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おすすめ現行ポストパンク②

前回が2020年でしたのでそれ以降で個人的に好きなバンドを紹介します。

①Yard Act

UKリーズを拠点とするYard Act。ユーモラスで知的で、めちゃくちゃ踊れる、音楽性もありますがそのスタンスみたいなものにTalking Headsを連想せずにはいられません。今年リリースされた新譜はますますポップスへのアプローチを強く見せています。

②Cola

こちらはカナダの3人組オルタナ・ポストパンク、Cola。ストロークスの影響も感じさせるシンプルな音作りながらフックの効いたフレーズが最高にかっこいいし、デビューアルバムの最終曲はエレピをフィーチャーしたミディアム曲で締められていて、表現への探究心が感じられます。

③Egyptian Blue

UKのバンドです。ジャッキジャキのギターが気持ち良すぎます。Gang Of Fourとガレージリバイバルが合わさって進化した感じがしますね。

④Italia 90

2023年はBar Italiaが話題になりましたが、私は逆張りで違うイタリアを取り上げます。サウスロンドンのバンド。勢いがエネルギッシュでぶっ飛んでる演奏とボーカルのシャウトが爽快すぎます。

⑤Do Nothing

こちらもUKのバンドです。”Uber Alles”のベースラインは最初聴いたとき震えました。Fontaines D.C.、Idlesと通ずるところはありますが、この不思議な高揚感は独特だと思います。

⑥Fontaines D.C.

シリアスな演奏とぶっきらぼうな歌い方、現代ポストパンクとしての最適解なサウンド。ライヴ中ファンの男の子をステージに上げて1曲ギターを弾いてもらうなど粋なエピソードも。

⑦Heartworms

Siouxsie and the Bansheesに始まり、Lebanon HanoverからHeartwormsへ。ガールサイド・ゴス・ポストパンクの最先端。カリスマ性を感じさせる歌唱法とパフォーマンスはこれからさらに存在感を増していきそう。フルアルバムを出してほしいですね。

⑧Lounge Society

2022年デビュー作リリース当時はメンバー全員二十歳前後という若さ溢れるエネルギッシュなバンド。次作でどこまで進化しているのか今から楽しみです。

_脱線のコーナー_

上の⑥〜⑧はDan Careyというプロデューサーが関わっています。Speedy Wundergroundというレーベルの創設者であり、black midi、Squid、Wet Legなどのプロデュースを手掛け、現在のポストパンクはもちろんインディロックを語る上で欠かせない人物。ここではポストパンクのアーティストじゃないけどDan Carey節炸裂なポストパンクナンバーをご紹介します。

1、Wet Leg / ”Chaise Longue”

2021年から2022年にかけて世界を席巻したWet Legのデビューシングル。シンプルなコード進行で高揚していくアレンジは彼女たちのキャラクター性とも相まって最高のロックンロールナンバーに。

2、Lewsberg / ”Six Hills”

オランダのバンドでヴェルヴェッツ・フォロワーがDan CareyプロデュースでSpeedy Wundergroundからリリースしたシングル。怪しげなスポークンワードと淡々とした展開、ノイズギターに徐々に脳を犯されていくような中毒性のある曲です。

3、Vigi / ”Sedative”

元々はThe 1975やbeabadoobeeなど所属のDirty HitからEPやシングルをリリースしていたロンドンのSSWがDan Careyと共同で制作した2023年アルバム。クールな雰囲気なのに焦燥感を掻き立てるようなアレンジがいいですね。

以上、ただ僕がこういう曲調好きなのを露呈するコーナーでした。この人プロデュースの音は特にスネアの音が好きで軽快だけど安っぽくないというか、乾いた感じが気分上がるんですよね。

脱線終わり。

⑨Working Men's Club

若きJoy Divisionフォロワー。みんなが求めるエレクトロニックなポストパンクがここにあります。デビュー作の衝撃から2ndで減速してしまった感は否めないけどまだまだ楽しみなバンドです。

⑩N0V3L

Crack Cloudのメンバー3人を中心にカナダ・バンクーバーで結成されたバンド。Pop GroupやSlitsの影響下にある鋭利なポストパンクサウンド。冷たいカッティングギターと無表情ベース、複雑なドラムパターン、時折現れるサックスがまた怪しさを演出しています。


リストアップしてたらめちゃくちゃ多くなったのでこの辺で一旦切ります。
近いうちに続きも書きますのでその際はそちらも見てみてください。

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