米国石油メジャー・シェブロンが南米エクアドルで30年に亘り放置した甚大な環境破壊。現地に乗り込んで草の根活動を率いて環境犯罪を追及したスティーブ・ドンジンガー氏。2011年にアマゾン先住民らを代表し勝訴を勝ち取ったにも拘わらず、シェブロンの悪どい報復で法廷侮辱罪に問われ、昨年まで1,000日に及び拘束(自宅軟禁)される信じがたい事態。社会正義を体現すべき国家と司法の深い闇であり、アムネスティー・インターナショナル等の僅かな報道以外、日本には伝わってきません。
大企業に癒着する不当な判決に、勇敢な弁護士が苦闘する状況は、アメリカ国内でさえ、石油大手への忖度なのか、報道が限られるのは嘆かわしい。
アメリカという超大国が、実はバナナ・リパブリック的であり、司法機関とマスコミは、石油や軍需の利権にまみれていることを象徴しています。
ドンジガー氏の不屈の信念に心から敬服してやみません。日本はじめ世界がもっと注目すべき大事件であり、民主主義の名のもとの背徳であることを知らせたく、引用させて頂きました。
なお、大手化学企業デュポン社がひた隠してきたフライパン等に使われる「テフロン」による環境汚染に一人の企業弁護士が立ち向かう映画「ダーク・ウォーターズ」。こちらは、同じく実在の弁護士ロバート・ピロット氏が、デュポン社のウエスト・バージニアの工場から垂れ流されていた有毒物質(PFOA)による、深刻な被害を暴きだす孤高の奮闘を描いています。