退なんてしない。生涯現役。80代の役者にしか演じられない世界がある。というかそんな高齢のキャラクタが主人公の映画を観たいとはあまり思わないのではないか。世間的には。若い頃のイーストウッドを知っているとなおのこと。しかも役柄がグラン・トリノのようなある種のヒーローでもない。こんなイーストウッド観たくなかったと思う反面、いまだに意欲的に挑戦する姿勢に敬意を払わざるを得ない。

リチャード・ジュエル

 ハドソン川の奇跡と趣が似ている映画。テロを未然に防いだ警備員が、英雄のはずなのに自演扱いされて容疑者になってしまう。自身の潔白を誰も信じてくれない。メディアが煽り立てて世間の自分を見る目が変わっていく。くそみたいなメディアと戦う話。もちろんこれも実話。

J・エドガー

 FBI初代長官の話。主演はレオナルド・ディカプリオ。さすがレオ様という感じだった。こういう堅っ苦しいおっさんの役が上手いよね。自分の思い通りにコントロールしようとするJ・エドガーとうまく行かないときの葛藤が主に描かれる。この映画は取り上げている題材、そしてスターの起用もあって大作と呼ばれる映画に属すると思う。80年代、90年代のイーストウッドがこんな映画を撮るようになるなんて誰も想像しなかったのではないか。

バード

 実はまだ観ていないので今度観ます。
 バードとはチャーリー・パーカーのこと。彼の伝記映画。チャーリー・パーカーは好きなのにこの映画を観ていないとは一生の不覚、なのかはわからない。観ていないから。主演はフォレスト・ウィテカー。彼の出ている映画にハズレ無しと勝手に思っているので期待しすぎている。

ホワイトハンター ホワイトハート

『アフリカの女王』の監督をモデルにした話。先日、『アフリカの女王』を観たので、この映画もまた観返そうかなと思う。あまり内容とか憶えていないから。アフリカでのロケでスタッフも体調不良者が続出なのに監督は遊び呆けている、みたいなやつで主演のキャサリン・ヘプバーンからもなんやあいつと思われていたとか。そんな嫌なヤツをイーストウッドが演じるというのは興味深いと思う。しかも自分が監督して。ヒーローのイーストウッドというイメージを払拭する。役者なんだから様々な役をやって当然なのに、毛色の違う役を演じるイーストウッドを僕は想像できなかった。

その他12本

 ああ、あの映画ね。観た観た。

ダーティ・ハリー2

 一作目が歴史に残る名作なので二作目以降はどうしても霞んでしまう。一作目のヒットで、ダーティ・ハリー症候群とかいう言葉が生まれたとか。そしてそのダーティ・ハリー症候群を題材にとった作品。構想は面白いけど、一作目の最後で警察のバッジ捨ててなかったっけ? それはともかく、腐った警察組織に所属していながらも一人で戦うハリーの孤高のかっこよさを描く名作。

スペース・カウボーイ

 老人たちが宇宙に行く映画。その年齢で、肉体的に宇宙飛行士になって大丈夫なのか? と思わざるを得ない。アルマゲドンみたいな映画。でももっとポップで優しい。クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー、という豪華なメンツが同窓会のように集まる。いいですね。じいさんなめんなという感じ。FLY ME TO THE MOONがラストで流れるんだけど、そこはなんか変な感じだった。

マディソン郡の橋

 ベストセラーの映画化。不倫の話。正直良くわからない。ずっと田舎にいてなんの刺激もなく生活していた主婦と、そんな思いをさせている旦那がリアルなのかもしれない。そんな旦那みたいな男になりたくないな。

真夜中のサバナ

 あんまり憶えていないけれど、期待に反して面白かったことは覚えている。

目撃

 実は結構名作で、イーストウッドが目撃する話。もちろん。
 イーストウッドは泥棒で、大統領の不倫現場を目撃する、だけでなくそこで起こってしまった事件を目撃してしまって、巻き込まれてしまう。目立たないけどかなり面白い名作だと個人的には思う。

ガントレット

 バスが銃で撃たれまくる映画。ソンドラ・ロックが出ている。この時代はよく出ている。どれを観たかだんだん混乱してくる。エンタメ映画で、まだイーストウッドがイケイケの頃の映画。

ファイヤーフォックス

 戦闘機の映画。それ以外のことは憶えていない。馬に乗ったり戦闘機に乗ったりイーストウッドは大変ですね。

白い肌の異常な夜

 最近リメイクされたことで有名。監督はドン・シーゲルで、さすがのサスペンス力だと思う。怪我をした軍人が女性だらけの館に迷い込んで怖い思いをする。そんな感じ。

ダーティハリー5

 ラジコンを使って犯罪を犯す敵が怖い。そしてリーアム・ニーソンが出ているのが印象深い。原題は『The Dead Pool』で作中にもデッドプールなる単語が出てくる。有名人の死を予想する賭博だとか。この映画のせいで、「デッドプール」ということばを聴くと某アメコミ映画ではなくこの映画が先に浮かぶ。

ペイルライダー

 西部劇。牧師のフリをしたガンマン、みたいな内容だったように思う。
 牧師ではなくプリーチャー(preacher)で、それがどう違うのかはよく知らないけれど、プリーチャーという単語を知ったのはこの映画。preacherとpriestは微妙に違うみたいなことがどこかのサイトに書いてあったのが印象に残っている映画(映画の内容ではなく)。しかし辞書にはpreacherは牧師と書いてある。結局よくわからない。そんな違いは映画の内容にあまり関係がないと思う。

アウトロー

 この時代(70~80年代)のイーストウッドの西部劇は似たようなものが多いと思われがちだが、この映画が一番面白かった気がする。ソンドラ・ロックはこの映画に出てイーストウッドと交際を開始した。そのせいで彼女がその後の映画にいっぱい出てどれを観たか混乱するはめになってしまった。べつにいいけど。

アイガー・サンクション

 山を登る話だった気がする。

まとめ

 全然憶えていない作品もある。というかそういう作品のほうが多いかもしれない。それも彼の作品の魅力ではある。のんびりと観れたらいい。何度も書くけれど、決して大作じゃない(そういう作品が多い)。だからいい。B級映画感がいい。なんとなくの映画の雰囲気は頭に残っているけれど、細部まで覚えている作品は少ない。肩の力を抜いて気楽に観ればいい。その世界にずっと浸っていたいと思えたらいい。ふと気が向いたときに観返すだろう。これからも。何世紀先でも彼の作品がそうであってほしい。

 今からバード観ます。


もっと本が読みたい。