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2021年J1第1節 清水エスパルス戦 データプレビュー

執筆:タケゴラ
サムネイル:AKIRA

Point1 カシマでは過去8年間負けなし

直近の清水戦対戦成績
※リーグ戦のみ

2012年 第9節 ●0-3(A)
2012年 第30節 ●1-2(H)
2013年 第15節 ○3-1(H)
2013年 第23節 ●3-4(A)
2014年 第10節 ○2-1(H)
2014年 第21節 ○3-1(A)
2015年 1st第1節 ●1-3(A)
2015年 2nd第2節 △0-0(H)
2017年 第4節 ○3-2(A)
2017年 第23節 ○2-0(H)
2018年 第1節 △0-0(A)
2018年 第20節 ○1-0(H)
2019年 第10節 ○3-0(H)
2019年 第25節 ○4-0(A)
2020年 第16節 ○2-1(A)
2020年 第32節 ○2-0(H)

2000年代前半まではJクラブの中で唯一と言っていいレベルで負け越していたほど苦手にしていた清水エスパルスだが、リーグ戦では2015年の開幕戦を最後に負けなしと直近ではすっかりお得意様にしている鹿島アントラーズ。中でもホームゲームでは無類の強さを誇り、2013年から8年に渡って負けなしという相性の良さとなっている。さらに、ここ5戦は全て完封と鹿島は清水相手にホームで5年間失点していない。

昨季もその相性の良さからか、リーグ戦では2戦2勝。ルヴァンカップでのグループステージでも対戦したが、そこでも3-2と逆転勝ちを果たしている。

Point2 5年ぶりの開幕戦勝利を!

鹿島の直近の開幕戦成績

2010年 浦和戦(H) ○2-0
2011年 大宮戦(H) △3-3
2012年 仙台戦(A) ●0-1
2013年 鳥栖戦(A) △1-1
2014年 甲府戦(A) ○4-0
2015年 清水戦(A) ●1-3
2016年 G大阪戦(A) ○1-0
2017年 FC東京戦(H) ●0-1
2018年 清水戦(A) △0-0
2019年 大分戦(H) ●1-2
2020年 広島戦(A) ●0-3

清水相手に相性が良いのはプラス材料だが、不安材料もある。それはここ最近の開幕戦での戦績の悪さ。2016年を最後に勝ちがなく、ホームゲームに至っては(アウェイゲームが多かったのもあるが)2010年まで遡らなければ勝利がないというレベルである。

清水との開幕戦成績

1996年 ○4-1(H)
2015年 ●1-3(A)
2018年 △0-0(A)

ちなみに、清水と開幕戦で対戦するのはこれで通算4回目。ここまでは1勝1分1敗と完全な五分。鹿島にとってポジティブに捉えられるのは、唯一の勝利が今節と同じくホームゲームで挙げたものということだろうか。

優勝したシーズンの開幕戦成績

1996年 清水戦(H) ○4-1
1998年 福岡戦(H) ○4-2
2000年 名古屋戦(H) ○1-0
2001年 広島戦(H) ○2-1
2007年 川崎F戦(A) ●0-1
2008年 札幌戦(H) ○4-0
2009年 浦和戦(H) ○2-0
2016年 G大阪戦(A) ○1-0

さらに、鹿島にとって重要になるかもしれないデータを一つ挙げておきたい。上記は鹿島がリーグ優勝を果たした時の開幕戦の成績である。2ステージ制のシーズンも含まれているため一概に断定は出来ないが、優勝した年の開幕戦の成績は7勝1敗と圧倒的に勝ち越しているのだ。さらに、開幕戦がホームゲームの年は全勝であり、逆に言えばホームゲームが開幕戦の時に勝てなかった年は一度も優勝したことがないのだ。つまり、今季リーグタイトル奪還を狙う鹿島にとって、開幕戦の勝利はその第一歩として必須条件となる。

Point3 清水キラー上田綺世に期待!

鹿島現所属選手の清水戦得点ランキング
※リーグ戦のみ

1位 上田綺世 4得点(3試合出場)
2位 土居聖真 2得点(13試合出場)
2位 遠藤康 2得点(19試合出場)
4位 エヴェラウド 1得点(2試合出場)

個人で清水と相性が良いのは上田綺世だ。先発した2試合はいずれも2ゴールとお得意様にしている。若きストライカーが開幕戦からの爆発に期待がかかる。また、リーグ戦デビューが清水戦だった土居聖真も奪った2得点はいずれも勝利に結びつく決勝点であり、彼のパフォーマンスにも注目だ。

清水現所属の鹿島戦得点ランキング
※リーグ戦のみ

1位 エウシーニョ 3得点(9試合出場)
2位 指宿洋史 1得点(6試合出場)
2位 金子翔太 1得点(8試合出場)
2位 奥井諒 1得点(8試合出場)

対する清水は清水在籍時に鹿島戦でゴールを決めたのが現所属選手だと金子翔太のみ(その他の選手は他チーム在籍時に挙げた得点)、とあまり鹿島を得意にしている選手はいない。ただ、エウシーニョは川崎F在籍時にリーグ戦で3得点を奪っており、しかもそれは最初の3試合で固め取りしたものだ。神出鬼没の右サイドバックには要警戒だろう。

Point4 VS権田修一

権田修一の鹿島戦戦績
※出場試合のみ

FC東京時代
2009年 リーグ戦 ●1-2(味スタ)
2009年 リーグ戦 ●1-3(カシマ)
2010年 リーグ戦 △1-1(味スタ)
2010年 天皇杯 ●1-2(国立) ※延長
2012年 リーグ戦 ●1-2(味スタ)
2012年 リーグ戦 ●1-5(カシマ)
2013年 リーグ戦 ●2-3(カシマ)
2013年 リーグ戦 ●1-4(国立)
2014年 リーグ戦 △1-1(味スタ)
2014年 リーグ戦 △2-2(カシマ)
2015年 リーグ戦 ●0-1(味スタ)
2015年 リーグ戦 ●1-2(カシマ)

サガン鳥栖時代
2017年 リーグ戦 ●1-2(カシマ)
2017年 リーグ戦 ○1-0(ベアスタ)
2018年 リーグ戦 ●0-1(ベアスタ)
2018年 リーグ戦 △0-0(カシマ)

清水の注目選手としては、ポルティモネンセから3年ぶりにJリーグに復帰した権田修一がその一人として挙げられるだろう。日本代表でもゴールマウスを守るトップレベルのキーパーだが、彼は鹿島戦が大の苦手である。これまで出場した試合で勝ったのは一度きり。しかも、カシマスタジアムでの試合では一度も勝ちなしという相性の悪さである。鹿島としては強敵である守護神に立ち向かう上で、心強いデータと言えるだろう。

ちなみに、大迫勇也も柴崎岳もこの権田からリーグ戦初ゴールを奪っている。

書いた人

タケゴラ
東京都出身。ANTLOVERS MAGAZINEの一応編集長。アントラーズとは2000年に出会って以来、20年超のお付き合い。好きが高じてアントラーズのマッチレビューを書くようになり、2020シーズンは全試合投稿。実体は丸の内OLとの一説も。フルーツサンドは正義。
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