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採用に結びつけるスカウト文作成のポイント

ダイレクトリクルーティングではまだ繋がりのない方々へコミュニケーションを取る手段として多くの場合メッセージを送付することから始まります。(媒体によっては「気になる」を登録するものもあります)

そのメッセージで企業の選考に興味を持つかどうかが決まると言っても過言ではなく、非常に重要なアクションとなります。そのため、スカウト文に拘りを持つリクルーターは多くいます。

スカウト文の送付方法や記載テクニックは様々るので前編としてスカウトのパターン紹介、後編としてスカウト文作成ポイントをの記事をアップします。
今回はスカウト文作成ポイントを抜粋してお伝えします。


スカウトを受け取る人から得るべき情報とは

近年ダイレクトリクルーティングは普及し、企業やエージェントから優秀な候補者は1日あたり数十通のスカウトを受け取ることも多いとされます。そのため、特徴のないスカウトは見送られやすく、スカウト文の工夫が必要とされます。

スカウト文の工夫に必要なことが対象者の情報です。
媒体に記載されている対象者情報は非常に貴重であるため、しっかりと目を通してダイレクトソーシングを行うべきです。

対象者によって様々ですが基本情報+職務経歴を記載している人が最も多く、希望条件または転職理由などまで記載されている方もいれば職種や年齢のみ記載されている方まで幅広くいらっしゃいます。

自身の住所から〇〇時間の通勤範囲を希望、●●万円の年収以上を希望、△△を理由に転職活動しています、、、など記載がある場合は是非スカウト作成に取り入れたいためチェックしましょう。

スカウト文の一般的内容

通常のスカウト文では以下の内容が記載されているケースが多いです。少し記載Tipsを含めて簡易的に説明します。

自己紹介

自己紹介では送付者の部門や役職、担っている責任などを含めて自己紹介をすることが一般的です。例えば「XX株式会社プロダクト開発部の田中です」というよりは「XX株式会社の主力商材である〇〇の開発を担う開発責任者の田中です」と記載した方がどのような人なのかが見え、初見の方からは印象が良くなります。さらに「私は4年前に異業種である△△業界から弊社へ転職し、昨年度より開発責任者として着任しています。現在は7名のメンバーとともに〇〇プロダクトの開発を行いながら組織拡大に向けて新規採用も担っています」程度の情報記載をするとよりどんな人から声がかかっているのかまでイメージできます。
ここで対象者が得る情報は「田中さんの経歴」「異業種から転職しても開発責任者までキャリアを築くことができている」「組織の規模」「組織拡大していること」など様々です。これらは対象者の想定される志向性によって記載を変えても良い内容であるため工夫しやすいポイントとも言えます。

自社紹介

自社紹介について”文章の初め”に記載する場合は簡潔に記載して良いと考えています。
例えば「東京都を中心に28店舗の小売店を経営する会社です」などです。「今後3年間では首都圏に10店舗、関西圏に進出し5店舗以上の展開を目指しています」など追加しても良いと考えています。
”文章の初め”としたのはスカウト文を読み切ってもらうために本題であるポジションの紹介まで辿り着いていただくためであり、文章の後半部分で会社紹介を箇条書きで記載するなど行っても良いと思います。

スカウト送付理由

スカウト文でも最も注意すべきポイントが「〇〇に興味をもちご連絡差し上げました」という文章です。〇〇に入るものは経験やスキルなどの単語を記載することもあれば、「□□社のサービスは100万人ユーザーが突破し、XX様はバックエンジニアとしてトラフィック急増に対する開発取り組みやサービス開始から数年経つことによる技術負債の対応などに取り組まれているものと推察します。XX様はそのサービス開始から開発に携わられているご経験に興味を持ちご連絡差し上げました」のように出来る限り詳細に理由を記載するケースもあります。

ポジションの紹介/魅力/採用背景

スカウトには求人を添付するケースが多いため、職務内容や採用要件ではなくポジションの魅力や採用背景を記載します。
採用背景はそのままですが、魅了については社内内部でしっかりと整理しておくことがおすすめです。魅力は職種によっても違いますし、会社のステージによっても変動するものです。「職務内容の社会貢献性」「高いインセンティブ報酬」「この会社しか有していない技術」「規模や成長性」「高い安定性」「レポートなど裏付けされた社員満足度」など詳細を記載します。

面談案内(選考フローに面談がある場合)

選考フローに面談を組み込んでいる場合は面談のご案内をします。オンラインなのかオフラインなのか、所要時間、面談担当者の情報は記載しておきましょう。また夜の時間帯に面談可能である場合は「18:00-20:00も面談可能です」のような一言を添えると親切です。

スカウト文制作を行う際の役立つ小技

スカウト制作を始めるとあれこれと情報を詰め込みたくなります。しかしスカウト文を長文にすれば良いと言うものでもなく、対象者が読みやすく、さらに追加で情報を得るためのアクセスを提供すべきだと考えています。

会社情報をSpeaker DeckやSlide Shareに転載

近年採用ピッチ資料を作成・活用している企業が多数いらっしゃいます。採用ピッチ資料とは会社概要はもちろん、事業計画や採用計画、採用ポジションに対する考え方、人事制度、カルチャーなどを一つのプレゼンテーション資料にまとめているものを指します。このピッチ資料は面談時や面接時に候補者とコミュニケーションをとる際に非常に役立つので作成をおすすめしていますが、Speaker DeckやSlide Shareに採用ピッチ資料をまとめ、URLをスカウト文に貼り付けます。テキストだけでは伝えることが難しい情報まで伝えることができます。

候補者が面談予約しやすいよう調整ツールの導入

対象者は就業されている方がほとんどで日中忙しい方が多いです。そのためスカウトに返信を行い、さらにそこからスケジュール調整でやりとりが続くことを嫌います。そこで予め面談調整URLなどを発行することで直接面談予約いただくことができ、対象者も楽になり採用担当者も業務軽減につなげることができます。

取材記事やレポートなどのURLを記載

スカウト文章で最も伝えづらいことは躍動感・人間性などです。転職活動者の多くは仕事内容や待遇は勿論ですが働きやすさ、やりがいなどの観点からどのような職場(人やカルチャー含)でどのようなプロジェクトが行われているのかまで気にしています。取材記事などでスカウト文でフォローできない範囲をフォローすることがおすすめです。



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