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初稿の書き方


今回は、初稿の書き方です。

先に謝っておきますが、初稿の書き方をレクチャーするようなご立派な内容ではございません。私はこうやって書いているよ!というだけのお話ですので、まったく参考にならないかもしれません。あしからず!


まずはじめに申し上げておきますと、私は締め切りを守る人間です。

世の中には、「あの人、締め切りを絶対に守らないんだけど、送ってた原稿読んだら、絶対におもしろいんだよね〜」と言われる脚本家さんがいらっしゃいますが、小心者のわたしはそんな高いハードルを乗り越えることができないので、締め切りは必ずといっていいほど守ります!

「おいおい、テメー締め切り守ってなかったろ!」とお思いになるPの方がいらっしゃるかもしれませんが、最後に見直しをしていたら、思わぬ問題が発覚した場合のみです!(逆ギレするところじゃない)

そんな小心者のわたしですが、デビュー当初はなかなか自分のフォームが決まらず、苦戦いたしました。たくさんの仕事をする過程の中で、なんとか執筆の流れを整理していくことができました。


ここから、やっと”私の”初稿の書き方です。

初稿を書く前に、プロットというものができております。簡単に言えば、あらすじってことですね。プロットの書き方にはほとんどルールはありません(ないよね?)。物語の内容と流れがわかればいいのです。

だいたい1時間ドラマで、A4で5〜8枚ぐらいでしょうか。映画となれば、15、6枚になります。そこから初稿に入る場合もあれば、ハコ書きに入ってからという場合もあります。ハコ書きってなに?って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、プロットと初稿の中間ですね。柱を書くのがポイントです。それで概ね流れが見やすくなります。

初稿の書き方に戻りますと、私的には、5つの工程があります。

1、とにかくラフで仕上げる。悩むところがあったら、赤字で書いて、保留。とにかく書く手を止めない。テンション下げない!俺は天才!と自分に言い聞かせて、最後まで書き上げる。最後までがポイント!

2、冷静な頭で、頭から見直ししつつ、愚直に赤字のところを解消する。解消するためには、構成そのものを変更しなければならないこともあります。そうなった場合は、ラフで書いた1シーンでも2シーンでもばっさり切っていきます。結果、ここでまだ赤字が残ることもありますが、いたしかたない。

3、見直しする。赤字は残さない!(新たな赤字が出ることもあるが、妥協はしない。この繰り返し!)。

4、赤字を全て消した上で、もう一度見直し。ここで大事なのは、映像のテンポとスピード感。セリフはできれば、声に出して読む。特に長いセリフは必ず読め!なんか変なことに気づくから。これを締め切り1日前に仕上げて、寝かせる(日数に余裕があれば、3日前に仕上げて、寝かせる。そんな余裕は滅多にありませんけどね!)

5、締め切りの日に見直す。書いた本人ではなく、純粋な読者(Pや監督)として読む。この結果、問題点が発生したら、直す(だいたいなんかしらあるから覚悟しとけ!)。

以上です。


この数年間、色々試行錯誤して、このやり方に至りました。

悩んで止まってもしょうがない。悩んだら、さっさと頭から見直し!そこにヒントが隠されているはず。っていうか、オープニングからそもそも間違えているかもしれない!人間だから。


知り合いの作家さんは、頭の中で悩んで悩んで、書き始めたら、2日ぐらいで初稿書き上げちゃうよという人もいますが、わたしは頭の中がすぐ混線するので、とにかく手を動かさないとダメです。

人それぞれに適した書き方があります。あなたにピッタリの書き方が見つかるといいですね。




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