カラマーゾフの兄弟を読みながら②

ドストエフスキーの小説で読んだことがあるのはまだ『罪と罰』と『地下室の手記』だけで、『カラマーゾフの兄弟』はまだ読み始めたばかりなので、たいそうなことは言えない。が、これだけは言いたい。ドストエフスキーの小説には、感情のコントロールが著しく苦手な男たちがたくさん出てきてかなり面白い。怒り、憎しみ、虚栄心、ナルシズム、皮肉など、それらの感情を当人が抑えようが抑えまいが、だいたい爆発させてしまい、衝突が起きる。そして、結局は自分で自分の首を絞める。

ドストエフスキーの小説の中にたびたび現れるテーマもぼんやりと見えてきた。「既存のキリスト教社会(キリスト教的道徳)vs新しい思想(科学・経済・無神論・社会主義)」「父と子」「道徳・倫理・優しさ」「ニヒリズムの末路」などなど。とりわけ、「神がいなければ真理はどこにあるのか?」「神なき社会にやさしさ(道徳)はありえるか?」みたいな問いがサブテーマ的に繰り返されている

引き続き読んでいく。


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